プレイレポート
「グラナド・エスパダ」新大陸全土を巻き込む推理シナリオや多重防衛戦を含む新機軸の「連載型ミッション」とはどんなものか? 新地域「イノリー」情報も
今回は,アップデートに先んじてテストプレイをする機会があったので,そこで得た情報をまとめて掲載する。来年早々にも実装される予定の新地域「イノリー」についても,登場人物を含むコンセプトビジュアルを入手できたので紹介していこう。
登場人物達の会話から犯人を推理する連作型のコンテンツを実装
12月22日には,最初のシナリオが実装される。プレイヤーの推理は,関連するウェブページに入力することになるようで,
- 操られている権力者
- 犯行組織はどのような組織(グループ)か?
- 犯人組織の動機(目的)
という3項目を正確に当てた最初の人に,豪華な賞品が贈られるとのこと。
グラナド・エスパダは,政治的な背景もしっかり描かれており,数多くの登場人物が織り成す群像劇も魅力のタイトルだ。各キャラクターの特徴を頭に入れつつ,怪しい行動や発言を見逃さずにシナリオをプレイするのは今までにない新しい体験といえる。
このシナリオは,ただNPC達の会話を聞くだけでなく,1回めのシナリオの締め括りでは大規模な戦闘イベントに挑戦できる。リボルドウェで行われるイベントは,街の中にいるNPC達を守りながらの戦闘となるのだが,複数の場所で戦闘が展開されるという,GE初の多方面同時進行の戦闘ミッションとなる。戦闘中に成功条件が変わることもあるなど,面白く仕上がっている。一人ではちょっと難しいコンテンツなので仲間と共同で事件解決を目指すのがいいだろう(上位プレイヤーならイージーモードのソロクリアも不可能ではなく,野良パーティでも2,3人いればクリアできるだろうとのこと)。
なお,“操られている”という気になるワードについては,錬金術師のベロニフが作った自由に人が操れる法具が関連していると思われる。この法具は素材が希少でたった二つしか完成しておらず,一つはすでに実験で使って消滅し,もう一つが盗まれてしまったのだとか。
1回めのシナリオだけだと,やはり推理は難しいようだが,2回めからはどんどん真相に近づいていくような構成になっているという。勘の冴えている人なら,1回めでピタリと回答を言い当てられることもあるかもしれない。登場人物の一挙手一投足を見逃さず,事件解決を目指してもらいたい。
なお,このクエストではGEに数多くの印象的な楽曲を提供し,プレイヤーからの人気も高い久保田修氏(ピアニスト/作曲家/プロデューサー)によるオリジナル楽曲(クリスマスソング)も用意されシナリオを盛り上げてくれるので,こちらも注目してほしい。
好評の「オートミッション」に新しい任務が二つ追加される
今年の9月に導入された「オートミッション」は,ミッションに合わせて3人のキャラクターを選抜すると,自動で行動してミッションを攻略してくれる,いわゆる“放置”プレイを想定して作られたコンテンツである。グラナド・エスパダにはもともと放置狩りが行えるシステムも盛り込まれているが,オートミッションにはキャラクターの個性やスタンスの特性を考える必要があり,カードゲームでいうところのデッキの構築にも通じる面白さがあってプレイヤーの人気も高いという。
ミッションに入場したあとは,キャラクター達がオートで移動し,敵と遭遇したら戦闘(通常攻撃が主体の自動アサルトモード)を行う。キャラクターの構成がミッションに対して効果的かどうかを確かめつつ,ミッションに失敗してしまったら,何が原因でうまく進行できなかったのかを確認して再度編成を練り直す。クリアできる構成を見つけることができたら,あとはその組み合わせで周回プレイをして効率よく報酬を集めていけばよい。
すでにあるオートミッションを例にすると,「アル・ケルト・モレッツァ殲滅戦」は,とにかく大量のザコ敵が出現するミッションだ。したがって,範囲攻撃が強いキャラクターを連れて行かないとクリアは難しい。
試しに,皇室騎士リン/ギン/ミフユのお気に入りのキャラクター3人でミッションに挑戦すると……最初の部屋で即全滅という結果になってしまった。敗因は,大剣など単体攻撃主体のキャラクターが多く敵をさばき切れなかったことだ。
そこで,ミッションの特徴に合うようなキャラクター,範囲攻撃が得意な散弾銃を使えるマリー/グレイス/ロルクの3人で挑戦してみる。すると,安定してザコ敵をなぎ払いながら先にどんどん進むことができ,ミッション最後のコロニーまでたどり着くことができた。
このようにミッション攻略の最適解を見つけることが目的ではあるが,お気に入りのキャラクターを使って活躍させたいと考え,試行錯誤するのが楽しいコンテンツでもあるのだ。ながらプレイを想定していながら,思わずキャラクターの動きを見入ってしまう人も多いのではないだろうか。
12月22日のアップデートでは,オートミッションに「氷の塔脱出」と「地獄の底」,二つの新しい任務が追加される。どちらも高レベル向けの任務となっており,難度は相当高い。ハイエンドプレイヤーの目標用に開発したものだという。試しにアル・ケルト・モレッツァ殲滅戦をクリアしたマリー/グレイス/ロルクの3人で挑んでみたものの,最初の敵に一瞬で戦闘不能にされてしまった。
なお,クリアするのにだいたい5〜10分ほど掛かる通常のオートミッションでは,今まで同じ場所を1日3回までしか周回できなかったが,アップデート後は5回までプレイできるようになるという。「3回ではマンガも読めない」と嘆いていた人には朗報だろう。
さらにオートミッションの中には,プレイ時間20〜30分ほどの長期派遣任務もある。これまではプレイ中に敵が少しずつ強くなっていく方式だったが,「報酬の体感が悪い」とのことで,今後はレベル帯に合わせて選択できるよう拡張していく方針だという。運営チームは,来年の早い段階でプレイヤーにお披露目できればと語っていた。
オートミッションはテスト実装中ということもあって不具合が起きることもあるようだが,それでも多くのユーザーが好んでプレイしているとのこと。今後の可能性に期待したいコンテンツだ
●氷の塔脱出
●地獄の底
対人戦リニューアルでワンキル問題が解決
先日のアップートでは,コロニー,派閥戦を対象とした対人戦のシステム部分の変更/調整が行われ大々的なリニューアルも行われた。こちらは,今年の12月頭から行われていた対人戦リニューアルテストとなり,ワールドクロスPvPをベースとした新しいダメージ計算式が適用されている。
長く運営を続けていくなかで,アップデートのたびにキャラクターが次々と増え,攻撃力のインフレが進んだ結果として,攻撃を当てれば一発で相手を倒せるような,いわゆるワンキルゲーになっている状況だった。9周年のタイミングで行われた温泉座談会でも言われていてことだが,調整の目処が立ち,ようやく本サーバーに実装されるわけだ。
最近の対人戦は,技の攻防が行われることは皆無で,広範囲かつすぐに発動できるような強力なスキルを使って攻撃するだけの味気ないものになっていた。調整後は,装備品に格差がある状態でも,一発で倒されることはなく(それでも受けるダメージは大きいが),反撃を行うことができるようになる。また,反撃時も装備の等級差によりわずかなダメージもしくは攻撃自体が当たらないということもあったのだが,しっかり攻撃をヒットさせれば,ある程度のダメージを与えることができるようになった。等級差があまりないような状況ならば,装備の不利をプレイヤースキルでカバーできる程度には緩和されたのではないだろうか。
復活アイテムの「ソウルクリスタル」の使用に制限を加えたり,上位の回復アイテムを使えなくしたりといった調整も行われており,戦い方は今までと違うものになると予想できる。
なお,対人戦のリニューアルはこれで終わりというわけではなく,今後もプレイヤーの意見を聞きながら修正を行っていくという。
来年の早い段階で次回の大型地域実装として「イノリー」が登場
以上のように,2015年最後のアップデートでは,プレイヤーの意見を反映したPvPの調整と新規オートミッションの追加,そして,いかにもグラナド・エスパダらしい挑戦的な期間限定コンテンツが公開される。連載型コンテンツについては,準備期間から数か月を要した大作であり,中尾Pが練り上げたというシナリオと防衛戦の組み合わせは日本開発部隊の集大成といえるものではないだろうか。この機会にプレイし犯人を推理してもらいたい。
来年2016年の7月に,グラナド・エスパダは10周年に突入する。長い歴史により膨大なコンテンツが楽しめるタイトルだが,新しくイノリー地域が実装されるなどまだまだコンテンツは拡充されていくので,今後の展開も大いに期待してほしい。
「グラナド・エスパダ」公式サイト
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