Havok.comは,同社の物理シミュレーション技術「Havok」の最新版「Havok 4.0」ミドルウェアスイートをBlizzard Entertainment(以下Blizzard)にライセンスしたと発表した。Blizzardは,Havok 4.0をPCとMacintosh(以下Mac)の両プラットフォームで使用する予定だ。
ニュースリリースは非常に短いもので,具体的な話はほとんどないのだが,それでも,Brizzardの社長であるMike Morhaime氏が「我々の次回作(upcoming games)にHavok 4.0を使いたい」と述べている点は注目したいところ。次回作という表現を字義どおり受け取るなら,それは「World of Warcraft」ではない,新作で用いられるという解釈が自然と思われるが,さてどうなるだろうか。
ちなみに,HavokがMac向けに提供されるのは今回が初めてとなる。Inside Mac Gamesなどが伝えてきた情報によれば,これまでMac用のゲームにHavokが利用されなかったのは,Mac関連のゲームメーカーに対し,Havok.comが高額のライセンス料を要求していたから。そのために,「Half-Life 2」をはじめとする,HavokベースのタイトルのMacへの移植が実現しなかったというのだ。 今回のBlizzardによるHavok 4.0のライセンス獲得が,今後のMacゲーム業界に良い影響を及ぼすことを期待したい。
なお,Havok 4.0については,CEDEC 2006のHavok.comによるセッションを解説した記事が詳しいので,技術面に興味のある人はそちらをどうぞ。(佐々山薫郁&山)
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