7月11日(現地時間),米Havokは物理シミュレーションミドルウェア「Havok 4.0」を公式にリリースした。Havokのリリースによれば,Havok 4.0ではゲームプレイ物理「Havok Phisics」と物理法則を利用したアニメーション技術「Havok Animation」が強化され,新たにサブシステムとして「Havok Behavior」と「Havok FX」の2機能が追加されたという。
「Havok FX」は,2006年6月7日の記事でも触れているように,ゲーム内の効果物理シミュレーションをグラフィックスカードのGPU(グラフィックスチップ)に行わせるというもの。Havokによると,バージョン4.0は,64ビット版Windowsやプレイステーション3を含む幅広いプラットフォームに最適化されており,マルチプラットフォームでの開発が容易でコストも削減できるメリットがあるとのこと。
なお公式リリースによれば,Havok 4.0を利用して開発されたゲームタイトルが,2006年の秋から冬にかけて登場する予定とのこと。Havok FXについては,ATI TechnologiesとNVIDIAの両者が対応を発表している。特別なハードウェアがなくても,グラフィックスカードだけで効果物理シミュレーションを強化できる注目の技術だ。対応ゲームタイトルがどのような形で登場するか,興味深いところである。(oNo)
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