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[TGS 2007#64]LotROチャットイベントのログ公開&その後の追っかけ取材によって判明した新要素の数々
イベントには,さくらインターネットの代表取締役社長 兼 最高経営責任者である笹田 亮氏(以下,笹田氏)と,ロード・オブ・ザ・リングス オンライン イメージガール 指輪っ娘(以下,指輪っ娘)の水谷さくらさん,永田美穂さん,石原啓子さん,松下まゆみさんの計5名……のはずだったのだが,Lievo事業統括プロデューサーの佐々木氏,Lievoマーケティング担当の山口氏も急遽ステージに上ることとなった。
イベントの内容については,以下にチャットイベントの全ログを公開するので,そちらを参照してほしい。チャットウィンドウが表に映されてから消えるまでのすべてのログをテキストファイルにしたものを,Zip形式で圧縮してある。なお,ログは一切加工を加えていないため,少々読みづらい点はご了承いただきたい。
チャットログ全文のダウンロードは「こちら」
ダウンロードファイル詳細:4.59KB(4,708バイト)2006年/2007年のチャットイベント両方に参加した人であればご承知のように,2006年は1時間あった時間も2007年は30分と,聞きたいことが聞き切れなかった感は否めない。笹田氏も,終わったあとで「なんかいつの間にか終わってて何も話せなかった」とつぶやいていた。
すでにサービスに入ってからある程度の時間が経っているLotROだけに,ユーザーモチベーションを上げる意味でも色々と新しい話を聞きたかったのだが,そこがちょっと残念で,反省事項でもある。
チャットイベントの最後で,チャットに参加した人達に公約(?)したように,その後なんとか笹田氏をつかまえて,LotROについて細かいことを色々と聞いてきた。チャットイベントに参加してくれた皆さんが聞きたがっていたことなのかどうかは微妙かもしれないが,笹田氏曰く「いま公に話せる最大限のこと」とのことなので,新情報としてぜひ一度読んでほしい。
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まず,「Ultima Online」のRichard Garriott氏言うところの「ホントに日本人は“家”が好きだね!」という言葉どおり,家の詳細を聞かず何を聞くのかということで,さっそく質問。“ハウジングシステム”について,チャットイベントで公開された情報と共におさらいしつつ,お伝えしよう。
何はなくとも,まず家
まず,家は“ハウスゾーン”に建てることができるようだ。つまり,残念ながら(当たり前ながら)フィールドのどこにでも建てられるわけではない。このゾーンは通常のエリアからは入り口の境界以外は見えないようになっている。いわゆる「インスタンスゾーン」だと思ってよい。つまり,現在の指輪物語の景観が大きく変わることはない。
初めて裂け谷に向けてトロルの森以降の難所を抜けるときに,なんだか家が立ち並んでいるということはなさそうで,変なところで安心した。またこれらゾーンの入り口は各出身地にあるとのこと。
なお,キャラクターの出身地設定がどこであっても,建てる地域は好きに決められるようだ。アーチェト村に建てて,復興の第一歩だ,というロールプレイをしてみるのも良いかもしれない。燃えてないけど。
そして家を建てた場所によって,そこが自分の“地元”になり,その街の周辺地域にいる商人から安く買い物ができるとのこと。たとえば,ホビット庄で建てればホビット庄のホビットたちは「お,地元のあんちゃんか」とサービスしてくれるわけである。もしかして“〜どこそこ〜の住人”みたいな称号がもらえるのかも? と聞いてみたのだが,まだそこまでの詳細は分からないとのこと。
なお,家の種類にはホビットの家,エルフの家……というようにそれぞれの種族の特徴を持った家が用意されている。また,家の大きさも,小さいものと中くらいのもの,そして大きなキンシップ用の家(チャットイベントでは8LDK相当というコメントがあった)が購入できるとのこと。値段はまだ決まっていないようだが,馬が金貨5枚ということで,まぁある程度の想像はつく。一番小さい家(1DKくらい)であれば普通のプレイヤーでも買えるくらいにするはずです,とのこと。もちろん家の内装をカスタマイズすることも可能で,家具類が設置できるほか,塗料で壁の色も変えられるという。内装マニアには必須の機能があるようで一安心だ。
家といえば家具
さらに家には庭もあるので,ベンチを置いたりして外観を飾ることもできるとのこと。家に設置できる家具は100種類以上。これにもエルフ風というような種族の特徴を持った家具があるようだ。また,アイテムをストックできるチェストも当然だが置ける。利用者がアイテムを共有できるとのことなので,友達と一緒に,生産のために使うレア素材などの置き場にするのも良さそうだ。
ところで「エルフ風の家をホビット庄に建設」などもできるようだが,その場合はすべて特定のゾーンに――ホビット庄の中で他種族が住むエリア,という感じだろうか――住むことになるようだ。
さて,家といえば家具。家具といえばゲーマーにとって一番気になるのは,それに関連した生産職だろう。チャットイベントでも少し触れられていたが,家具のレシピが追加されるようだ。そう,もしかしてあの木工に光が……?
なお,家の家賃は大きさによって価格が変わり,3〜4週間先(8週先だったかな? とも)まで先払いできるようだ。家が高価なものであることは想像するだけでも分かるが,中つ国の住人として自分の住居を構えたいものである。
ちなみに家賃未払いだとまず入れなくなり,それでもまだ未払いが続くと,「中のアイテムごと完全に消える」のが現状の仕様のようである。ウルティマ オンラインのように腐り待ちでアイテムおいしー,という目には逢えないようで,残念というかなんというか。
以上,ここまで読んだ洋ゲー好きの人なら,「ダークエイジ オブ キャメロット」(以下,DAoC)のハウスゾーンおよびシステムを思い浮かべたのではないだろうか。笹田氏もDAoCのハウスに似ていますねとコメントしていた。元プレイヤーだけあって,家のなかにベンダーを置けたらいいのにとの言葉に,思わず頷く元プレイヤーの筆者。家フィーチャーは日本人にとって相当重要なものだし,笹田氏による要望で実現したりする……かもしれない。
課金システム変更とローレゾ版(とレベルキャップ)など
次に,レベル制限による課金システムの変更について聞いた。これはチャットイベントでも発表のあった,レベル15までは無料でそれ以上になると月額課金対象になるというもの。モンスタープレイはレベル10から遊ぶことができるので,レベルを上げずにモンスタープレイだけを遊んでいると永久に無料で(モンスター側を)プレイできるのだ。
割と大きな情報だったので,気になってイベント後に関係者にいろいろと話を聞いてみたところ,「くそう,笹田社長言い切りましたね(笑)」のような雰囲気が漂っていた。とはいえLievo側の確認も取れているようだし,現時点では,確定事項として扱ってもよさそうだ。
しかしこれは,自由の民にとって危機的な状況をまねくかもしれない。課金システムのハードルをモノともしない,原作のようなモンスターの大軍がやってくるかもしれないのだから。ちなみにこの課金システムについては,しっかりとトールキン財団からも許可を取っているとのこと。
さらにチャットイベントで話題に上ったように,現在,Lievo経由でLotROを登録するとクライアント料金が無料となり,さらに40日間の無料期間が付くようだ。周りに始めたいと思っている人がいたら,ぜひ紹介してみてほしい。
クライアント無料はビギナーには嬉しい配慮だが,あんまり盛大にやられると,既存プレイヤーとしてはなんだか複雑な気分……かもしれない。チャットイベントにもあったように,1年褒賞などの制度も欲しいところだ。海外版にならって「お友達を紹介したら月額課金割引き」などのサービスも考えているようだが,何かもっと,プレイヤーとして純粋に嬉しいものについてもぜひ考慮してほしいと感じた。
チャットイベントでも触れられていた「馬」だが,どうも真っ赤な馬も導入されそうな雰囲気だ(赤兎馬ではない)。本家LotROが将来出す「拡張版全部入りパッケージ」のオマケとして作られるらしいのだが,なんらかの形で日本のユーザーも入手できるようにしたい,と笹田氏は語っていた。
最後に,LotROをプレイしたいけど,必要スペックが高すぎるという人向けに朗報だ。LotROでは,10月から必要スペックを引き下げた,“ローレゾバージョン”のクライアントが配布される。LotROを楽しみたいけどスペックの高いPCがないし……と半ば諦めていたプレイヤーには嬉しい発表である。ローレゾバージョンという表記によって,ちょっと試してみようと思う人もいるのではないだろうか。ちなみに,高解像度版テクスチャが根こそぎ消えることによって,クライアントソフトそのものも1GB程度サイズが小さくなるようだ。
余談だが,イベントで指輪っ娘達が着ていた衣装,実は全部オリジナルでゼロから起こした一点モノ。彼女たちそれぞれが,ゲームのキャラクターのSSを撮影して「こういう服が着たいです」と申告し,それを受けてあーでもないこーでもないと修正しながら作ったようだ。妙にしっくりきているのはそのせい,か。
なお,気になるBook11の日本での実装時期は,12月の中旬から末ぐらいになるとのことだ(本家が11月くらいを予定しているので)。そしてBook12では,レベルキャップが60に引き上げられる(タイミング的には日本では2〜3月?)。家の実装,永久無料のモンスタープレイと楽しみな要素が追加されていく本作の今後が楽しみだ。
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