［韓国ゲーム事情＃383］「CoH」韓国メディア向け発表会を開催

Kimの韓国最新PCゲーム事情＃383

「City of Heroes」，韓国メディア向け発表会を開催（2005/7/29）

Text by Kim Dong Wook特派員

　NCsoftは，「こちら」でお伝えした予定どおり，7月28日にソウルで「City of Heroes」（公式サイトは「こちら」）の韓国メディア向け発表会，"City of Heroes Media Showcase"を開催。同タイトルの紹介と，スケジュールの発表を行った。

　同タイトルは，空想の中にだけしか存在しないような理想のスーパーヒーローを作成し，ゲームの舞台である"PARAGON CITY"の平和を脅かす悪党達と戦うという3D MMORPG。開発は，アメリカのCryptic Studioが担当。北米では，2004年4月に正式サービスがスタートし，2004年末までに30万本以上の販売を記録している。

　今回行われたCity of Heroes Media Showcaseは，8月3日に迫る韓国内でのクローズドβテストの開始前に，ゲームの特徴，およびローカライズや制作過程におけるエピソードを公開するという内容。会場となったホテルには，ゲームの舞台であるPARAGON CITYをモチーフにしたセットが置かれ，ヒーローのコスチュームを身にまとった4人のモデルと，銅像風（？）キャラクターによるフォトセッションなども行われた。



　City of Heroes自体が，1年以上前に北米で正式サービスがスタートしていることもあってか，この日の内容で最も注目を集めたのは，現在開発中の姉妹作「City of Villains」に実装される"Master Mind"クラスの公開だった。これは，ロボットや忍者といった強力なペット（？）を利用して戦闘するというクラス。「ポケットモンスター」のような設定を思い浮かべれば，理解しやすいかもしれない。
　NCsoftによると，ペットを集めてプレイヤー同士が戦闘できるようなシステム（まさにポケモン？）も考慮中のようだ。

　City of Heroesの話題では，プレイヤーが，自分のプレイをムービーファイルとして録画/再生できる"Demo Play System"についての説明が注目されていた。
　このファイルは容量が小さく，City of HeroesのクライアントがインストールされたPCならば再生が可能なので，プレイヤーは，自分のミッション遂行過程を動画として保存できるだけでなく，友達にメールで送ることも可能。例えば，メールのテキストの代わりに，この機能を利用してお祝いのメッセージを作成するといった活用方法も考えられる。

　これ以外にも，一種のハウジングシステムである"基地生成システム"実装のためのツールの開発状況や，マーケティング戦略の一環として，キャラクター作成ツールを一般にも広く配布する予定が明かされた。
　City of Heroesのローカル・プロデュースチームのリーダーであるChung，Seung Hyun氏は，「キャラクター作成時に，体形，服装を細部に至るまで設定できるのが，City of Heroesの特徴だ。アメリカ映画に登場するヒーロー風のキャラクターから，日本の特撮ヒーロー風のキャラクターまで，プレイヤーの想像力次第で，数百万種類の個性溢れるスーパーヒーローが登場することになるだろう」と語っている。

　久しぶりに公式の場に姿を見せたNCsoftのT.J.Kim氏は，「City of Heroesは，ファンタジー全盛のMMORPG市場に，"ヒーローもの"という新しいジャンルを生み出した作品だ。MMORPG市場は，今後も発展していくことが予想され，より多彩なジャンルのものが登場するだろうが，本作がその第一歩として名を残すことを期待している」とコメントした。

　City of Heroesの韓国内でのクローズドβテストは計3回が予定されており，それぞれ1万人ずつという大規模なものになる。2005年2月にはヨーロッパでの正式サービスがスタートしているし，2005年下半期には北米とヨーロッパで前述のCity of Villainsがリリースされる予定。
　4Gamer読者にとっては，日本でのサービススケジュールが気になるところだと思うが，NCsoft関係者に問い合わせたところ，「社内の方針として，日本，台湾，中国などアジア市場でのサービスを積極的に検討しているのは確かです。ただ，現時点では何も決まっていません。個人的には，韓国での運用が順調にいけば，2005年中には日本でのクローズドβテストを行えるのではないかと考えています」と答えてくれた。

　なお，本作の内容に関する詳しい情報は，別の記事でお伝えする予定だ。