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「信長の野望 Online」10周年記念感謝祭レポート。新拡張パック「天下夢幻の章」の意気込みは「古きを破り,新たな世へ!」
本イベントでは,7月10日に発売される拡張パック「天下夢幻の章」の最新情報が公開されたのに加え,これまでの10年間を振り返るコーナーも設けられるなど,同作のファンには興味深い内容となった。
愛されている点を伸ばし,改善すべき点にメスを入れた「天下夢幻の章」
イベントは,新拡張パック「天下夢幻の章」の情報公開からスタート。渡辺氏は,「『天下夢幻の章』は,“古きを破り,新たな世へ!”というコンセプトのもと,10周年を記念したものであると同時に,15周年,20周年を目指す気持ちで作られている」と語った。
さらに氏は,アンケートから分かった「信長の野望 Online」の愛されている点と改善すべき要素を三つずつ挙げた。
愛されている点としては,ほかのゲームでもあまり例のない「戦国の世界観」,そして「仲間とのコミュニティ」と「戦闘の奥深さ」が挙げられた。改善が望まれるのは「プレイ時間の短縮」,徒党を組みにくいといった点に対する「ユーザビリティの向上」,そして10年を経たゲーム世界において不可避の問題ともいえる「先行プレイヤーとの間の距離」,つまり長くゲームを続けているプレイヤーに新規プレイヤーがなかなか追いつけないという点にあると渡辺氏はまとめた。
「天下夢幻の章」は,愛されている点を伸ばし,プレイヤーが不満に思っている部分を改善することを意識し,新規プレイヤーと既存プレイヤーがすぐに一緒に遊べるようになることを意図して開発が進められたという。
攻城戦では,オープンバトルの要素を導入してプレイ時間の短縮を図り,「天下布武異録」では,歴史のIFを描くことでプレイヤーが戦国の世界観を堪能できるようにするという。
八百万の神を探し出して力を借りる「軍神」システムや,徒党に影響を与える「陣営技能」で戦闘にさらなる奥深さを与え,同時にレベル60以降の必要経験値を見直し,レベルキャップを70まで開放,交流の場となる「もののふ道場」を設けることで先行プレイヤーと新規プレイヤーの距離を縮めていくとのこと。
神技 |
奉納物の強化 |
さらに,全ワールドのプレイヤーが集う町「安土」や,そこから出発できる「ワールド共通ダンジョン」でプレイヤー同士のコミュニティを強化し,共に依頼を進める仲間を捜す「冒険板」システムを実装し,徒党を組みやすくしていく。
これら,「天下夢幻の章」の新コンテンツは,上記のようにプレイヤーの意見から生まれたものなのだ。
同時に,運営体制も変化するという。「いつも楽しい信on」(渡辺氏)を合い言葉に,さまざまなイベントが開催される。「天下夢幻の章」が発表されたあとも毎月アップデートが行われ,「信長が本能寺の変を生き延びたら?」という歴史のIFを語る物語が展開していくという。
渡辺氏は「既存プレイヤーと新規プレイヤーがすぐに出会える『安土』という町を実装することで,ゲームに入った瞬間から友達と遊べるようになりますので,ぜひお誘い合わせのうえ,プレイしていただきたいです」と「天下夢幻の章」の魅力をアピールした。
“古きを破り,新しき世へ!”。大きく変化する合戦場
具体的には,「検分」「大決戦」が廃止され,合戦結果の算出法が変更される。さらに,自分が活躍するほどに報酬が増え,さらに支援活動も手柄として評価されるシステムになっていくという。
川又氏によれば,現在の合戦場には“検分を溜める”“合戦に勝利する”という二つの目標が混在しており,その中で“武将を倒してはいけない”というローカルルールも誕生し,さらに「大決戦」の存在が「合戦のルールの複雑化の一因になっている」状態であるという。
検分と大決戦を廃止し,合戦結果の算出法を“陣を取ることが直接,勝利と報酬に直結する”方式にすることで,「みんなが勝利という一つの目標に向かって協力して戦うような戦場になると考えています」と川又氏は語った。
同時に,合戦の遊びやすさを改善する試みも行われていく。
合戦の開催時間を「より多くの方が参加できる時間」(川又氏)に変更し,さらに,一つの陣取り戦の時間を短くする代わりに開催回数を増やすことで,プレイヤーが参加しやすくなり,合戦の初めから終わりまで立ち会えるようにしていくという。
また,「手柄」に応じて報酬が得られるようになることで合戦場での活躍が報酬に直結し,陣を守ったり味方を回復するという支援行為も報酬の対象とされるなど,自分の活躍を実感できるような合戦になっていくそうだ。
渡辺氏は「開発陣は,『天下夢幻の章』の“古きを破り,新たな世へ!”というコンセプトをしっかり認識していますので,思い切ったことをどんどんやっていきたいと思います」と,さらなる改革への意気込みを語った。
「開発,運営を見直し,さらなる10年,20年へ向けて頑張りたい」
続いては「『信on』リークス」と題し,渡辺氏が2001年に書いたという「信長の野望 Online」の企画書の一部が公開された。
当初「信長の野望 Online」は「超・信長の野望」(仮称)というタイトルで企画書が提出されたが,紆余曲折があって現在のタイトルに落ち着いたのだという。
企画書では「リアルな戦国描写とファンタジーの融合」を実現するため,「カンタータ(交声曲)を使用する」ことが提案されていたが,プレイヤーであればこの辺りのコンセプトが製品版にそのまま活かされていることが分かるだろう(ちなみにエンディングのクライマックス部分の歌詞は「ホッシュ」として知られているが正しくは「マッシュ」であり,音楽担当の川井憲次氏の造語であるとのこと)。
とくに興味深いのは,プレイヤーの職業に関する原案である。
企画段階での職業システムは,「武士」「僧徒」「神道者」「方士」「町人」をベースに,それぞれの上位職へ転職するといった形式だ。例えば「徒手家」は「武士」の上位職業で“格闘技に精通し,攻撃力よりも相手を無力化する技能に長けており,男性なら柔術,女性なら合気道を習得する”という特性。「方士」の上位職業である「傀儡師」は人形を操って戦い,「白拍子」は女性専用の上位職業であり,音曲で仲間を補助するようなスタイルが構想されていたという。
質疑応答では,いくつかの事実が明らかになった。プレイヤーから弱体化の要望の多いNPC専用アイテム「蘇生の秘薬」は「天下夢幻の章」では「かなり使用頻度が下がっている」そうだ。また,同様の要望の多いNPC専用技能「沈黙の霧」に関しては,「予兆がなく対処のしようがないのが問題なので,今後は対処できるようにしていきたい」とのこと。
また,「入魂時に魅力は関係あるのか」という,プレイヤーが長らく疑問に思っていた質問については,渡辺氏から「無関係である」という答えが明かされ,会場から笑いが起こっていた。
最後に渡辺氏は「10周年を迎えられて,皆さんには本当に感謝しています。10周年にふさわしい拡張パックを経て,『信長の野望 Online』は,さらなる10年,20年に向けて頑張っていきます。「天下夢幻の章」を境に,運営的な部分と開発的な部分をすべて見直しましたので,これからにご期待ください」と挨拶し,イベントを締めくくった。
「信長の野望 Online」公式サイト
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信長の野望 Online
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信長の野望 Online 〜天下夢幻の章〜
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