ニュース
[GC 2005#03]「Rush for Berlin」ナチスの勝利も体験できるRTS
2005/08/18 11:04
Deep Silverブースでは,プレス用に特設された大画面を使ってのRush for Berlinのデモが行われた
 CDVからリリースされている"Codename:Panzersシリーズ"でお馴染みのStormregionが,最新作となるリアルタイム戦略シム「Rush for Berlin」を展示していた。本作は1944年から1945年にかけてのヨーロッパ戦線を描いており,ナチスの終日をアメリカ,イギリス,フランス,ドイツ,そしてソビエト連邦の五つの陣営から追う。

 Codename:Panzersのグラフィックスエンジンが一新され"Gepard3エンジン"と名前を変えており,本作では一つ一つのユニットが大きく緻密に描かれるようになった。このエンジンは,2006年にリリースされる予定の「Codename:Panzers Phase Three」でも利用されるとのことだが,建物の崩壊やタンクの爆破など,ディテールの緻密な描き込みは毎回洗練されているのが分かる。



廃墟になった建物から樹木や道路に至るまで,非常に細かく描かれているのも,ドイツ産らしい本作の特徴だ
 Rush for Berlinには全軍合わせて100種以上のユニットが用意されている。敵に近づくと,本物の戦車と思われていた影が木製のモックアップだったりと,プレイヤーをうまく欺くような仕掛けもあるようだ。また,戦時中にはプロトタイプだけが作られていた,突撃して自爆するための専用小型タンク"Goliath"や,連合軍の戦車でも一撃で仕留められるほどの攻撃力を持つ巨大戦車"マウス"なども登場するのがユニークである。
 しかし,ドイツ軍が起死回生の反撃に出るというキャンペーンは"仮想歴史"であり,ナチスに対する擁護とも受け止められるために,ドイツ国内でのリリースは微妙なところ。ただ,GC会場内ではドイツ圏外での販売を代行するDeep Silverによってドイツ軍を使ってのデモが行われており,ストラテジーファンから多くの反響を得ていたのも事実。ナチス軍そのものより,テンポのある快適なゲームプレイで評価を上げたと見るべきだろうか。



 将校ユニットが死ねばゲームオーバーになるCodename:Panzersのシステムとは異なり,Rush for Berlinでは,プレイヤーは継続してミッションを進めていける。ただし,将校ユニットには周囲のユニットの士気を一時的に向上するなどの特殊スキルが備わっているので,使い方を考えながら駒を進めていくのが得策なようだ。
 戦車中心のゲームプレイはCodename:Panzerと同タイプであり,修理用トラックの使い方や自軍の分け方などをうまく考えていかなければならないだろう。
 マルチプレイヤーモードは6種類ほど用意されており,発売は2006年初頭が見込まれている。(奥谷海人)


Rush for Berlin
■開発元:Stormregion
■発売元:Deep Silver
■発売日:2006/06/12
■価格:N/A
→公式サイトは「こちら」

【この記事へのリンクはこちら】

http://www.4gamer.net/news/history/2005.08/20050818110458detail.html