台湾の大手PCパーツメーカーであるECSは,NVIDIA製グラフィックスチップ,GeForceシリーズ搭載グラフィックスカードの開発および製造を開始すると発表した。すでに同社のWebサイトでは,GeForce 7900 GTX以下,ずらりとGeForceシリーズが並んでいる。「グラフィックスメモリ512MB搭載で静音仕様のGeForce 7900 GTカード」などといった,興味深いスペックの製品も用意されているようだ。
ECS製のグラフィックスカードといえば,以前SiS(Silicon Integrated Systems)製のXabreを搭載した安価な製品が国内で出回ったことがある程度。海外では低価格品を中心にRadeonシリーズ採用製品も出回っていたので,それらがいくつかは国内で流通したかもしれないが,いずれにせよ,GeForceシリーズを採用したのは筆者の知る限り今回が初めてである。ちなみに,XabreやRadeonはWebサイト上で“過去の製品”とされているから,今後ECSはGeForceシリーズに本腰を入れるのかもしれない。
現在のところ,ECSの日本法人である日本エリートグループから,国内販売についての具体的なアナウンスはない。しかし,低価格製品と,日本市場における長い経験がある同社だけに,国内市場正式参入となれば,価格的にも機能的にも興味深い製品が登場する可能性は,十分にあるといっていいだろう。今後の動向が注目される。(佐々山薫郁)
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