「Ground Control 2:Operation Exodus」(以下,GC2)は,未来の世界を舞台にした3D RTS。プレイヤーは,戦車や歩兵,メック(ロボット)といった兵器達を操り,敵対する勢力の殲滅を目指す。
基本的なゲームルールはオーソドックスなRTSのスタイルに近いが,資源を集めてユニットを生産するのではなく,
援軍ポイントのようなものを溜めて,部隊を呼び寄せるような形。援軍ポイントは,マップ上に点在する補給拠点を占拠することで獲得でき,それら補給ポイントを巡る攻防が駆け引きのポイントとなる。
Vivendi Universal Gamesブースの片隅でさりげなく展示されていた本作だが,試遊台で遊んでいて感じたのは,グラフィックスのクオリティがとにかく素晴らしい点だ。ユニットが移動するときの土煙や爆発などのエフェクトもさることながら,なんといっても個々のユニットが非常に詳細に描かれているところが凄い。ちょっとしたことで簡単に死んでしまう
歩兵一人にしても,近寄るとパワードスーツの中の顔を覗けたり,戦車や装甲車などに至っても,拡大すればするほど質感や重量感といったようなものを感じられるのだ。
大量のユニットが一度に登場するRTSというジャンルにおいて,これほどまでにユニットが詳細に描かれている作品は見たことがない。開発元Massive EntertainmentのトップであるMartin Walfisz氏にその旨を伝えてみたところ,「
ほかのRTSでこんなに詳細に描いている作品はないハズだ」と強気の発言。自社の技術力の高さには相当の自信がある様子だった。
Walfisz氏にさらに詳しい話を聞いてみると,GC2のゲームエンジンは,前作のゲームエンジンの改良版ではなく,
まったく最初から作り直した自信作だという話だった。GC2の開発期間の最初1年ほどは,そのエンジンの開発に時間を費やしたのだという。
加えて個人的にユニークだと感じたのが,本作のマルチプレイの仕様である。通常のRTSだと,何人かプレイヤーを集めてからゲームを一斉に始める方式だが,
GC2では,まるでFPSのように自由に出入りができるマルチプレイモードを搭載しているというのだ。さらにはキャンペーンをマルチプレイで遊ぶことができたりと,Walfisz氏曰く,
「これらは,ほかの同ジャンルの作品では見られない要素だと考えています」とのこと。
確かに,RTSでキャンペーンをマルチで遊べる作品なんて,少なくとも咄嗟には思いつかない。対戦ばかりがマルチプレイじゃないわけだし,このような観点は歓迎すべき方向性だといえるだろう。
ちなみに開発元であるMassive Entertainmentは,1997年に発足されたの新進気鋭の開発会社。2000年に発売した「Ground Control」が各方面で絶賛を受け,2002年には,その実力が認められてVivendi Universal Gamesに買収されるに至った。今後の活躍に注目したい期待のゲームデベロッパといえる。(TAITAI)
(C) 2001- 2003 Massive Entertainment. All Rights reserved. Massive Entertainment(R) and the Massive Entertainment logo are registered trademarks of Massive Entertainment AB. Ground Control(R) is a registered trademark of Massive Entertainment AB. Massive Entertainment is a studio of NDA Productions a division of Vivendi Universal Games Intl. NDA Productions and the NDA productions logo are trademarks of Vivendi Universal Games Intl. All rights reserved.