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「グラナド・エスパダ」のサービス11周年を記念したオフラインイベントで,記念企画と8月実施の大型アップデート「巨人の紋様」が発表
本稿では,このイベントにて発表された「グラナド・エスパダ」の今後の展開を紹介しよう。また記事の後半では,発表されたばかりの11周年記念インゲームイベントの先行体験レポートを掲載しているので,気になる人はチェックしてほしい。
「グラナド・エスパダ」の今後の運営施策およびアップデートについてのプレゼンテーションは,本作の日本運営プロデューサーを務める田中拓郎氏によって行われた。
最初に説明されたのは,11周年記念特設サイトに記された「消え行く…最後の開拓へ」というキャッチコピーについて。何とも終末感の漂う文言だが,田中氏によると,2016年後半以降,勢いの落ちていた本作の展開を踏まえ,背水の陣を敷く覚悟で今後に臨むという運営チームの覚悟の表れであるという。
具体的な施策としては,まず7月26日に現行の3ワールドを新ワールド「グラナド・エスパダ」に統合し,今後のサービスはこの1ワールドのみで展開していくとの発表がなされた。これに伴ってサーバーシステム自体の強化やチャンネルの増強を行い,プレイヤーが集中するミッションの入場か所などの負荷軽減や,レイドマップの増設などを行うとのこと。
また,1ワールドに統合されることにより,ユーザーサポート面が全般に手厚いものとなる。これは主に,複数ワールドに割いてきた手間を1ワールドに集中できることが理由だ。
会場では,GMが決まった時間にゲーム内に常駐し,プレイヤーの疑問などにリアルタイムで対応するインゲームサポートの復活や,不正者対応の強化,月1回のゲーム内座談会の開催,そしてGMの主催するインゲームイベントなどの開催がアナウンスされた。
さらにHUE 事業部長の松田勇樹氏と,「グラナド・エスパダ」の開発を手がけるIMC Games代表のキム・ハッキュ氏が登壇し,2社共同で本作の運営開発に注力して,今後1年間は何があってもサービスを続けるという「安心継続宣言」を行った。なお便宜上1年間と謳っているものの,HUEもIMC Gamesも,より長く日本におけるサービスを続ける意向だという。
HUE 事業部長 松田勇樹氏 |
IMC Games 代表 キム・ハッキュ氏 |
続いて8月実施予定の大型アップデート「巨人の紋様」の概要が発表された。新たに登場するマップ「インペリアル レックス」では,イノリーのストーリーが進展するとのこと。合わせて新キャラクター「カーエル」も登場する。
また新レイド「インペリアル アルマ」は,既存フィールドをベースとした内容で,シナリオに沿った展開となる。
そして新ミッションでは,オルデン軍の総軍団長である巨人・クラヌスのストーリーが描かれるとのことで,難度は高めになるという。
新装備は,最上位武器として「バレロン」シリーズが登場。王都イリシアに関連するエピソードを持っているとのことで,そちらにも注目してほしいそうだ。
キャラクターおよびスタンスに関しては,7月26日に実装されるネナの新スタンス「ヴァイオレッタペロ」と,シャルリンの新スタンス「ヘスティア」が紹介された。これら二つのスタンスは,キャラクターの姿形を異なるものに変えてしまう,いわば変身を実現するシステムを採用している。イメージとしては,既存キャラのエミリアと暗黒エミリアの2体を1体のキャラクターに統合し,スタンス切り替えで両者を使い分けられるようなシステム,と説明すると分かりやすいだろうか。
またこれに合わせて,街中でもスタンス切り替えが可能になるよう仕様変更がなされるとのこと。
ネナのヴァイオレッタペロは,槍のリーチを活かした中距離特化のスタンスで,今までにないスキルを備えている。またシャルリンのヘスティアは,範囲攻撃を主体にバランスの取れた使いやすいスキルが揃っているという。
また,開発中の11周年記念キャラクターも紹介された。今回は,“大人になった”レイチェルというコンセプトで,「開拓民を目指し成長を遂げたレイチェル」と「ルディンを追いかけ続けたレイチェル」の2体を用意するとのこと。
7月26日からは,ゲームを遊びやすくする各種バランスの調整・改善も行われる。田中氏によると,今回行われた一連の発表の中でもっとも力を入れた部分であり,1回で終わりではなく,その後も調整・改善を継続していくという。またインゲーム座談会で意見を募ったりもするそうだ。
7月26日からスタートする11周年イベントの情報も公開された。まず11周年記念特典は,現行プレイヤー,休眠プレイヤー,そして新規プレイヤーそれぞれに提供される。
また10周年記念で実施されたハンビットコイン(HC)還元を受けていないプレイヤーに関しては,今後1年,継続して支給を受けられる措置がなされるとのこと。
いずれも詳細は,公式サイトで発表される。
また11周年記念インゲームイベントとして,「グラナド・エスパダ」の思い出を振り返るという趣旨のスペシャルミッションも2種類用意される。
ソロ専用ミッション「英雄達の軌跡」は,ゲーム内の難関をモチーフとした3つのミッションを順次クリアしていくというもので,プレイ中の行動に応じて「イージー」「ノーマル」「ハード」の3段階の評価が与えられる。ハードでクリアしたプレイヤーには,「開拓者の栄誉」となる専用アイテムが与えられるとのことだ。
スクワッド(SQ)ミッション「収容所の慟哭」は,強さよりもプレイヤーの連携を重視した内容で,クリア時に3タイプの報酬を選べる。
イベントのエンディングでは,松田氏が来場者に向け,あらためて「グラナド・エスパダ」が11周年を迎えられたことへの感謝を述べるとともに,「12周年,そしてその先も皆さんに愛していただける『グラナド・エスパダ』を目指します」と宣言し,イベントを締めくくった。
11周年記念スペシャルミッション体験レポート
今回のイベント開催に先駆けて,11周年を記念するスペシャルミッションを体験してきた。どのような内容になるのかを紹介していこう。若干のネタバレを含んでいるので,情報なしに挑みたいという人はご注意を。
11周年記念の特別ミッションは,プレイヤー一人でプレイできるソロ専用ミッションと,スクワッド(パーティ)でチャレンジするSQミッションの2種類が用意されている。
ソロ専用ミッション「英雄達の軌跡」は,プレイヤー各自の育てたキャラクターではなく,このミッションのために用意されたキャラクター1体を使ってプレイするコンテンツだ。したがって,11周年を機に本作に復帰してみた,あるいは初めて本作を遊ぶという人であっても,現行プレイヤーと同じ条件で楽しめる。
本ミッションは「骸骨の巣」「雪原スープ製造」「ノヴィア封印」の連続構成となっており,一つクリアすると次のミッションに挑める。また各ミッションはそれぞれ15分の制限時間が設けられており,クリアするまで1日に何度でも挑戦可能だ。
たとえば初日に骸骨の巣をクリアしたが,雪原スープ製造には失敗したとしよう。そうなると,その日はもう骸骨の巣はプレイできないが,雪原スープ製造にはクリアするまでチャレンジできる。仮にクリアできなくとも,次回再開時には雪原スープ製造からチャレンジ可能だ。もちろん日をまたいでいれば,骸骨の巣から再びプレイできる。
また本ミッションは,回復ポーション使用不可となり,プレイヤーが任意でHPやSPを回復できない。そのため,特定のモンスターを倒すとドロップする回復アイテムを回収しながら攻略していく必要があるのだが,これらのモンスターは出現する場所と数が定まっている。したがって無計画に回復アイテムを回収してしまうと,肝心のところでSPを回復できず,スキルが思うように使えなくてミッション失敗という事態も起こりうるのである。
それでは,各ミッションを順に紹介していこう。まず骸骨の巣は,プレイヤーとモントロ子爵との対決を再現したミッションで,男性ウィザード1体を操作するすることとなる。
ダンジョン内にはアンデッドやティラノサウルスが配置されているのだが,1体1体相手にしていると,それだけ時間がかかってしまう。そのため,レビテーションを駆使して敵をすり抜けてしまいたいところだが,無視してしまうとモントロ子爵までたどり着く道が開けないというギミックを持つ敵もいるから厄介だ。
またダンジョンの途中には,ショートカットも用意されている。ショートカットを使えば当然時間短縮を図れるのだが,代わりにモントロ子爵を弱体化するギミックが使えないというデメリットも生ずる。
これらのギミックにどう対応するかは,プレイ中に提示されるNPCのセリフをヒントに,プレイヤー各自が判断することになる。
ちなみに今回の先行プレイは,実装バージョンとは若干異なるバランスの環境で行われたのだが,時間優先で進めるか,ギミックを使っていくか,判断が悩ましいところだ。
2つめのミッションである雪原スープ製造は,本作屈指のマゾさでプレイヤーの記憶に残っている,雪原スープの材料を集めるクエストをモチーフとした内容で,女性ウォーロックを操作することになる。
目的は,フィールド上の4つのポイントで敵を倒し,ドロップしたスープの材料を集めること。したがって効率よく範囲攻撃スキルを使い,短時間で多くの敵を倒すことが攻略上のカギとなる。
もう一つのカギが,移動速度である。フィールド上には何か所か魔法陣が配置されており,これを通過するとウォーロックの移動速度が向上する。材料集めのポイント間を移動する際には,忘れずに活用したいところだ。
3つめのミッションとなるノヴィア封印は,難度の高さゆえ,プレイヤーの間でさまざまな攻略法の議論がなされたクエストをモチーフとしたもの。プレイヤーは男性ファイターを操作することとなり,ほかに味方NPCとしてガルシアとセルバの2体が参戦する。
このミッションは,登場するすべての敵の討伐でクリアとなる。ガルシアとセルバは攻撃力が高い反面,防御力に難がある設定となっている。味方の二人が敵に倒されるとミッション失敗となるため,定期的にファイターのスキル「プロヴォーク」で敵を引きつけ,ガルシアとセルバに矛先が向かないよう仕向けることが重要だ。
また,バトルに入る前の1分間にプレイヤーの取った行動が,出現する敵の数や行動パターンなどに影響を与えることも覚えておきたい。
これら3つのミッションは,それぞれクリアしたときの条件に応じて「イージー」「ノーマル」「ハード」のランクが設けられている。ミッションごとにランク付けの条件は異なっており,その内容を解き明かすことも,本ミッションの楽しみ方の一つだ。
また各ミッションをハードランクでクリアしたプレイヤーには,その栄誉を示す称号が与えられるとのこと。腕に自信のあるプレイヤーは,ぜひ3つの称号を獲得してほしい。
スクワッドでチャレンジするSQミッション「収容所の慟哭」は,プレイヤー各自のキャラクターを使ってプレイするコンテンツで,最大20家門まで参加可能。制限時間は30分で,内容はキャラクターの強さを問うというよりも,プレイヤー間の協力によってギミックを乗り越えていくものとなっている。
具体例を挙げると,あるギミックは,すべてのオブジェクトを消すことにより,次のエリアへの通路が開ける。オブジェクトを消すためには,敵をノックバックさせて誘導し,そのオブジェクトにぶつける必要がある。したがって短時間で全オブジェクトを消すには,参加プレイヤー全員が協力してことに当ったほうがいい。
こうしたギミックは5〜6種類用意されており,すべてをクリアすると3人のNPCが待つエリアにたどり着く。それぞれが「現行プレイヤー向け」「休眠プレイヤー向け」「全プレイヤー向け」という異なるコンセプトの報酬を提供しているので,好みのものを選べばミッションコンプリートとなる。
以上が,7月26日に実装される11周年記念イベントの内容である。8月中旬には第2弾として,新たなソロ専用ミッションとSQミッションが実装されるとのことなので,続報に期待したい。
「グラナド・エスパダ」公式サイト
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