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[E3 2002#102]「Neverwinter Nights」のマルチプレイヤーデモを体験
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印刷2002/06/01 18:25

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 [E3 2002#102]「Neverwinter Nights」のマルチプレイヤーデモを体験 - 06/01 18:25

 「Neverwinter Nights」のマルチプレイヤーモードでのデモプレイにおいて筆者が担当したキャラクターは,Godush Uskoという名前のハーフオークのバーバリアン。ハーフオークといえば,"Dungeons&Dragons"の公式ルールブック第三版で復活した新しい種族である。魔法が使えなくて面白味には欠けたものの,クレリックやウィザード,ローグなどで構成される6人のパーティーの前衛として,巨大なモンスターに突撃していく楽しみは十分にあった。
 Godush Uskoは,今回のデモ用のために,すでに相当なレベルに育て上げられているため,HP(ヒットポイント)も600近くある。装備していた武器は,両端に斧がついた両手持ち専用のもので,下から上にすくい上げるような感じで敵を攻撃する。キャラクターの移動は,希望の場所を左クリックするだけで良いし,左ボタンを押し続ければその方向へ走ってくれる。攻撃は,モンスターを左クリックするだけで良いが,相手が先に攻撃してきても,プレイヤーが反応しない限りは抵抗することもない。そのため,モンスターごとに常時クリックしていく必要があった
 インターフェイスは,"I"ならインベントリー,"C"ならキャラクターウィンドウといったショートカットの利用が楽だったが,右クリックでキャラクターやオブジェクトの周囲に「見る」「話す」「エモート(身振り手振りの感情表現や固定されたセリフ)」「鍵を開ける」「ドアを開ける」「叩く」などの複数のアイコンが表示されるようになっており,さらにエモートアイコンをクリックすれば「笑う」「酔っ払う」「侮辱する」「さよならを言う」,といったコマンドを選ぶことができるようになる。全てマウスでできるのが特徴的だが,戦闘中などではキャラクターの周囲の状況を覆い隠してしまうこともあるなど,使い勝手に関しては好みが別れるところだろう。

 マルチプレイヤーモードは,まずGMがリーダーを決定し,リーダーが他のプレイヤーにパーティーへの参加を呼びかける形で仲間を募ることができる。参加者が了承すると,ちょうど「Bulder’s Gate」 シリーズのような形で画面左側に各プレイヤーキャラクターの顔グラフィックスとステータスが登場し,HPの減り具合なども確認できるようになっている。
 LANで繋がれただけの個別のコンピューターであっても,内容はテーブルトークそのままだ。プレイヤーキャラクターたちがテレポートした先の,ダンジョンへの入り口の前に少年が立っている。GMは,この少年のセリフとして「ここはダンジョンの入り口だけど,カギをなくしちゃったんだ」というようなことをタイプし,他のゲーム参加者へドアを開ける必要性を示唆する。もちろん,ゲーム参加者にとっては少年がしゃべっているように見えるだけだ。
 周囲の墓場を探ってカギを見つけることで,中に入っていけるようになるのだが,ダンジョン内部は爆薬の仕掛けられている宝箱があったり,床から剣が飛び出してくるなどの危険なトラップがいっぱい。当初はスケルトンばかりだったモンスターも,スパイダーや吸血コウモリ,ガーゴイルなども登場し,死んでしまうプレイヤーもいた。死者再生能力を持つクレリックがいると,こういう状況では効果を発揮する。さらに,HPが減少すると画面左上の休憩ボタンを押すことで,モンスターが周囲にいない状況に限って座って回復することもできた
 バーバリアンは,武器を振りまわしながら敵中に突進していく"Barbarian Rage"という特殊技能を持っていたが,モンスターのリーチなどが発動する"Fear""Slow"などの魔法には,非常に耐性がないのを体感できた。小1時間で終了したマップは,数層からなるダンジョンで,最後は火の祭壇の周囲にドラゴンが登場して終了した。
 GMは,参加プレイヤーに力量があると判断すれば,いつでもモンスターを再生することができるし,オブジェクトやトラップも自由に設置できる。オブジェクトのタイプは様々で,皆のポーションを集めて投げ込むことでドアを解除する水飲み場や,個々のモンスターの保持するアイテムも設定することも可能だ。ゲーム終盤では,GMとしてゲームに参加させてもらったが,オブジェクト生成用のリストでは,おそらくプレイヤーがエディターで製作できるカスタムアイテムをも取り扱えるようにもなっていた。

 テーブルトークRPGの設定のみならず,システム的な面まで大胆に取り込んだところが「Neverwinter Nights」のマルチプレイにおける大きな特徴といえるだろう。これをRPGファンが「リアルである」と捉えるか,「煩雑だ」と捉えるか興味深いところだ。(Okutani)


  • 関連タイトル:

    ネヴァーウィンター・ナイツ 日本語版

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