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「Ragnarok Online 2」などが出展,Gravity Festival 2007レポート
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印刷2007/07/23 17:45

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「Ragnarok Online 2」などが出展,Gravity Festival 2007レポート

 MMORPG「ラグナロクオンライン」などを開発しているGravityは,韓国のLOTTE WORLDで7月21日,22日に同社主催のイベント「Gravity Festival 2007」を開催した。
 これは,2002年に「RAGNAROK FESTIVAL」として始まり,今回で6回目の開催となった。年々規模が大きくなり,現在ではラグナロクオンラインだけでなく,Gravityが抱えるゲーム全般を紹介。ラグナロクオンラインのファンだけでなく,ゲームファン全体に訴求するイベントへと進化を遂げている。2007年のイベントは,韓国最大の規模の室内型テーマパークLOTTE WORLD内にあるアイスリンクを借り切っての開催となり,新規プレイヤー獲得を目的とした各種ミニイベントが行われた。本稿ではその様子をお伝えしよう。

 なお,11の国と地域の代表がラグナロクオンライン最強ギルドの座をかけて戦う「Ragnarok World Championship」も行われたが,これは別記事を参考にしてもらいたい。



■カジュアルゲームが大盛況。一方MMORPGの人気は……

 今年は,同社の8タイトルが展示された。ラグナロクオンラインと「Ragnarok Online 2」(以下,RO2)以外では,「Requiem Online」「Time & Tales」「エミル・クロニクル・オンライン」のMMORPGと,「BODY CHECK Online」「Pucca Racing」「W-Base Ball」というカジュアルゲームが用意されていた。MMORPG系は訪れる人が少なく,寂しいブースが多かったが,カジュアルゲーム系は多くの人達が集まり,人気の明暗がはっきりと分かれていたのが特徴的だ。
 以前紹介した横スクロールアクション「RAGNAROK SPECIAL」は,メインステージの大型モニターでムービーが映し出されていたのみ。本作については,別途発表会が設けられるということなので,続報を待ちたい。



 Requiem Onlineのブースにいた大学生は,同作のコンセプトに惹かれるものがあったようだが,クローズドβテストをプレイしてみて,既存のMMORPGとの違いを感じられずに残念だと語っていた。と言いつつもブースに来ている以上,期待はしているのだろう。
 また,日本産のMMORPGとして話題のエミル・クロニクル・オンラインは,可愛いキャラクターとパステルトーンの色使いなどに惹かれる韓国人女性が多かった。だが,ほとんどRPGを遊んだことがない人達が集まっており,その見た目とは裏腹にゲームシステムが難しいと感じていたようだ。

Lee Young Soo氏
 Pucca Racingは,韓国の誰もが知っているカートゲーム「Kart Rider」風のゲームであり,多くの人がブースに集まっていた。初めて本作をプレイする女性や子供達も,楽しげにプレイしていたのが印象的だ。みんながよく知っているゲームシステムに,人気のキャラクター「PUCCA」を使用したことで,とっつきやすいゲームになっているのだろう。ちなみに,PUCCAは韓国生まれのキャラクターで,90近い国でアニメーションが放映されている。

 BODY CHECK Onlineはアイスホッケーという,いままであまりゲーム化されていなかったものを題材としていることと,アイスリンクという場所柄にマッチしたようで,会場でかなりの人気を得ていた。ブースで会った,本作の開発統括プロデューサーであるLee Young Soo氏は,「e-Sportsの種目として発展させたい」という意気込みを語り,「目標は,RWCのようなグローバルな大会を開催できるようにすること」とコメントしていた。

 ゲームブース以外で人気を集めていたのは,ゲームキャラクターやモンスターなどのグッズやサウンドトラックを販売している「RO SHOP」だ。とくに,ラグナロクオンラインの原作者である漫画家,Lee Myung Jin氏の「ラグナロク愛蔵版」が初めて公開され,注目を集めていた。ここでは,全部で23種類の商品が販売され,菅野よう子氏がプロデュースしたRO2のサウンドトラックや,「RO2モンスターコレクション」などが人気商品だったようだ。



■RO2のバグはほぼ解消,今後はシナリオクエストとPvPがメインに

Park Young Woo氏
 7月21日2:00PMには,プレスルームでRO2に関する,韓国メディアを対象としたプレスカンファレンスが行われた。基本的な内容は,同日の午前中に開催された海外メディアを対象にしたものと同じだ。だが,韓国では5月28日オープンβサービスが開始されているということを踏まえ,現状の説明が行われた。
 オープンβテスト初日は,同時接続者数が14万人を超えるという注目を浴びた。だが,サーバーが不安定で,バグが多いということで,現在はプレイヤーが離脱しているという。本作のプロデューサーを務めるPark Young Woo氏は,「7月11日に実施したアップデートでかなりのバグに対応した」と語り,「一度やめてしまったプレイヤーが戻ってくるだろう」とコメントした。同氏は,RO2のメインコンテンツとして,「シナリオクエスト」「PvP強化」を挙げ,新種族としてエルとティマゴを追加することを明らかにした。
 前作にあたるラグナロクオンラインは,50近い国と地域でサービスされているために,開発チームのローカライズ作業への負担が大きくなったということがあった。同じ問題がRO2でも発生するのではないかという質問に対して,サービスを予定している国の雰囲気を持ったマップ用意するなど,企画段階からローカライズの準備をしているために,同じような問題は発生しづらいと,Park氏は返答。シナリオクエストに登場する,ハールツというキャラクターからはロシアの雰囲気が感じ取れ,長剣を販売している都市「アカ」は,日本らしさに溢れているという。

 また,同社はこのカンファレンス終了直後に,RO2がフィリピンのLevel Up,およびシンガポール,マレーシア,ベトナム市場を担当するAsiaSoftと,現地配信契約を締結したことを発表した。4か国の契約金はおよそ270万ドル。これでRO2は,日本,中国などを含め計8か国でのサービスが決まり,輸出契約が総額で5720万ドルを達成したという。

■プレイヤーとファンに向けたイベント運営を期待

 Gravity Festivalは年を重ねるごとに,その規模を拡張しており,2007年はLOTTE WORLDで開催された。しかし今年の場所の選定に関しては,業界人やプレイヤー達だけでなく,Gravityの社内からも,問題視する声が上がっていた。
 というのもLOTTE WORLDは,2007年1月から安全性に問題があるということで6か月間にわたって休館しており,7月1日に再オープンしたばかりという経緯がある。2006年末までは1日の入場者数が約1万4000人だったが,再オープン後は1万人にも達していない状況だ。同社は,LOTTE WORLDを訪問する一般人にも,自社のゲームを公開しようと目論んでいたようだが,そもそも一般客が少なく,それほど効果がなかったようだ。
 また,展示スペースとイベントスペースが別の場所に分けられており,それぞれが全く違う催し物のように見え,イベント全体の一体感に欠けていた。また以前はラグナロクオンラインのファン達が中心になり,コスプレが行われていたのだが,今回はそういったファン達の参加が減ってしまったようだ。プレイヤーやファンに向けたイベントというよりは,会社の大きさ自慢と感じたのは,筆者だけではないだろう。
 RO2など超人気タイトルを抱え,世界規模でファンが多い同社のイベントだけに,次回以降はファン/現役プレイヤーが,より楽しめるような“お祭り”になることを期待したい。(Kim Dong Wook)






  • 関連タイトル:

    ラグナロクオンライン

  • 関連タイトル:

    RAGNAROK Online 2: Legend of the Second

  • 関連タイトル:

    REQUIEM Online

  • 関連タイトル:

    エミル・クロニクル・オンライン

  • 関連タイトル:

    Body Check Online

  • 関連タイトル:

    Pucca Racing

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