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【PR】MMORPGを再生する“ルネッサンス”目前の「グラナド・エスパダプラス」。その4年の歩みを,ズババババ! と振り返る
MMORPG「グラナド・エスパダ プラス」(以下,GE+)は,“ラグナロクオンラインの父”として知られるキム・ハッキュ氏が世に放った作品だ。
西洋の世界観を丁寧なグラフィックスで描きつつ,作曲家の久保田修氏やイラストレータの小林智美氏をはじめとした大物クリエイターを起用して,正式サービスから4年,第一線の作品として現在もコンテンツ拡充が行われている。
さて,正式サービスインからそれなりの時間を経て,現在“円熟期”とも形容できそうなところにさしかかった本作に,先日激震が走った。
韓国,日本で相次いで,大規模な新規コンテンツの追加,ゲーム全般に対するリニューアル「グラナド・エスパダ ルネッサンス」が発表されたのだ。
韓国では実装・適用済みで,これまでのコンテンツ追加,調整の中でも最も好評を博しているそうだ。
というわけで,日本においては“ルネッサンス”へのタイトルリニューアルが控えているわけだが,このちょっとした間(ま)を利用して,本作がこれまでに歩んできた道のりを振り返ってみようというのが,本記事の趣旨だ。
本作を遊んだことのない人は「へぇ,そんなことがあったんだ」,また本作のプレイヤーは「ああ,そんな時代もあったのう……」といった感じで読み進めていただければと思う。
ハッキュ氏の一挙手一投足にわくわくした
「発表期」(2003年〜2005年)
4Gamerにおける記念すべき(?)「グラナド・エスパダ」(以下,GE)の第一報は,当サイトの韓国特派員Kim Dong Wook氏によってもたらされた。
■Kimの韓国最新PCゲーム事情#159 "ラグナロクオンラインの父"による新作,2004年に公開
日本ではハッキュ氏の手がけたMMORPG「ラグナロクオンライン」が真っ盛り,しかもその氏がGravityを退社し,IMC Gamesを設立するという激動の中,掲載された記事である。
当時,まだ海の物とも山の物ともつかないながらも「Granado Espada」という名称だけは,早々に発表されていた。4Gamerでもどうにか情報を得るべく,開発元の韓国で,そして日本で,何度となくハッキュ氏にインタビューを行っていた時期でもある。
■韓国オンラインゲーム業界キーマンインタビュー
■業界人必見! Kim Hakkyu氏が語る,Granado Espadaに見るオンラインゲーム制作の思想#1
そしてその後しばらく経って,日本でのサービスを,HUEが行うことが発表されることになる。
■Kim Hakkyu氏インタビュー:「Granado Espada」の日本運営はどうやって決定した? また「Granado Espada」のステータスは?
この頃の記事を読むと,すでに本作の戦闘システムの根幹を司るMCC(Multi Character Control,一人のプレイヤーが複数のキャラクターを自動/手動を切り替えながら操作するシステム)や,“家門”システム,政治システムなどに言及されてのが分かる。
振り返ってみると,当時ハッキュ氏が描いていたイメージは,現在我々が目の当たりにしているGEにほとんどブレなく実装されていることに気づくだろう。
実際に遊んでみて確かな手応えを感じた
「βテスト期」2005年〜2006年
国内のパブリッシャが決定してから,プレイムービーの公開やプレイアブル出展ありのプレス発表などに至る流れは,かなり早かったと記憶している。
■「グラナド・エスパダ」プレイムービー:バラック,リボルドウェほか
■「グラナド・エスパダ」プレイムービー:アル・ケルト・モレッツァほか
そして2005年7月8日から,ついに本作のクローズドβテストのテスター“X-Tester”の募集が始まり,第一回クローズドβテスト「Primero」が行われた。
■やはり戦闘が面白い!韓国「Granado Espada」βテストレポート
余談だが,この時期のHUEの動きとして,ちょうどその頃から火がつきだしたブログやRSSを用いたマーケティング施策を積極的に行っていたことを覚えている人もいるだろう。
“スタッフブログにトラックバックした人は,βテスター選考の優先順位が高められる”などといった告知が行なわれ,当時,相当数のファンブログが乱立していたのを覚えている。
※なおこの流れはもちろん現在も受け継がれていて,GE+公式サイトの「ファンサイトリンク」コーナーで,多くのプレイヤーサイトをチェックできる。
また,そのほかHUEはゲーム内だけでなく,ゲーム外でも積極的にファンとコミュニケーションをとってきた。X-Tester選行後のチャットイベントなどが好例で,こういった“座談会”形式のやりとりも,現在にいたるまで続いている。
もちろん,キム・ハッキュ氏が自ら説明に立つという大型のオフラインイベントも行われていた。
■「グラナド・エスパダ」X-Tester選出完了&ファン主催の座談会開催
■グラナド・エスパダ”X-meeting”レポート#1 ハッキュ氏も来場!
そんなこんなで,その後は段階的に,党システムとPvPを評価する第2次クローズドβテスト,エリア拡張を施した第3次テスト,そしてキャラワイプ無しのオープンβテストが実施された。
オープンβテスト段階でも,何度もアップデートが行なわれ,正式サービスイン直前に「グラナド・エスパダ2.0」が発表されたのも記憶に新し……くはないか。
■「グラナド・エスパダ」第2次βテスト”4Gamer党”党首レポート
■「グラナド・エスパダ」ファイナルクローズドβテストレポート
ちなみに4Gamer的には“そろそろ正式サービスイン待ち”(?)といった雰囲気で,以下のようにへんてこりんな連載記事を作っていたりもしていた。
■「グラナド・エスパダ」週刊連載「えすぱ田家の人々」第1回を掲載
突然の課金モデル変更にプレイヤーの反応は……?
「正式サービスイン〜そしていきなりの転換期」 2006年〜2008年
2006年7月21日17時にめでたく正式サービス開始を迎えたGE。当サイトでも最新バージョンである“2.0”に対応するべく,攻略記事などを大急ぎでお届けしたのを覚えている。
■【PR】「グラナド・エスパダ」攻略ガイド,「2.0」対応版を掲載#1
しかし当時のプレイヤーが最も驚いたのは,2006年12月15日,正式サービスインからわずか半年足らずでの“基本料金無料化”の一報だろう。
下記の記事では,当時HUEがどういったいきさつで基本無料化に踏み切ったかを,当時HUEの取締役COOだったSong, Jin-ho (ソン・ジンホ)氏に聞いている。
■取締役COOソン・ジンホ氏に聞く,HUE今後の展開:「グラナド・エスパダ」基本プレイ無料化から,日本向け課金アイテム,そしてカジュアルゲーム市場参入まで
しかしこの基本無料化,結果的には多くのプレイヤーにとって“吉”と出たような印象である。実際,無料化によって同時接続者数は大幅に増え,GEゲーム世界も強く活気づいていた。
■「グラナド・エスパダ」無料化で同時接続者数が3倍,ダウンロードは20倍に&2万以上の不正アカウントを停止
また,この時期はさすがに“成長期”“拡充期”といった色が強く,本作のPvPシステムを利用した“ワールドトーナメント”や拡張アップデート,また,大小さまざまななイベントが実施されていた。
GE本体も,2.1→2.2と次々とバージョンアップ。未開拓な地を仲間と共にどんどん踏破していく,また自らの所属する“党”を強化するなど,GEが最も盛況であった時期であろう。日本のプレイヤーからの要望にも次々と応え、こんな“お祭り”的なアップデートが行なわれたことも! 当時の勢いを感じさせる。
■一足先に南国リゾートを満喫,「グラナド・エスパダ」GE2.4アップデート体験レポート
■戦いの舞台は禁断の地 セデクレムへ。「グラナド・エスパダ」大規模アップデート「GE v.2.6.2」の見どころを紹介
タイトルリニューアルで「グラナド・エスパダ プラス」へ
「円熟期」 2008年〜2009年
事前にいくつかの関連アップデートを実施したあと,ロゴマークを含めてグラナドのブランドが刷新された。
■「グラナド・エスパダ 」が「プラス」にリニューアル! 9月16日に第1弾“暁の幻獣”実装
■キム・ハッキュ氏に聞く「グラナド・エスパダ プラス」――理想のオンラインゲームとはプレイヤーの生活の一部であること
新大陸「グラナド・エスパダ」を巡るドラマも大きく進展し,新たな勢力,そして広大な新規マップの追加が行なわれたのもこの時期のことである。
■ついに先住民と邂逅! 「グラナド・エスパダ プラス」アップデート「秘境エラクの戦士」先行プレイレポート
さらに,MCCの構成キャラによりキャラクターに特殊効果が付与される「コンビネーションバフ」システムや,インスタンス形式のボスミッションなど,リプレイ性を高めるようなシステムがどんどん拡充されている。
■「グラナド・エスパダ」コンビネーションバフなど新システムを含むアップデート「Trinity Force 〜絆が彩る奇跡〜」を2月24日に実施
■ルー大柴さんがキャストとして編入!?「グラナド・エスパダ」3周年記念ダブルアップデートを本日実施
システム実装と大陸拡張がどんどん行なわれていくという,まさに“円熟期”というべきこの時期。ただゲームとしての完成度がどんどん高まっていくのとは裏腹に,大陸を隅々まで踏破してしまった古参のプレイヤーからすれば,コンテンツの魅力はかなり低下してきた頃かもしれない。
また新規プレイヤーは評価しつくされたシステムで楽しく遊べるはずなのだが,それはそれ,同レベル帯のプレイヤーが多くいるわけではなく,MMORPGとしての魅力を存分に享受するというわけにはいかなかった。
これはある意味,MMORPGの宿命的な弱点といえるが,GE+もそのような時期にさしかかってきたのだ。
そして,そんな状況を打破してくれると期待させてくれるのが「グラナド・エスパダ ルネッサンス」なわけである。
さあ次は何期(?)となるのか? 2010年〜
……といった感じで,少し駆け足でGE,そしてGE+の歴史を振り返ってみたが,いかがだっただろうか?
こうやって眺めてみると,課金モデル変更などのドラスティックな変更はさておき,地道な(といっても一つ一つは大ボリュームなんだけど)アップデートで本作が構成されているんだなという印象が強い。そしてそのあちらこちらに,ハッキュ氏の意向が見え隠れしているのだ。
また,プレイヤーを交えた座談会やオフラインイベントなども相当数が開催されており,単純に4年という月日の長さを感じさせられる。
そんな感慨にふけりつつも,“「グラナド・エスパダ ルネッサンス」の情報をはよださんかい”というのが,プレイヤーの今の気持ちだろう(4Gamerも同じだ)。ハッキュ氏の語る,今度のアップデートの4本の軸,
* 低レベル帯のゲームバランスを最適化する
* シナリオの補強
* 有料アイテムを使わなくとも楽しめるようにする
* アップデートを経て複雑化したインターフェースを整理する
が,どのように実装されていくのか,今から興味は尽きない。
4Gamerでも引き続き情報を追いつつ,さらには“再生”の意味を込めて初心者向けの記事なども拡充していく予定なので,お楽しみに。
「グラナド・エスパダ プラス」公式サイト
- 関連タイトル:
グラナド・エスパダ
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(C)2003-2013 IMC Games Co.,Ltd./Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.