インタビュー
「Master of Epic」にファン待望の新Age「Ancient Age」が今秋登場! ゴンゾロッソとグラフィックスなどを手がけるイメージエポックに話を聞いた
Ancient Ageは,サービス開始当初からアナウンスされていた「五つの時代」の一つ。舞台となるのは「Present Age」から1万3000年ほど前のダイアロス島で,自分の家を持てることが大きなウリとされている。このことから,Ancient Ageは古くからのMoEファンから注目を集めてきた。
そして2009年1月には,Ancient Ageプロジェクトの始動が発表され,ここにきてついに実装時期が明確にされたのである。
また,今回入手した情報には,Ancient Ageの実装時期だけでなく,そのグラフィックス制作や企画の一部を,「セブンスドラゴン」(NDS)や「アークライズ ファンタジア」(Wii)を制作したイメージエポックが手がけていることも含まれていた。
というわけで4Gamerでは,Ancient Ageの具体的な内容や,イメージエポックという,今勢いに乗っているコンシューマゲームデベロッパが,オンラインゲームの開発に加わることになったいきさつなどについて話を聞いてきた。インタビューに応じてくれたのは,以下5人の方々だ。
小野塚 強氏
・ゴンゾロッソ オンラインゲーム事業部門 企画運営部 運営課 ゲームコンダクター
永山正樹氏
・ゴンゾロッソ オンラインゲーム事業部門 企画運営部 制作室 プランナー
藤原一人氏
・イメージエポック 代表取締役
御影良衛氏
・イメージエポック 取締役 経営戦略部 部長
小村一生氏
「Master of Epic: The ResonanceAge Universe」公式サイト
紆余曲折の末,「Ancient Age」の実装が決定
本日はよろしくお願いします。Ancient Ageといえば,いったい何年前に最初に聞いたのか忘れるくらい,かなり前から話には上がっていましたが,いよいよ本格始動するわけですね。スタートまでの経緯を教えてください。
小野塚 強氏(以下,小野塚氏):
Ancient Ageはもともと,MoEの運営がハドソンさんから弊社に移管される前に予定されていた企画です。これだけは絶対に実現してほしいとの要望も多数寄せられており,中にはAncient Ageの企画書を送ってくれた人もいるほどです。
4Gamer:
それが,ようやく2009年になって実現に向けて動き出したと。
小野塚氏:
実は,社内でも「やる」「やらない」という話が二転三転していました。そうした紆余曲折を経て,プレイヤーの皆さんにMoEをさらに楽しんでもらうためには,新規コンテンツの実装が不可欠であると考え,Ancient Ageのプロジェクト始動を2009年1月1日に宣言したんです。
4Gamer:
あの発表は,Ancient Ageに注目してきた人にとって大きなトピックになりましたよね。では,その舞台背景について説明をお願いします。
藤原一人氏(以下,藤原氏):
MoEの“現代”にあたるPresent Ageから1万3000年ほど前で,魔法を中心に,文明がより発達している世界という設定です。
MoEではどのAgeにも,「ノアストーン」と呼ばれる魔法の根源が存在しています。Ancient Ageは,それを最大限に活用していた時代なんです。実はこのAgeには,今回開発に参加してもらうことになった,イメージエポックさんのアイデアがたくさん盛り込まれているんですよ。
小村一生氏(以下,小村氏):
私達は,ゲームに拡張性を持たせたり,プレイヤーの想像力を掻き立てたりする方向で,提案を行っています。
4Gamer:
具体的には,どのような内容ですか?
小村氏:
現代であるPresent Ageと,その1万3000年ほど前のAncient Ageをつなぐものとして用意したのが,“箱舟”という設定です。現代よりはるか昔にもかかわらず,Ancient Ageには高度な文明が栄えていました。箱舟は,その当時建造され,現代まで残った過去の遺物であり,“テクノロジーの象徴”でもあるんです。
Present AgeからAncient Ageへは箱舟を使ってさかのぼるという設定で,例えば,この箱舟の中にダンジョンを配置するといった仕掛けも用意しているところです。
4Gamer:
そのAncient Ageでもとくに大きなウリとなるのは,やはりハウジングシステムですよね。
小野塚氏:
ハウジング自体はすでに多くのMMORPGに採用されていますので,私達は,それらの作品に負けないしっかりとしたものを目指しています。
ゲームを構成する要素の中で,多くのプレイヤーが重視しているのがグラフィックス面だと思うんです。そこで今回,グラフィックス制作に長け,ゲーム開発自体の経験も豊富なイメージエポックさんと共同開発することになりました。
イメージエポックの参加が決定するまでの経緯
イメージエポックは,具体的にどういった形で開発に携わっているんですか?
小村氏:
まずはグラフィックス面です。Ageが変わるので,格段にクオリティを高めてほしいと,かなり大きなプレッシャーをかけられています(笑)。もちろん同じゲームですから,Ageが変わるとはいえ突拍子もないことはできませんが。
また,弊社はグラフィックス専門というわけではなく,ゲームの開発も行っていますので,先ほど話に出たように,Ancient Ageの中身についてもいろいろな提案を行っているんですよ。
4Gamer:
なるほど。
小村氏:
実をいうと弊社は,オンラインゲームに携わるのは今回が初めてなんです。またPCゲームも初のチャレンジとなるので,会社としても気合が入っています。
御影良衛氏(以下,御影氏):
とはいえ,すでに遊んでいる人が大勢いるタイトルなので,“プレイヤーの邪魔をせずに制作する”というノルマをベースに据えています。
ところで,小野塚さんと意気投合した小村が「オンラインゲーム事業に進出していいか」と相談しに来たとき,僕は「今,そんな人材は会社にいないから」と一蹴したんですよ(笑)。
4Gamer:
経営のトップとして,そう判断したわけですね。
小村氏:
私は小野塚さんと話をして,こんなに熱心にゲームを作ろう,ゲームを変えようとする人はいないと感じました。私はその頃,開発の現場から離れて弊社の経営に携わる立場でしたが,その熱意に触発されたんです。そこで,なんとか自分達の会社にこの熱を取り入れたいと思い,御影や数人のスタッフに話をしました。
御影氏:
僕は最初,本当に聞く耳を持たない状態でした。「今年はコンシューマゲーム事業で手一杯だから,オンラインゲーム事業に打って出るのは1年早い!」と。
4Gamer:
ええ,イメージエポックといえば,今コンシューマ機向けのタイトルが非常に好調という印象です。
御影氏:
ところが,小村が「どうしても」というので,小野塚さんと話をしました。今思い返せば,あれが運の尽きでしたね(笑)。僕はアツい人が好きで,そういう人に感化されやすいんですよ。そのとき小野塚さんのほとばしる汗を浴び,「よし,やろう!」という気持ちになりました。
4Gamer:
そもそも,オンラインゲーム事業への参入についてどう考えていたんですか?
昨今,アクワイアさんをはじめ,コンシューマゲームのデベロッパがオンラインゲーム事業に参入するケースが増えていますよね。私達は,向こう3年以内に,コンシューマゲームとオンラインゲームの融合する時代が確実に来ると見ており,実は来年から再来年にかけ,本格的にオンラインゲームの開発に取り組み始める計画でした。今回,小野塚さんとの話をきっかけに,その計画を前倒しした形です。
4Gamer:
参入決定の決め手となったのは,どんなことでしょうか。
御影氏:
今回,話を進めた大きな理由は,ゴンゾロッソという会社に小野塚さんや,信頼の置ける開発スタッフがいたことです。これだけ条件が揃った機会を逃すと,弊社は時代に乗り遅れるんじゃないかという気にさえなりました。
MoEに関しては,まずグラフィックス制作がメインとなりますが,今後,より深くゲーム開発に関われるようなパートナーシップを築いていけたらと思っています。ゴンゾロッソさんと一緒に,MoEを育てていきたいんです。
小村氏:
今回,Ancient Ageの実装という,MoEの節目に関われることになったのは,私達にとってすばらしいことです。それだけプレッシャーも大きいんですが,弊社の力を100%発揮して格好良いものを作っていきます。
Ancient Ageのハウジングシステムでは
フィールドと家がシームレスに表現される
Ancient Ageのプロジェクト始動を発表した1月から半年近く経過していますが,進捗はどうですか?
永山氏:
新しいシステムを組み込む必要がありますので,まず2か月ほどかけて仕様を検証しました。ハウジングシステムに関しては,家のほか,各種オブジェクトを表示できるところまで進んでいるんですよ。
今は,実装予定日に向けてどの程度まで要素を充実させられるか調整しており,そのあと,キービジュアルとなるタワーのイラストなど,具体的な要素をイメージエポックさんにどんどん作ってもらいます。
4Gamer:
全般的に順調に進んでいるという感じですか?
永山氏:
いやあ,本当に紆余曲折で,順調どころではありませんでした。ようやく,いろいろと動き出してきたという状況です。これからは,寄せられた要望に耳を傾けつつ,皆さんに喜んでもらえるように企画を進めていきます。
小野塚氏:
プレイヤーの皆さんが,MoEにおける新たなライフスタイルを構築できるようにすることを目指しているんですよ。
4Gamer:
確かに,家を持てるようになると遊び方の幅が広がりそうですね。それでは,ハウジングシステムの特徴を教えてください。
永山氏:
MoEのハウジングシステムの目玉は,フィールドと家がシームレスに表示されることです。家を3Dで表現し,なおかつフィールドとの境をなくした場合,どうしても負荷が大きくなりますよね。シームレス表示を実現しているタイトルが非常に少ないのはそのためです。
私達自身,インスタンス形式にするべきか議論しましたが,小野塚も藤原もシームレス表示を強く希望し,開発チームがそのリクエストに応えるべくがんばりました。納得できる状態に落とし込むまで,かなりの時間を費やしたんですよ。
4Gamer:
苦労の末,これならいけるだろうというところまでたどり着いたわけですね。
永山氏:
ええ。今のところ,8月後半にオープンβテストを行う予定で,各スタッフがそれに向けて作業しています。
4Gamer:
オープンβテストでは,テストサーバーが用意されるんですか?
永山氏:
ストレステストがメインとなりますので,限りなく現状に近い状態をテストサーバー上に作り,検証を行います。プレイヤーの皆さんの期待に応えられるように,テストはしっかり行っていく方針です。
4Gamer:
そのほか,ハウジングシステムに関してアピールしたいポイントはありますか?
MoEでは,アバターを使った遊びが人気なので,「ノアドール」というマネキンのようなものを用意する予定です。このノアドールは,アバターアイテムを装備させて家に飾れるんですよ。ゆくゆくは自律して動くようにし,家にメイドがいるような感じで楽しめるようにしたいと考えています。
4Gamer:
それは,MoEのプレイヤーにとても喜ばれそうな要素ですね。
藤原氏:
また,タンスなどの家具を増やすと,自宅に収容できるアイテムの数が増えていきます。
小野塚氏:
家には,プレイヤー自身が作った家具も設置できるんです。MoEは生産要素が充実していますので,ぜひ楽しんでほしいと思います。
家の内装だけでなく,外見にもこだわりを
アイテム売買をNPCが代行する「ベンダーシステム」も
小野塚氏:
これはさらに将来的な話になりますが,家の建て直しや,カスタマイズといった要素も追加する予定です。
永山氏:
プレイヤーの皆さんからは,家のカスタマイズに関するリクエストも多数寄せられているんです。これについては,イメージエポックさんからいろいろと提案してもらっていますので,プレイの幅を広げられるコンテンツに仕上げていきたいと思います。
例えば,家の内装を変えられるだけでなく,煙突や風見鶏などを設置することで,外見にもこだわれるようになっているんですよ。まだアイデアレベルですが,倒したモンスターの剥製を飾れたりすると楽しいでしょうね。
4Gamer:
家の中にボスモンスターの剥製が飾られているのを見て,「お前,アレを倒したのかよ。すげえな」みたいな。
藤原氏:
ハウジングシステム以外では,ログインしていなくても,自分が所有しているアイテムの売買を代行してもらえる「ベンダーシステム」が実装される予定です。
4Gamer:
それは,例えばオークションのように,アイテム売買をゲーム内の1か所に集約するようなシステムではなく,いわゆる「個人商店」を自動化したイメージですか?
藤原氏:
ええ。ベンダーシステムでは,家ごとに個人のアイテムを売買するNPCを設置できます。
運営移管後初の大型アップデートに不可欠だった
イメージエポックの企画/開発力
永山氏:
10月末のアップデートで実装される内容は,Ancient Ageの一部に過ぎません。Ancient Ageの企画自体は,プレイヤーの皆さんから寄せられた要望を取り入れた,より大きなものとなっているんです。10月末のアップデート内容を核として,どんどん拡張していくべく,イメージエポックさんに作業をお願いしています。
私からあらためてアピールしておきたいのは,このAncient Ageは,MoEの運営がゴンゾロッソに移管されてから最初の大型アップデートだということです。だからこそ,並の3Dグラフィックスではダメだと考えていました。そんなタイミングで小村さんや御影さんと出会えたので,私としてはもう,イメージエポックしかない!と。そこで,アツいどころか暑苦しいくらいのアプローチをかけたんですよ(笑)。
御影氏:
イメージエポックは創業から5年が経ち,社員が100名を超えて,開発したゲームの中には高い評価を得たものもあります。会社として7割くらい完成してきたかなという印象です。そういう状況の中,小野塚さんからアプローチされて思ったことは,仕様どおりにグラフィックスを制作し,納品するだけの仕事にはしたくないということです。
そこで,グラフィックスを制作するだけでなく,なぜそのようなデザインになったのかといったことまで提案させてもらえるならば,ぜひとも引き受けたいと伝えました。すると小野塚さんは,「その言葉を待っていました!」と返答してくれたんです。そのとき,こういうリーダーのいる会社なら,開発現場でよい意味での喧嘩ができる,より良いものを作り上げるパートナーになれると思いました。
4Gamer:
なるほど。
永山氏:
当初はハドソン時代のビジュアルを流用する予定でしたが,イメージエポックさんから,既存のMoEのイメージをガラリと変えるような提案ができるという話をもらったんですよ。そこでお任せしたところ,クオリティの高いものが次々に上がってきました。
御影氏:
グラフィックスにしろ,3Dオブジェクトにしろ,なぜこのようなデザインになったのかという意味を込めていくことが,ゲームを遊んでいる人への恩返しになると考えています。そういう感覚が,今後は当たり前のものになっていくんじゃないでしょうか。
小村氏:
これまで遊んできた人がいるわけですから,連綿と受け継がれているMoEの歴史を否定するわけにはいきません。そこからきちんとつながるデザインで,1ランク上のクオリティを目指しています。
御影氏:
ただ,デザイナーがつい突き抜けようとするので,抑えるのが大変です。彼らは常に,ポリゴン数やテクスチャーに関する制限の範囲内で最高のものを作ろうとするんですが,そのことにより,既存プレイヤーにとって違和感のあるものになりがちなんですね。
小村が社内で「これまでのデザインをリスペクトしながらこのクオリティに仕上げなさい」と注意しているのを,僕はとても楽しい光景だと思いつつ眺めています(笑)。
小村氏:
それから,作る側としては,ぜひとも既存のプレイヤーの皆さんに意見を寄せてほしいと思います。例えば,家に関することだけでなく,Ancient Ageの世界観といった大きなテーマや,こんな要素があったらいいのではないかなど,なんでもかまいません。メールには1通1通,きちんと目を通していますよ。
小野塚氏:
運営側でもよくアンケートをとっていますが,Ancient Ageや,ハウジングシステムについてはとくに多くの意見をもらっています。Ancient Ageに関する正式発表後は,さらに細かい点に関する意見も寄せられると思いますが,それらをどのようにゲームに反映していくかも,一つのエンターテイメントだと考えています。
永山氏:
そういえば,ゲーム内で座談会を開催したことがあるんですが,全体で約12時間のイベントのうち,約10時間以上がハウジングの話題だったことがありました。それくらい,とても多くの既存プレイヤーの皆さんが待ち望んでいる要素なんですね。
4Gamer:
話を聞いた限り,既存のプレイヤーや,ハウジングを好む人にとって,Ancient Ageは十分魅力的な内容となりそうな印象です。それでは逆に,MoEを遊んだことのない人に向けてどのようにアピールしていくんでしょうか。MMORPGの初心者には,家の価値を理解していない人もいますよね。
小野塚氏:
確かにビギナーにとって,家はシステム的にやや難しいかもしれませんが,家が立ち並んだ街の雰囲気は楽しんでもらえると思います。それが,自分でもMoEをやり込んで家を建てたり,街を活性化するイベントに参加したりするとっかかりになればいいのではないでしょうか。
4Gamer:
プレイヤーが家を建てることによって,街の景観が変わっていきますよね。例えば,そこに明らかに周囲とは傾向の異なる外観の家を作ろうとするプレイヤーが出てくるかもしれません。それを何か規制するような施策はありますか?
小野塚氏:
当初はそういう議論もありましたが,そこまで制約を加えなくてもいいだろうと考えています。
また,Ancient Ageを実装したあとは,アップデートのタイミングで新たなデザインの家やマップを併せて投入していく予定です。したがって,あるマップには,それと同時にリリースされた家が立ち並ぶ傾向が強くなると予想しています。とはいえ最終的には,プレイヤーの皆さんの自主性に任せる形でいいんじゃないでしょうか。
7〜8月に実装予定の新スキルが新たなMoEの幕開けに
4Gamer:
そのほか,Ancient Ageに関してアピールしておきたい点はありますか?
小野塚氏:
Ancient Ageのアップデート内容の一部である新スキルを,7〜8月に先行実装する予定です。今年はこれまで,開発チームがAncient Ageの作業に注力してきたため,新しい要素をあまり入れられませんでした。そこで,夏休みに向けて新しい遊びを一つでも実装したいと考え,無理を承知で急きょ決定したんです。
先ほど話したように,これはあくまでもAncient Ageの一部で,新スキルを皮切りに,これからさまざまな要素が実装されていくことになります。
4Gamer:
楽しみにしています。
小野塚氏:
MoEは,長年にわたってサービスしているタイトルなので,なかなか新たな要素を追加しづらい面はあります。というのも,新要素の登場が,「なんで前の問題を放っておくんだ」という話に繋がることもありますし。
現在,すでに開発チームに無理をいっている部分はありますが,残っている問題をなるべく早く片付け,新しいものをどんどん提供していきたいと考えています。
4Gamer:
イメージエポックとして,あらためてプレイヤーに注目してほしいところがあれば教えてください。
私達は,グラフィックスや世界観に魅力を感じてMoEを遊び始める人が多いと考えているので,やはりビジュアル面には力を注いでいます。今後,ゴンゾロッソさんから新たなビジュアルイメージが公開されていく予定なので,それを見て「これはMoEのイメージとかけ離れている」と感じたら,遠慮なく指摘してください。
ちなみに,イメージエポックにはすでに人材が揃いつつあり,年内にオンラインゲーム事業部を立ち上げることを検討中です。僕達は良くも悪くもデベロッパですから,運営に関しては学ぶべきことがたくさんあります。そういう意味でも,ゴンゾロッソさんとタッグを組めたのはよかったと思っているんですよ。
4Gamer:
パッケージ販売されているコンシューマゲームと,オンラインゲームでは,同じゲームという括りでも,まるでコンセプトが違いますからね。
御影氏:
そうですね。コンシューマゲームには,作り手がゲーマーに“与えている”面が少なからずありますが,オンラインゲームは,素材を提供し,“ゲームを作ってもらう”というイメージです。皆さんに楽しんでもらうための企画としてみた場合,作り方が全然違うんですね。
そういった意味では,イメージエポックはまだ若い会社なので,頭の柔らかさを生かし,発想の転換を図っていきますよ。
永山氏:
ゴンゾロッソとしても,あまり遊び方を限定することなく,自由にプレイしてもらえるものに仕上げたいと考えています。
Ancient Ageに関しては,まず一度リリースしてみて,プレイヤーの反応を見つつ,柔軟に方向性を決めていけばいいのではないでしょうか。
小野塚氏:
そういったことができる点は,オンラインゲームの最大のウリともいえますよね。
4Gamer:
それでは最後に,MoEのプレイヤーと4Gamerの読者にメッセージをお願いします。
御影氏:
イメージエポックは,グラフィックスを頑張ります!
小野塚氏:
MoEを世界一のゲームにしたいと常に思っています。皆さん,ぜひともご協力ください。
永山氏:
寄せられたリクエストをできる限りゲームに反映させ,“プレイヤーのためのMoE”を築いていきます。
藤原氏:
プレイヤーの皆さんと一緒にMoEを作っていきます。これからもよろしくお願いします。
小村氏:
いろいろな意見を寄せてください。皆さんからのフィードバックを,どんどん反映させていきたいと思っています。
4Gamer:
ありがとうございました。
MoEといえば,前身である「Resonance Age」を含めると4年以上もサービスされている古参のMMORPGだ。そのMoEで当初から構想されていたAncient Ageが,運営移管という大きな転機を経たあと,躍進中のデベロッパ,イメージエポックの力を借り,今まさに実現しようとしていることは感慨深い。
また,インタビューの中で御影氏と小村氏が「アツい人物」と評している小野塚氏は,イメージエポックの協力を取り付けるため,翌日に業務があるにもかかわらず,朝の5時過ぎまでMoEについて熱弁をふるっていたとのことだ。
そんな小野塚氏はもちろんだが,それに付き合った挙句,自社の長期経営計画を前倒しにしてオンラインゲーム業界への参入を決めた御影氏や小村氏も十分アツいと思うが,いかがだろうか。
もちろん,熱意があればよいゲームができるというわけでないのは周知のとおりだが,今回のインタビュー記事で初公開となるイラストから,イメージエポックが,MoEの世界に対するしっかりとした理解や思い入れを持って制作に取り組んでいることが垣間見られることだろう。
8月後半に予定されているオープンβテストでお目見えし,10月末に本サーバーに実装されるAncient Ageで,ゴンゾロッソとイメージエポックの両社がどんな成果を挙げてくるか,とても楽しみである。
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