アエリアIPM，「Wizardry」の全世界における商標権などを獲得

　11月27日，アエリアの連結子会社であるアエリアIPMは，SirTech Canadaおよび1259190 Ontarioと，両社が保有している「Wizardry」の著作権などに関する譲渡契約を締結したと発表した。

　この契約によりアエリアIPMが譲り受けるのは，「Wizardry: Bane of the Cosmic Forge」（Wizardry6），「Wizardry: Crusaders of the Dark Savant」（Wizardry7），「Wizardry8」，「Wizardry Gold」の，著作権などをはじめとする一切の権利と，「Wizardry」（ウィザードリィ）の全世界における商標権となる。これはつまり，“Wizardry”の名を冠したあらゆる商品の，全世界における制作権をも，包括的に譲り受けたということである。

　Wizardryシリーズは，1981年に第一作が発売されたロールプレイングゲーム。ワイヤーフレームによる疑似3Dグラフィックスが特徴の同シリーズと，見下ろし型の2Dグラフィックスが特徴の（初期の）「Ultima」シリーズは，その後のコンピュータRPGにあまりにも大きな影響を与えた二大古典として，今なお全世界に熱狂的なファンを擁している。　とくにWizardryの人気は高く，これまでPC版だけでなく，コンシューマゲーム機や携帯ゲーム機に移植されてきた。また“Wizardry”の名を冠するバリアントも数多く制作されており，オールドゲーマーだけでなく，若いゲーマーにも楽しみを提供している。

　なお，アエリアIPMによると，同社は今後，Wizardryのオンラインゲームを投資対象としたファンドの組成を検討しており，アエリアグループが有するオンラインゲーム運営ノウハウを最大限に活かしていくとのこと。
　ご存じの人も多いだろうが，アエリアグループには，「スカッとゴルフ パンヤ」「CABAL ONLINE」などの運営を手がけるゲームポットが含まれている。これはやはり，そう遠くない未来に，Wizardryモチーフのオンラインゲームが，ゲームポットを通じて運営されるということなのだろう。

　今回の契約締結は，Wizardryを愛するゲーマーにとって，実に大きなニュースである。本家Wizardryシリーズが，今後どうなっていくのかを考えると，若干不安もよぎるのだが……，4Gamerとしても，積極的に情報を追っていきたいところである。（大路政志）