インタビュー
プレイヤーに自由を。ワールドに変化を。「大航海時代 Online 〜Cruz del Sur〜」Chapter5で,ついにあの国家が動き出す!
さらに上の段階を目指して,スキル上限の解放
では次に,“自由度に伴う変化”の四つ目をお話しましょう。四つ目は,キャラクターの成長要素の強化になります。具体的には,特定スキルのランクを,15より上まで解放しようと思います。
4Gamer:
おお,ついにですか。特定スキルとは,どれになるのでしょうか。
渥美氏:
どのスキルの上限を解放するかについては,いま詰めている段階です。これは,要望として多かったのですが,15よりスキルランクを上げたいというのはもちろん,スキルランクに余裕を持たせてブースト系アイテムの選択肢/自由度を増やしたいというものがあります。
4Gamer:
そうですね。たとえば釣りですが……。
渥美氏:
またいきなり釣りですか(笑)。
4Gamer:
渥美氏:
……例えがむちゃくちゃ具体的ですね(笑)。ええ,まさにそのとおりです。
4Gamer:
では,スキルランク上限はどの程度まで解放されるのでしょうか。
竹田氏:
最初はランク16までになります。ただし,誰でも該当スキルを16まで上げられるわけではなく,専門職に限って専門スキルの上限が16まで上がるという形になります。
渥美氏:
こうなると,優遇スキルを持っている職業でいいや――ではなく,このスキルを極めるために,その職業になろうというモチベーションが上がると思います。
4Gamer:
なるほど。ちなみに,ブースト時の最大ランクは20のままですか?
竹田氏:
はい,そこは変わりません。
渥美氏:
大航海時代の場合は,これまで三度ほど,一律でレベルキャップを外しただけで,それ以降は行っていません。急激にレベル/ランク上限を上げると,プレイヤーのほとんどが一斉にレベルやスキル上げに専念しようとするでしょう。そうなってしまうと大航海時代らしくないと考えていました。
やはり,まったりとプレイできるのが大航海時代のウリだと思うので,そこでレベル上げだけにフォーカスが行かない範囲で上限を解放することにしました。このように,レベルやスキルランクの解放は,うまくバランスを取りつつ順々にやっていこうと考えています。
4Gamer:
なるほど,それでまずはRank16までということになったのですね。
渥美氏:
はい。なお,該当するスキルが何になるかは選定中ですが,以上のようなコンセプトで考えているので,冒険,交易,戦闘を満遍なく,バランスを取りながら,第一弾,第二弾と解放していくことになると思います。
4Gamer:
分かりました。その該当スキルが私の個人的にお目当てのスキルであるように願っておきます。
竹田氏:
このほか,Chapter5では職業を増やしたいと思っています。それに伴い,その職業に合わせて役に立つ副官を追加します。
4Gamer:
新職業ですか,どのような職業なのでしょう。
渥美氏:
まずは,操船士です。初心者の方で,操帆スキルを獲得したいという人がいまして,実は冒険者見習いを除いて,操帆スキルを習得できるのは,初期の職業では釣り師しかいません。
そこで,イメージとしては釣りみたいな職業特化ではなくて,大航海時代らしい,初心者の船乗りが欲しくなるスキルをまとめた職業になります。これは,今回のアップデートは,オスマンを中心に,上級者向けのものが多いので,バランスを考えて初心者用に職業を追加することになったのです。
4Gamer:
そういえば,そうですね。ほかにはどのような職業が入りますか?
渥美氏:
もう一つは,民俗学者です。これは冒険系になります。
竹田氏:
民俗学者は発見系のスキルに特化した職業で,オスマンという東西文明の交差点に位置する国家が追加されることによって登場する職業になります。
また生産系には,アルティザンと呼ばれる職業が入ります。アルティザンとはイタリア語で,職人という意味があり,生産職を幅広くこなすような職業にしようと思っています。材料の取引に関するスキルはありませんが,幅広い生産に特化した職業になります。
4Gamer:
なるほど,一人でいろいろな高ランクの生産ができるわけですね。冒険職でいう,すべての学問を持つ,博物学者のようなイメージでしょうか。
竹田氏:
そうです。レシピのなかには,このスキルとこのスキルが必要になるといった,複合的なものがありますが,そのときに役に立つ職業になります。
また交易系にもう一つ追加する職業があるのですが……,名前がまだ決まっていません。
渥美氏:
仮の名前になりますが“政商”という職業が入ります。
4Gamer:
どのような職業なのでしょうか?
竹田氏:
イメージとしては,ポルトガルのイベントに登場するディエゴ・サルミエントのような政治に口出しをする金持ち商人というところでしょうか。貴族たちと互いに利用し合う関係を築く社交性と,海賊すら一目置く戦闘力を兼ね備えた,抜け目のない知的な商人像です。
以前から,もっとブラックな職業があってもいいのではという考えがありました。たとえば,フィリバスタを入れたときには,その役割が分かりやすいこともあって,プレイヤーの皆さんに喜んでいただけました。
冒険職であれば盗賊が,戦闘職であればフィリバスタといった,いわゆる悪役っぽい職業がありますが,交易にはそういったものがありません。ですので,悪徳商人ではありませんが,何かブラックな職業が欲しいなと思ったのです。
竹田氏:
そこまでブラックというわけではありませんが,物事をお金の力で解決するみたいな感じです。
4Gamer:
悪徳商人……じゃなくて,政商のスキル群がどうなるのか,なかなかイメージしづらいですね。
竹田氏:
そこは,お楽しみにということにしてください。ちなみに,まだ仮称ですがなぜ政商なのかというと,悪徳商人というと法外な値段で取り引きしたり,騙したりといった,悪人としてはなんだか小物なイメージが個人的にはあるのです。
4Gamer:
なるほど。
竹田氏:
しかし,外面は善人で,政治やさまざまな物事を金で支配するという,裏側が大きな人物というのは,本当に悪そうですよね。そういったイメージだと思ってください。
4Gamer:
なるほど,もし仮に日本が舞台だとすれば,悪代官とか越後屋(職なのかはともかく)とか,イメージの分かりやすい職になっていたかもしれませんね。時代劇であれば,すべからく成敗されていますが(笑)。
竹田氏:
時代劇だとそうなりますが,どちらかといえばゴッドファザーのほうがイメージに近いかもしれませんね(笑)。
渥美氏:
以上のような形で,職業を追加しようと考えており,さらにこれに添う形で,キャラクターの成長の強化要素として,新たな副官を追加します。
4Gamer:
添う形ということは,さきほどの新職業が関係するわけですね。
渥美氏:
はい。あと副官といえば,オスマン国籍が入ることもあって,オスマンに対しての友好度を上げる行為に意味が出てきます。
竹田氏:
これでオスマントルコ交信スキルが,ようやく生きてくるのです。
4Gamer:
オスマンに亡命するためには必須の副官になりますね。
渥美氏:
ええ,オスマントルコ交信スキルを持っている副官は数人いるので,これまでオスマン交信を持っている副官を雇っていなかったのなら,ぜひ雇ってあげてください。
次に“自由度に伴う変化”の五つ目のポイントとして,便利な機能が追加されます。
4Gamer:
どのような機能が追加されますか。
竹田氏:
まずは,食事に関してです。これまでは酒場で行動力を回復するために,ずっと同じものばかり食べていますよね。
4Gamer:
はい。下手な組み合わせだと,すぐに泥酔したり,お腹がいっぱいになったりするので,効率の良いものを食べています。
竹田氏:
そうですね,行動力の回復という部分だけでみれば,いまの酒場の食事には当たりとハズレがあります。ですので,もうちょっと食事にバリエーションを付けて,非常に値段が高くなりますが,酒場の親父特製のフルコースが食べられるようになります。
4Gamer:
フルコースですか。それを注文すると普通より行動力は多く回復すると。
ええ,行動力が一気に回復します。これに加えて,コースの組み合わせによって,いろいろな副次的な効果が起こるという仕組みになります。
4Gamer:
コースを組み合わせて注文できると。どんな効果が起こるのか,ぜひ試してみたいです。
竹田氏:
そうですね。もともとは何度も何度も食事を連打するのが面倒なので,値段は高いけど1発で行動力を回復ができる選択肢を提供したいというのが,今回の導入の理由です。
渥美氏:
あとは便利機能とは違うのですが,国家間のバランスの調整が入ります。
竹田氏:
今回のChapter5では,オスマン亡命が可能になるため,全体的なバランスの調整が必要だと考えています。しかし,バランスには,触っていい部分と悪い部分があります。たとえば小国を考えてみますと,プレイヤーのみなさんの努力で国を大きくしようしているのに,あまり関与はしたくありません。しかし,小国ならではのメリットは欲しいと思っていたのです。
単純に考えて,小国で国家のために何か良い働きをしたという人は,大国で同じことをした人よりも,その国から得られるステータスが相対的に大きくなると思います。
4Gamer:
たしかに,より貢献度が高いのは小国で活躍した人でしょうね。
竹田氏:
そうです。つまり,その人が受けられる個人報酬は,きっと大国よりも多くなる――これを表現するために,国家のために働いたときの報酬が,小国だと多くなる。あるいは爵位の上がり方が,小国のほうが早いというような仕様を入れようと思っています。
先ほども話したように,単純に小国のほうが国が大きくなりやすいというような仕様は入れたくなかったのですが,納得のいく範囲で小国にいるメリットを演出したいと考えました。
4Gamer:
なるほど,バランス的にも難しい判断ですよね。ところで,爵位といえば,さまざまな功績を上げることで受けられるわけですが,小国の場合,この値が減少するということになるのでしょうか。
竹田氏:
そうなります。同じ成果を上げても小国のほうが爵位を得る条件が低くなるということです。
4Gamer:
では,そのあとに大国になってしまった場合は,別に爵位が下がるということはないですよね。
竹田氏:
それは,ありませんが,次の爵位を得られる数値は元のものに戻るので……。
4Gamer:
ああ,次にもらえるのがずっと先になるわけですね(笑)。とはいえ,結果は同じなので,早く貸金庫が獲得できるというのは十分に嬉しいです。
渥美氏:
以上が,Chapter5で導入される主な要素となります。もちろん,いつもどおりクエスト/発見物/レシピなどの要素も追加されます。
4Gamer:
分かりました。では,プレイヤーの皆さんがもっとも気にしているであろう,Chapter5の導入時期を教えてください。
渥美氏:
はい。Chapter5「Menace of Ottoman」(オスマンの脅威)導入時期は,2009年2月中旬になります。なお,Chapter5の導入に合わせて,新しいパッケージの販売を行う予定です。
4Gamer:
新しいパッケージといえば,Chapter4「Inca」(インカ)に合わせて「大航海時代 Online〜Cruz del Sur〜 トレジャーパック インカの秘宝」が発売されましたが,それに続くことになりますね。このパッケージにもなんらかの特典アイテムが付くのでしょうか?
渥美氏:
そうなります。なおパッケージの名称は,Chapter5がオスマンの脅威ですから,「オスマンの栄光」となります。
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