NHN Japanは2012年10月7日,同社が展開するタイトルを一堂に集めたオフラインイベント
「Hangame Festival★2012」 を,パシフィコ横浜にて開催した。
Hangame Festival★2012は,同社による単独イベントとしては,両国国技館で行われた「
HANGAME 2008 夏祭り 」に次ぐ規模のもの。会場内にはハンゲームの
“じっくりゲーム” の各タイトルを中心に,さまざまなアトラクションが用意されており,来場客が一日中楽しめる内容となっていた。
会場中央に用意された特設ステージでは,
約10時間 にわたってゲーム大会などの
ステージイベント が絶え間なく行なわれていた。新作タイトル「
ダンジョンストライカー 」と「
ファイターズクラブ 」の国内展開が発表されたのはすでにお知らせしているとおりだが,本稿ではそのほかのイベントも含めて,ステージの模様を紹介しよう。
「ドラゴンネスト」を手がけたEYEDENTITY GAMESの新作
「ダンジョンストライカー」の国内展開が発表!
ステージで最初に行なわれたのは,ハンゲームが新たに展開する「ダンジョンストライカー」の国内展開発表だ。本作のプロモーションムービーが上映されたあと,NHN Japan社長の
森川 亮氏 と,開発元のENEDENTITY GAMES社長の
ジョン・ドンヘ氏 が登壇。同作の国内サービスに関する
調印式 が行われた。
NHN japanの森川 亮社長と,EYEDENTITY GAMESの社長ジョン・ドンヘ氏
ダンジョンストライカーはクォータービュー形式のオンラインアクションRPGで,分かりやすく例えるなら
“Diablo” シリーズなどに代表されるハック&スラッシュの面白さを,EYEDENTITY GAMES流のテイストで仕上げたタイトルである。
ムービーでは,「
ドラゴンネスト 」と似たテイストのコミカルなキャラクター達が,超高速かつド派手なアクションを繰り出している姿が確認できる。ライトゲーマーからコアゲーマーまで,幅広いプレイヤー層が楽しめるタイトルを目指し現在鋭意開発中とのことだ。
なお,ENEDENTITY GAMESがある韓国では,先日,今作の2回目となる
クローズドβテスト が行われるなど,正式サービスに向けて着々と準備が進んでいるようだが,今回日本で行われたのはあくまで調印式のみ。ゲームシステムなどの詳細はとくに発表されず,我々が実際に遊べるようになるのはしばらく先になりそうな雰囲気だ。
とはいえ,国内の累計会員登録数が570万人を突破したドラゴンネストの開発元による最新作となると,今後注目作となる可能性は高いだろう。NHN JapanとEYEDENTITY GAMESによる新たな挑戦に期待したい。
「SPECIAL FORCE」の“日本代表決定戦 2012”
続いて行なわれたのは,2006年からサービスが続いている老舗FPS「
SPECIAL FORCE 」の
“日本代表決定戦2012” だ。同作は定期的に世界大会を行なっており,今回のイベントは日本一のクランを決める戦いであると同時に,世界大会の代表決定戦にもなっている。
タイでの開催が予定されている世界大会への切符を巡って,これまで100以上のクランがしのぎを削ってきた。そして上位の成績を収めている2クラン
「True Strike」 と
「Anfang Bewegung」 が,ステージ上で最終決着をつけるということになったのだ。
最初に選ばれたマップ
“ヴェネチア” では,序盤から中盤にかけてAnfang Bewegungがややリード。そのまま逃げ切るかと思いきや,True Strikeが怒涛の追い上げを見せ,逆転勝利を決めた。
そして続いての2マップ目の
“ミサイル” では,波に乗ったTrue Strikeが圧倒的な実力を見せ付けて勝利。日本代表決定戦2012を制し,世界大会への出場権を獲得した。
ちなみにTrue Strikeは,大舞台での試合経験が豊富なクランである。こういったオフラインイベントの試合では独特のプレッシャーが生じたりもするが,普段とは異なる環境でも実力を出し切れるメンタル面が勝因の一つだったのでは,と司会者は分析していた。
クランリーダーのYuti選手は,「
悔いの残らないように世界大会を戦っていきたいです 」と抱負を語った。世界大会での活躍に期待しよう。
クラン「True Strike」
「スペシャルフォース2」の“SUPER LEAGUE 1st SEASON”
「
スペシャルフォース2 」は,2012年7月からサービスが行なわれているFPSである。同作では8月から公式大会の
“SUPER LEAGUE 1st SEASON” が行なわれてきたが,その決勝戦がHangame Festival★2012のステージで行われた。決勝戦に駒を進めた2クランは,
「AX-Fivestars」 と
「LIA-BLUFF」 だ。
最初に選ばれたマップは
「デザートキャンプ」 。両チームによるデッドヒートが繰り広げられ,LIA-BLUFFが僅差で制した。その後の試合も白熱の展開が期待されたが,蓋を開けてみれば,続く
「バイオ研究所」 と
「工事現場」 の両マップともに,AX-Fivestarsが圧勝。
SUPER LEAGUEの覇者となったAX-Fivestarsの選手達は,“プロモーション活動報酬”という名目で100万円もの大金を手中にした。
試合後に話をうかがったところ,AX-Fivestarsのメンバー達は最初から“世界”を目指すべく練習を積み重ねてきたという。最新のFPSタイトルであるスペシャルフォース2は,サービス展開を行なっている国がまだ少なく,今のところ世界大会もまだ行なわれていないのだが,同クランは長期的な視野で活動しているそうである。かなりの意気込みといえるだろう。
スペシャルフォース2の日本運営プロデューサーを務める佐野氏も,「
AX-Fivestarsのようなクランが羽ばたける日が来るよう,運営元としても努力していかねばならない 」と力強く語っており,SPECIAL FORCEのような世界大会の開催にも期待できそうだ。
クラン「AX-Fivestars」
なお,試合の合間に,スペシャルフォース2の
アップデート情報 が紹介された。前作「SPECIAL FORCE」でもお馴染みのマップ「ミサイル」がリニューアルされて登場するほか,新しい武器として「MP5K」と「グラディウスM4」が実装予定とのこと。これらのアップデートは,
10月10日 に行われる予定だ。
「ELSWORD」では新3次職が順次実装
kz(livetune)氏
可愛らしいキャラクター達が活躍するアクションRPG「
ELSWORD 」のステージイベントでは,2012年10月3日にリリースされたコンピレーションCD
「ELSWORD starring GUMI」 が紹介され,同CDに楽曲を提供している,
kz(livetune)氏 のスペシャルライブも行なわれるなど,会場は盛り上がった。
コンピレーションCD「ELSWORD starring GUMI」には,4Gamerでもおなじみのヒャダインこと前山田健一氏も楽曲を提供。10月6日付けのオリコンデイリーチャートで7位を記録したという
また,ELSWORD日本運営ディレクターの
吉本真也氏 により,今後のアップデート情報も公開された。
今回公開されたのは,
“新3次職” についてだ。吉本氏は,これまで継続的に実装してきた各キャラクター用の「新2次職」がひと段落したことを受け,これから新3次職の実装に取り掛かるという。その皮切りとして公開されたのが,エルス用の新3次職
「インフィニティソード」 だ。
インフィニティソードのバックグラウンドストーリーも紹介された。かつてエルスは,強くなりたいと願う一心から
“コンウェル(魔法の鞘)” を手にした。これは闇の力を引き寄せる性質を持つ,諸刃の剣でもあったが,エルスはそれを知りながら,己を強くするために利用してしまう。そして闇の力を取り込んだエルスは,「インフィニティソード」として生まれ変わった……というものだ。
ほかにも,エルスが複数の剣を召喚して戦わせる様子や,敵を浮かせてのコンボ,左右に大きく広がる範囲攻撃などが紹介された。コンボ要素を重視しており,従来の2次職と比べてかなりテクニカルなクラスに仕上がっているとのことだ。2012年末の実装が目標とのことなので,ファンは心待ちにしていよう。
アップデート関連情報
「ELSWORD」,新3次職「インフィニティソード」の紹介ムービー
VIDEO
そのほかの会場内の様子
数あるイベントの中でも異彩を放っていたのが,陸上の十種競技で日本チャンピオンになった経歴を持つタレント,
武井 壮さん による,モンスターとの
“シミュレーション対決” 。今もなお百獣の王を目指してトレーニングを続けているという武井さんが,「
ドラゴンネスト 」の
ケルベロス と対戦した。
が,ケルベロスとして登場したのは,ぬいぐるみの顔を2つつけたパグ。武井さんは見事に“ケルベロス”を服従させて,予想外の展開に会場内も盛り上がっていた。
会場内では“射的,輪投げ,ストラックアウト,4コマ漫画の作成”などなど,オフラインならではのさまざまなアトラクションが行なわれていた。該当タイトルの未経験者でも参加しやすい内容で,これをきっかけに興味を持った人もいたことだろう