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[TGS2005#52]TGSで分かった「レクイエム」情報総まとめ
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印刷2005/09/19 07:42

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[TGS2005#52]TGSで分かった「レクイエム」情報総まとめ

「レクイエム」の開発ディレクター,Yoon, Sang Jin氏。プレゼンテーションや記者歓談会で,本作の紹介/解説をしてくれた
 Gravityが開発中の新作MMORPGとして,「ラグナロクオンライン2」と共にその進捗状況が注目されている「レクイエム」。東京ゲームショウ2005(以下,TGS2005)の事前情報では,実写版プロモーションムービーの公開のみがクローズアップされていたが,ふたを開けてみれば,プレイアブルバージョンの展示や,開発リーダーYoon, Sang Jin氏によるプレゼンテーションなど,多様な出展内容となった。

 なお,「こちら」にTGS2005で撮影したプレイムービーが,(やや古い情報だが)「こちら」に同作の概要があるので,興味のある人は基礎知識をつけるためにぜひご確認を。



■実写版プロモムービーは,抽象的だがインパクトは最高
 事前にTGS2005での公開が告知されていた実写版プロモムービーは,Gravityブースの特設ステージで,定期的に上映されていた。映像はモノクロで,ゲーム内容の表層がなぞられたような内容ではなく,かなり抽象的なものだった。
 主役と思われる登場人物は(剣を手にしていたが)現代的なファッションで,アクションよりもシーンや表情による表現が主。セクシーな女性も登場していたが,口中から短剣が現れるなど,かなりダークなシーンもあった。ムービーの舞台にはゴシック的な雰囲気の漂う室内や,多数の生首(あるいは首だけ出して埋まっている人間)が散らばる荒涼とした砂漠地帯が選ばれており,インパクトのあるショッキングな場面では,ギャラリーからは悲鳴に近い声が聞こえることもあったほどである。
 正直,内容が抽象的過ぎて,肝心のゲーム内容が伝わってこない映像ではあったが,"レクイエム"というタイトルを印象づけるには,十分効果を発揮したといえるだろう。



■開発者によるプレゼンテーション:レクイエムの概要
 レクイエムの開発ディレクターYoon, Sang Jin氏自らが登場するプレゼンテーションも,TGS2005開催中定期的に行われた。プレゼンテーションの内容はおおむね既報だが,おさらいの意味を込めて,ここで紹介しておこう。
 Yoon氏曰く,「レクイエムは,プレイヤーとゲームワールドが相互作用するフル3D MMORPG」である。キャラクター育成,アイテム収集,コミュニケーション,冒険やクエストといった一般的なMMORPGの魅力に加え,達成感,恐怖,競争,政治的な同盟や裏切りなどの要素が際立つように開発されているとのこと。
 使用できるキャラクターは,ツラン,クルゼナ,バルトゥーク,ゼノアの4種族で,ブースにあるプレイアブルバージョンでは,ツランとクルゼナで遊ぶことができた。

 ゲームの特徴としてまず挙げられたのは,韓国産ゲームらしい"打撃感"のあるアクション。また,キャラクターが肉体的/社会的に強くなることで"レクイエムマスター"という称号が与えられ,そのサーバーでの有名人となれるとのこと。
 パズル型/アドベンチャー型ダンジョンというものも用意されるらしく,ダンジョンを単なるフィールドの延長としてではなく,一つのアトラクションとして楽しませる工夫も盛り込まれるようだ。
 そして本作最大の特徴となるかもしれないのが,ゲーム内で社会的/政治的な関係を構築する"Faction System"。詳細は不明だが,プレイヤーは尊敬を集める英雄にも,希代の悪党にもなることが可能で,その行動によってゲーム世界が変化するという仕組みを導入するらしい。一通りの要素がすべて盛り込まれた本作を遊んでみたとき,どのようなプレイ感覚が味わえるのか。プレゼンテーションを聞いている限りでは,非常に楽しみでならない。



■プレイアブル出展で明らかになったレクイエムの戦闘システム周辺
写真では分かりづらいかもしれないが,敵を斬りつけると派手に血しぶきが出る。トドメをさしたときには敵の体が切断されることもある
 Gravityブースには,5台前後の試遊台が設置されていた。驚いたのが,日本でのサービスはまだ発表されていないというのに,チャットやシステムメッセージ,メニュー表示などが,きっちり日本語化されていたこと。比較的完成度の高いバージョンのようにも思えたが,実際には(ほぼ)戦闘しかできない状態だった。
 プレイしてみると,攻撃モーションの格好良さやGore表現の大胆さ(血が吹き出るだけではなく,トドメを刺したときに敵が真っ二つになったり,腕が切断されたりする)がまず目についた。魔法やスキルのエフェクトも,全体的にダークな配色の背景の上で非常によく映え,打撃感/爽快感が味わえる作りになっている。
 また,本作のウリの一つである"憑依モード"も体験できた。憑依モードは,一時的にモンスターが憑依し,その姿/能力/スキルが使用可能になるというシステムで,HC(Hard Core)ゲージが一定値以上溜まっていると発動できる。プレイアブルバージョンでは一種類のモンスターに憑依させられるだけで,使用可能な特殊スキルも限られていたが,憑依対象のバリエーションが増えれば,(ルーチンワークになりがちな)経験値稼ぎのいいスパイスとして機能しそうだ。
 なお,憑依モードとは別に,一定時間攻撃力/攻撃速度/移動速度などが上昇する"レイジモード"も搭載されていたようだが,残念ながらそれを体験することはできなかった。プレイしていてキャラクターの移動速度が遅めなのが気になったのだが,もしかしたらレイジモードの効果を際立たせるための仕様なのかもしれない。



■プレイアブルバージョンはあくまで暫定版。今後の情報公開に期待!
 TGS2005で日本初公開されたレクイエムだが,プレスキットの配布がなく,公式サイト(「こちら」)も正式オープンしてない状態なので,情報はかなり少ない。そのため,9月17日に行われた記者歓談会で得られた情報は,(限られた情報であったものの)実に貴重なものだったといえる。
 記者歓談会で得られた情報は,以下のとおり。

・レクイエムマスターになる条件は,単にプレイ時間が長いとかではなく,何か別の方法を考えている
・開発期間は長いが,その分現時点での完成度は高い。TGS2005でプレイアブル出展したバージョンは,"見せてもいいところだけ"見られるものにした
・善と悪の概念をシステムとして組み込むが,善悪の明確な基準は設けない。NPCによって属性が変化するわけではなく,プレイヤー自身が決めることになる
・"大人向け" "ホラータッチ"と形容をされることがあるが,それは主に映像面のコンセプトであり,必ずしもゲーム内容を指しているわけではない
・現時点で公開できる情報は多くないが,公開(オープンβテスト/正式サービス)は「ラグナロクオンライン2」よりも早いタイミングで行われるだろう

 ……とまぁ,プレイアブルバージョンや歓談会での情報だけで,レクイエムを判断するのは難しそうだ。とはいえ開発はすでに終盤に差しかかっているようで,本作を実際にプレイし,自分なりの評価を下せる日は,そう遠くないことだろう。
 ゲーム内コミュニティやダンジョンの見せ方,善悪の概念が導入される点など,興味深い要素が非常に多いタイトルだけに,ぜひ早めの情報公開に期待したいところ。一ゲーマーとして,まずは公式サイトが正式オープンする日を心待ちにしたい。(大路政志)

  • 関連タイトル:

    REQUIEM Online

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