インタビュー
「4star2019 ensuite Wind Orchestra Stage」では,吹奏楽ならではの選曲と演奏を。「メルルのアトリエ」の楽曲を吹奏楽アレンジした柳川和樹氏にインタビュー
これまでの4starオーケストラは“複数日程,複数会場,複数公演”だったが,今回は1枚のチケットで昼から夜まですべてのステージを楽しめる構成となった。ステージは大きく分けて,「4star2019 ensuite Wind Orchestra Stage」「4star2019 Street Stage」「4star2019 Primal Orchestra Stage」の三つを予定している。
最初のステージとなる4star2019 ensuite Wind Orchestra Stageでは,「UNDERTALE」や「ショベルナイト」「ソリティ馬」などの楽曲を,各タイトルごとのメドレーにして吹奏楽で披露。演奏するのは,ゲーム音楽を愛する音大生・音大生OBで構成された「洗足ゲーム音楽ブラス」を母体とする4star2019 ensuite Wind Orchestraだ。
4Gamerでは,「アトリエ」シリーズの楽曲を手がけ,今回演奏される「メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜」のメドレーの吹奏楽アレンジを担当した,作曲家の柳川和樹氏に聴きどころなどを語ってもらった。
4starオーケストラ2019 公式サイト
今回は吹奏楽のメドレーで,ドラムセットを使わないというオファーだったので,緩急を意識したアレンジにしました。最初から最後まで同じ調子では,聴いていてつまらないだろうと。
だからと言って原曲から離れすぎてしまっては,これまたゲームのファンにとってつまらなくなってしまいます。そのあたりの調整に時間がかかりましたね。
今回,「メルルのアトリエ」の楽曲4曲と,「ロロナのアトリエ」と「トトリのアトリエ」から1曲ずつメドレー化するにあたって,とくに苦労したのは楽曲ごとの調の違いの調整や,ループすることを前提とした構成の原曲を,それぞれどのようにつなげるかを考えなければならなかったことだという。メロディや伴奏などを可能なかぎり原曲のままの形でアレンジしていくのは,たいへんだったが楽しかったそうだ。結果として,「アトリエ」シリーズのファンが聴いても違和感のないアレンジが完成したとのこと。
柳川氏:
これまでにも吹奏楽のアレンジを依頼されることはあったのですが,自分の作ったゲーム音楽は初めてです。ゲーム音楽の作曲と吹奏楽アレンジで,使う脳の部分が違うことをあらためて発見できました。ゲーム音楽の作曲だと,楽譜をゲームのプレイヤーに見せるわけではないので,出ている音が良ければそれでいいと僕自身は考えてしまうんですよね。
一方,吹奏楽アレンジでは,奏者さんが吹きづらくならないよう,楽しく演奏できるよう和音の重ね方などに配慮することになるんです。
ちなみに,柳川氏が吹奏楽部などで演奏してきたのはトロンボーンだった。そのため,吹奏楽アレンジの中でもトロンボーンのパートだけは「僕ができるからいいか」みたいなことになってしまいがちなのだとか。
柳川氏:
自分の作った曲をアレンジするのも,けっこうたいへんでした。作曲の時点で,「この部分はこの楽器」とイメージが固まっているので,あとから別の楽器に差し替えようとすると違和感があるんですよ。
その意味では,今回の選曲だと阿知波大輔さんの「Estrella」や中河 健さんの「Full-Bokko」がアレンジしやすかったですね。
「メルルのアトリエ」の作曲をしていた当時,主人公のメルルがアールズ王国の姫ということもあり,“王国らしさ”を意識して,メルルのテーマや王宮で流れる楽曲にはトランペットなどの華やかな金管楽器をフィーチャーしていたという。
ほかにもフィールド曲で吹奏楽的なアプローチを採用したりする一方,従来の「アトリエ」シリーズから離れすぎないよう,民族音楽風の楽曲やポップな楽曲もそろえたのだそうだ。
柳川氏:
今回のアレンジにあたり,久しぶりに「私と収穫しませんか?」を聴き直したんですが,当時の自分に「もうちょっと整理してから曲を作れよ」と言いたくなりました(笑)。でも逆に,今だと,ああいった曲は思いつかないと思うので,そのあたりを振り返れたのも面白かったです。
4star2019 ensuite Wind Orchestra Stage全体のポイントは,吹奏楽に向いた選曲と楽器の編成がなされていること。同じく大編成で演奏される4star2019 Primal Orchestra Stageと,どんな違いが生まれるのかも要注目だ。
また,ステージの最後に演奏される「UNDERTALE」の「Hopes and Dreams / 夢と希望」「SAVE the World」は,「Playersシート」のチケットを購入した来場者が演奏に参加できる。楽器は来場者の持ち込みで,種類は任意だが,座席のサイズを超えるものや電源を必要とするものはNGとなっている。
「ゲーム音楽を多人数で演奏したいけれど,仕事があって練習になかなか参加できないのでアマチュア楽団に所属しにくい」「そもそも自分の演奏できる楽器のパートがある楽団が少ない」といった人は,このPlayersシートの購入を検討してみてはどうだろう。
さらにこのステージでは,柳川氏もゲストとして登壇し,「メルルのアトリエ」の作編曲に関するトークなどを披露する予定だ。
それでは最後に,柳川氏からのメッセージを掲載して本稿の締めとしよう。
柳川氏:
今回は,「メルルのアトリエ」を遊んでくださった方が楽しめるようにしたのはもちろんですが,まだ聴いたことがないという方にも「いい曲だな」と思っていただけるようにアレンジしました。
なるべく吹奏楽っぽい音になるよう心がけたつもりですが,その中でも曲によってアプローチを変えながらアレンジをしてみましたので,その変化を楽しんでいただけると嬉しいです。ぜひご期待ください。
ローソンチケットの「4starオーケストラ2019」チケット情報ページ
イープラスの「4starオーケストラ2019」チケット情報ページ
チケットぴあの「4starオーケストラ2019」チケット情報ページ
「4starオーケストラ2019」公式サイト
4年に1度のゲーム音楽フェス『4starオーケストラ2019』
【開催日程】
2019年8月11日(日)
開場:12時30分
開演:13時15分
終演予定:18時00分
【会場】
片柳アリーナ
[最寄り駅]
JR京浜東北線、東急池上線、東急多摩川線「蒲田駅」
蒲田駅西口より徒歩2分
【チケット】
SSシート(1Fセンター):1万6800円
Sシート(1Fサイド・後方): 1万4800円
Aシート(2Fサイド):1万2800円
Afterシート(15:30より入場可):9,800円
大学生・専門学生以下シート:6,800円
Playersシート(演奏参加・2Fステージ寄り・見切れ席):1万4800円
※税込 ※全席指定 ※未就学児入場不可
※SSシート(1Fセンター)は、ローソンチケットのみの販売となります。
※Playersシートは、ステージの一部が見えづらいお席となります。
※Afterシートの入場開始時間は公演内容により前後する場合がございます。
※大学生・専門学生以下シートは、ご入場時に学生証の提示をお願いする場合がございます。
[チケット一般販売]
7月6日(土)〜
チケット販売サイト
ローソンチケット:
https://l-tike.com/4star2019/
イープラス:
https://eplus.jp/sf/detail/2997020001-P0030001
チケットぴあ:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1928301
【出演者】
古代祐三(ゲスト)、柳川和樹(ゲスト)、麻生かほ里(ゲストボーカル)、志村健一(指揮)、竹内健人(指揮)、LaiD Back Gorilla(バンド)、風とキャラバン(尺八、フィドル、アコースティックギター、バウロン)、4star2019 Primal Orchestra(オーケストラ)、4star2019 ensuite Wind Orchestra(吹奏楽) ほか
※出演者や演奏予定のゲームタイトル、楽曲は順次更新してまいります。
【主催】Aetas株式会社
【制作】エイベックス・エンタテインメント株式会社
【お問い合わせ】
公演に関するお問い合わせは、下記宛てにご連絡ください。
HOT STUFF PROMOTION
03-5720-9999(平日12:00-18:00)
http://www.red-hot.ne.jp
※【お願い】会場へのお問い合わせはご遠慮ください。
【4年に1度のゲーム音楽フェス『4starオーケストラ2019』公式サイト・ツイッター】
http://www.2083.jp/4star2019/
https://twitter.com/2083info
- 関連タイトル:
メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜 DX
- 関連タイトル:
メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜 DX
- 関連タイトル:
メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術士3〜 DX
- 関連タイトル:
メルルのアトリエ Plus 〜アーランドの錬金術士3〜
- 関連タイトル:
メルルのアトリエ〜アーランドの錬金術士3〜
- この記事のURL:
キーワード
©2011-2018 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C) GUST CO .,LTD. 2013 All rights reserved.
(C) GUST CO.,LTD. 2011