Microsoftは，同社がアメリカのシアトルで開催している開発者向け展示会「Gamefest」で，Xbox 360用開発キット「XNA Game Studio Express」を発表した。
XNA Game Studio Expressは，開発チームのマネージメントを支援するこのツールである「XNA Game Studio」の機能を限定した無料版。Windows XPの環境で，Xbox 360，Windows，Windows Mobile向けのゲームが開発可能だ。主に個人を対象に8月30日にβ版が公開され，正式版は2006年内のリリース予定となっている。
なお，XNA Game Studio Expressは無料でダウンロードできるが，このツールで開発されたゲームをダウンロードするためには，年会費99ドル（約1万1500円）の「Microsoft's Creators Club」への入会が必要だ。
このツールのターゲットは開発者の卵達となっているようで，MicrosoftはGeorgia Techなどアメリカの10大学と，XNA Game Studio Expressを提供する契約を結んでいる。各大学では，ゲーム開発者向けの授業が早ければ今秋から始まる予定。
同社は，開発環境入手へのハードルを下げることで，より多くの人材をゲーム開発者へと育成し，ゲーム開発の裾野を広げていくことを目的としているようだ。
こういった，開発ツールの無料提供や大学との連携は，開発者の囲い込みと取れなくもない（彼らはいずれ無料版では満足できなくなるだろうし，将来，XboxかPC用のゲームを作る可能性も高いだろう）。とはいえ，ゲームを遊ぶ側としてみれば（自分勝手だが），しっかりと開発者が育成されることで，面白いゲームが続々と生まれてくるのならば，それにこしたことはない。今後も同社には，開発者育成に力を入れていってほしいところだ。（noguchi）
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