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[GC 2005#24]「Heroes of Might and Magic V」の開発は順調?
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印刷2005/08/20 07:30

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[GC 2005#24]「Heroes of Might and Magic V」の開発は順調?

 "Might & Magicシリーズ"(以下,M&M)関連で最も新しい話題といえば,GCの開催に合わせて一人称視点アクション「Dark Messiah of Might & Magic」の詳しい情報が公開されことだが,現在開発中のM&M関連作品はそれだけではない。本道であるRPGシリーズに並ぶ人気を誇る,ターン制ストラテジー"Heroesシリーズ"の最新作「Heroes of Might & Magic V」(以下,「V」)の制作も順調に進んでいるようだ。
 E3での展示は小規模なものだったが,今回のGCでは10台ほどのマシンが用意されており,そのすべてにプレイアブルなバージョンがインストールされていた。

 本作のプロデューサーErwan Le Breton氏は,最も見てほしいところとして,前作から飛躍的に品質が向上したグラフィックスを挙げている。本シリーズは前作までは2Dグラフィックスで,ターン制のストラテジーというややアナクロなルールと相まって,それなりに"いい味"を出していたことは確かだが,例えば前作「IV」では発売当時から画面の古くささが否めなかったのも事実である。
 最新作となる「V」の3Dグラフィックスは,ファンをして「(画面が地味であることで有名な)Heroesシリーズだとは思えない」と言わせるほどの出来となっている。しかしよく見れば画面がやや明るめであるなど,いかにもHeroesらしい部分も残されていることが分かる。

 マップ画面でも戦闘画面でも,カメラは自由にズームイン/ズームアウト,それにローテートが可能だ。世の中には「カメラ位置を自在に変えられるが,実際のプレイ中にはそんなことをしている余裕はない」という作品も少なくないが,ターン制のストラテジーである「V」では,余裕を持ってカメラが動く恩恵を受けられそうだ。
 見方によっては,このHeroesのような作品こそ,カメラワークのうまみを最もよく味わえる作品だといえるかもしれない。

 シングルプレイのストーリーは,前作とは関わりのないまったく新しいものになるという。というかそもそも戦いの舞台自体が変わっていて,「V」のプレイヤーはAshenという世界で戦いを繰り広げるのだ。
 Ashenと聞いてピンときた人は,かなりアンテナ感度の高いM&Mファンだろう。そう,この新たな世界は,冒頭で触れたDark Messiahで旅するのと同じ世界なのである。どうやら,今後しばらくM&M関連作品の冒険世界は,このAshenに統一されるようだ。
 「V」のストーリーは,Dark Messiahで語られる時代の20年前の物語になる。比較的近い時代なので,もしかしたら両作品を結びつけるような人物やエピソードも用意されているかもしれない。



Erwan Le Breton氏
 話を戻そう。「V」には30のミッションが用意される。ゲーム内には六つのファクションが存在し,シングルプレイは,五つのミッションからなる各ファクションのストーリーを,順番にクリアしていくようなスタイルになるという。なんとなく「Warcraft III」を彷彿させるキャンペーン形式だ。
 ファクションには"ナイト" "デーモン" "アンデッド"があるところまでは聞き出せたが,残りの三つについては「とてもミステリアスな3勢力だよ」とお茶を濁されてしまって聞き出すことはできなかった。残念である。

 マルチプレイモードに関する情報も得られたのでお伝えしよう。
 自分のターンが回ってくるまで何もすることのないターン制ストラテジーのマルチプレイは,インターネットを使った対戦には向いていないように思える。そう考えるのは開発者達も同じのようで,「V」には,そういったやりづらさを解消できるような,興味深いマルチプレイモードが実装されるようだ。
 その一つは"デュエルモード"とでもいうべきモード。これは簡易な二人対戦モードで,まず各プレイヤーは一人のヒーローとその部隊を選択する。互いのユニットは小さなマップ上に配置されて,すぐに対戦が開始される。そうやって3本の勝負を行って勝利数の多いプレイヤーが勝ち,というルールである。
 じっくりとユニットを進軍させていくゲームではなく,サッとログインして,ガンガンガンと戦って,すぐに勝負がつくライトなモードのようだ。対戦にそれほど多くの時間を避けないプレイヤーでも楽しめそうなので,これは結構ハヤるかもしれない。
 そしてもう一つ,"ゴーストモード"とでも呼べそうなモードが用意される。これは対戦相手がユニットを操作している間,こちらは幽霊になってマップ上を安全に徘徊できるというモードだという。
 マップにはゴースト状態でないと行けない場所やゴーストでないと発見できないリソースやアイテムなどが用意される。つまり,「自分のターンに時間をかけすぎてしまうと,対戦相手にゴーストでいられる時間を長く与えてしまうことになり,長考の結果逆に不利になることもある」ということなのだろう。ターン制のストラテジーをリアルタイムで遊ばせるためのアイデアとしては,確かにうまいやり方だろう。



 技術的な進歩といい,斬新なアイデアの導入といい,これまで停滞しがちだったM&MシリーズはUbisoftという新たなマネージャーを得て,再び活力を与えられつつあるようだ。「ウィザードリィ」「ウルティマ」というかつての盟友に元気がない現在,"御三家"最後の一角を担うM&Mシリーズには,なんとしてもがんばってほしいところである。(ライター:星原昭典)

  • 関連タイトル:

    Heroes of Might & Magic V 日本語マニュアル付英語版

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