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[G★2006#93]混じり気のない“武侠”の世界を堪能できるNEXONのMMORPG「九龍争覇」
「九龍争覇」は,INDY21が開発した,武侠をテーマにしたMMORPGである。その特徴は,史実を元に世界観を設定し,その上に武侠世界の門派や武功を再現した点で,「太刀傲」「血麒麟外傅」など,韓国で多数の武侠小説を執筆するJwa Beak(左百)氏が直接開発に参加している。彼がメインストーリーを構築したということで,話題をさらったタイトルだ。
さて,実際にブースでデモ機を触ってみた感触をお伝えしよう。九龍争覇は,クリックを基本にスキルを駆使して敵を倒すという基本プレイスタイルを取っており,MMORPGとしてはオーソドックスなスタイルといえる。ゲームシステムやグラフィック全般の印象からは,同じ武侠をテーマにした「SiLKROAD ONLINE」に非常に似ていると感じた。
ただ,攻撃や移動をはじめとしたアクションの多くは,マーシャルアーツというか中国拳法的なモーションとなっており,筆者はプレイ中に「これが武侠というものか」と感心してしまった。武侠の世界観が好きなら,一度見てみる価値はあるだろう。
例えば,移動スピードを高める武功(いわゆるスキル)を使った場合,空中に浮かんで格好いいポーズを取り,そのままの姿勢でススーっと移動するのだ。イメージ的には映画「英雄/HERO」のワイヤーアクションで空を飛ぶ姿とか,「ドラゴンボール」の舞空術などが近いといえるだろう。
そのほか,攻撃がヒットすると“打”,ミスると“失敗”,倒すと“殺”といった,いわばマンガの描き文字のようなポップアップメッセージも印象的だった。
今回NEXONブースに展示されていたデモ機4台のうち,2台ずつ違ったゲームモードで来場客にアピールしていた。一つは,敵対派閥のNPCを延々倒していくという,いわゆる一般的なデモ展示だ。
もう一方は,先述した移動速度アップの武功を用いて,タウンエリアを一周するというもの。2台並べた試遊台で来場者同士が競争し,早く周回できたほうがノベルティグッズをもらえるという内容であった。最初に見たときは「キャラ移動だけで面白いんだろうか」と思ったが,本作の特徴の一つを手早く一般客にアピールとする目的は成功していたのではないだろうか。
それらの内の大半は“正派”と“邪派”とに分かれており,両者の対立すなわちPvP(Players vs. Players)やRvR(Realm vs. Realm)がゲームの主な目的だ。現在は正派三つと邪派三つの計六つを実装しているとのこと。残りの三つについての詳細や,正派と邪派の対立なのに,なぜ九つという奇数なのかという点については,残念ながら教えてもらえなかった。
種族に関してはハングルで読み方が分からなかったものの,戦士/魔法使い/僧侶/魔法戦士に相当する4種類があるようだ。
九龍争覇は,現在既に台湾とベトナムで正式サービス中。この2国は開発元であるINDY21が自ら運営しているが,韓国ではNEXONによるパブリッシングで,2006年8月から正式サービスが行われている。ビジネスモデルはいずれの国でも「基本プレイ料金無料+アイテム課金」のタイプ。
ちなみに日本でのサービスは未定とのこと。現在,日本ではまだまだ“武侠”の世界観はメジャーとはいえないが,映画やドラマ,ゲームでも少しずつ知名度が上がってきている。この世界観に興味を持った人は,今後の展開にも注目しておこう。(ライター:川崎政一郎)
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九龍争覇
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