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印刷2005/05/21 16:17

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[E3 2005#075]1年かけてブラッシュアップした「Advent Rising」

 昨年に引き続き,Majesco Entertainmentのブースは尖がった屋根状のパネルで覆われた,一風変わったもの。華やかさで多くの来場者を集めていた「BloodRayne」シリーズのブースが同作のリリースと共に無くなったため,昨年と比べ若干寂しい気もするが,2005年は三人称視点アクション「Advent Rising」を大きくフィーチャーしており,インパクトの強いブースなのは変わりない。ついでにいうと,パネルの一方を構成する「Jaws」も,インパクトを強めるのに一役買っていた。


 一応おさらいしておくと,Advent Risingは,SF作家Orson Scott Card(オーソン・スコット・カード)の人気小説シリーズ「Ender's Game」をモチーフにしたアクションゲーム。主人公は時間と空間を自在に操る青年で,プレイヤーは彼の特殊能力を駆使して,人類を殲滅せんとするエイリアンと戦うことになる。
 物語は,主人公よりも「エイリアンがどういった視点で人類を見ているか」という部分に焦点が当てられており,人類殲滅を目論むもの,人類を神聖視してそれを守ろうとするものという,エイリアン2勢力の戦いが描かれる。


 E3 2004の「こちら」でもお伝えしたが,ゲームシステムは三人称視点アクション。基本的には戦闘を繰り返して先のレベルへ進むシステムとなっており,攻撃,防御,高速移動といった特殊能力を用いて先へ進むタイプだ。空間をゆがめたり,時間の進行速度を変えたりしながらサクサク進められる,小気味良さが魅力のタイトルである。

 今回のプレイアブルデモでは,AI制御による"人類側"のエイリアン(白色のクリーチャー)が数体見られた。このエイリアンはストーリー上の要所で主人公の仲間となるもので,通常移動時には主人公に寄り添うように移動し,敵が現れると四方に散って主人公をサポートしてくれる
 ビジュアルで押すタイプのコンシューマライクな作品だけに,戦闘に戦略的要素を付加するこういったシステムの実装は大歓迎だ。



 以前のE3では,不具合の多発する大変プレイしづらいバージョンでの出展だったため,ゲーム性そのものよりも完成度に不安が残る内容であった。今回のデモは,テクスチャのクオリティアップなどの細かい変更を加えた"マイナーチェンジ版"。「丸1年でたったこれだけか」と感じた来場者も多かっただろう。
 実は開発元GlyphX Gamesは,元々アーティストの集団であり,ゲームとしては初めて制作を手がけるのが本作らしい。ノウハウの蓄積のなさが,そのまま開発期間の長期化へとつながってしまったようだ。

 とはいえ同社は,Advent Risingを3部作の第1部として,今後もシリーズ続編を制作していく予定。趣向を凝らしたブースを見て分かるように,パブリッシャであるMajesco Entertainmentは,今後も本作を前面に押し出していく姿勢である。
 なお本作は,Xbox版が先行で5月に,PC版が6月に発売される予定だ。(Gueed)

  • 関連タイトル:

    Advent Rising

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