ファーストステップガイド

2016/05/25 22:39

4. 攻め方の基礎

 ある程度キャラクターを動かせるようになってきたら,次はいよいよ実戦だ。格闘ゲームの対人戦でまず一勝を目指すなら,“守りのことは一旦忘れて,攻め方だけを覚える”ことが近道と言えるだろう。攻めは自分の操作だけで完結するので,そのパターンを練習するだけで確実に強くなれる。対して守りは相手キャラクターのことも理解する必要があり,練習しても実践できるかどうかは相手によるところが大きかったりする。つまり防御よりも攻撃を磨くほうが,上達を実感しやすいのだ。
 とくに本作は,能動的な行動を起こすことでテンションゲージが溜まるため,攻めれば攻めるほど行動の選択肢は増えていく。ゲームシステム的にも攻め偏重のバランスなので,まずはここから覚えていこう。

実戦に突入する前に,MISSIONモードの難易度星1~2までの問題をやっておくのがおすすめ。これだけでも,本作における攻め方のセオリーを大分把握できるはずだ
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4.1. 立ち回りって何?

 格闘ゲームでよく使われる言葉に“立ち回り”というものがある。その概念を簡単に説明するなら,「互いに離れた状態から,相手に触るまでに至る動き方」ということになるだろう。立ち回りを制して,こちらの攻撃で相手に触ることができれば,ダメージを与えるチャンスになるし,ガードされたとしてもそこからラッシュを仕掛けられる。つまり,立ち回りで先手を取ることが,攻めにおけるすべての起点なのだ。
 そして,立ち回りで先手を取るための行動を“けん制”と言い,この用途に適した技――リーチに優れたスキの小さい技,または飛び道具のことを“けん制技”と呼ぶ。

代表的なけん制技(対地上用)
キャラクター 技名 キャラクター 技名
ソル 遠距離立ちS,ファフニール カイ 遠距離立ちS,スタンエッジ
メイ しゃがみS,拍手で迎えてください ミリア 遠距離立ちS,足払い
ザトー しゃがみS,インヴァイトヘル ポチョムキン 足払い,スライドヘッド
チップ 遠距離立ちS,足払い ファウスト 遠距離立ちS,レレレの突き
アクセル 立ちP,しゃがみHS スレイヤー 立ちK,マッパハンチ
ヴェノム 遠距離立ちS,ボール生成~弾き イノ しゃがみS,Kケミカル愛情
ベッドマン 遠距離立ちS,タスクA ラムレザル 遠距離立ちS,大剣射出
シン 遠距離立ちS,ビークドライバー エルフェルト 遠距離立ちS,ベリーパイン~下投げ
レオ 遠距離立ちS,グラヴィエットヴァーダ ジョニー 遠距離立ちS,しゃがみS
ジャック・オー 遠距離立ちS,3HS 紗夢 遠距離立ちS,足払い
レイヴン 遠距離立ちS,しゃがみHS 遠距離立ちS,隼落とし
ディズィー 遠距離立ちS,立ちHS 梅喧 遠距離立ちS,しゃがみS
アンサー 遠距離立ちS,立ちHS

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立ち回りの目的は,攻撃と防御のせめぎ合いの中で,自身にとって優位な状況を作ること。さまざまな要素が入りまじる,格闘ゲームでもっとも難しい駆け引きと言える。最初は単純に「こちらの技を触れさせればOK」と考えておこう
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けん制技で相手に触れたら,キャンセルして必殺技につなぐ。あるいはジャンプキャンセルで上から攻めるなど,相手の動きを封じるように動くのが基本となる。ヒット時のみ連続技に持ち込めればより理想的

 立ち回りにおける優劣は,基本的に“お互いの距離と技のリーチ”で決まるといっていい。例えば,相手より広い範囲をカバーできる技を持っているなら,相手のリーチの外側にいれば,一方的に先手を取り続けられる。反対にリーチに劣っている側は,まず自分の攻撃が当たる距離まで接近しなくてはならない。

左写真はソルの,右写真はファウストの主なけん制技を重ね合わせたもの。ファウストの方が,カバーできるエリアが明らかに広いことが分かるだろう。つまり,ソル側はまず自分の射程内に相手を収める位置まで近づかないことには,なにも始まらないのだ
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 となると,リーチに劣る側は圧倒的に不利に思えるかもしれない。だが,本作は全体的にダッシュのスピードが速いほか,2段ジャンプや空中ダッシュといったアクションがあるため,接近すること自体はそう難しくないのだ(ポチョムキンは除く)。とはいえワンパターンでは相手に読まれてしまうので,いろいろな行動を織り交ぜることで,相手に狙いを絞らせないようにすることを心がけよう。

移動速度が速いダッシュはもっとも基本となる接近手段。ここから技を繰り出すと慣性が働くため,通常よりリーチが伸びるのもポイントが高い。ただ,ダッシュするだけだとけん制に引っかかってしまうので,相手の技の空振りを見計らえるとベストだ
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相手の意識が地上に向いてるようなら,空中から接近しつつ,下方向に強いジャンプ攻撃を狙おう。このとき,前方ジャンプから垂直2段ジャンプをして相手の対空技のタイミングを惑わせたり,後方ジャンプから空中ダッシュ(66)で接近するなど,複数の選択肢を使い分けると先手を取りやすい
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4.2. ガード崩しが勝利の秘けつ

 立ち回りを制して先手を取れるようになったら,次は“ガード崩し”の出番だ。格闘ゲームでは基本的に,立ちガードは下段攻撃を,しゃがみガードは中段攻撃をガードできない。また,ガードでは防げないガード不能技や投げ技もあって,これらを織り交ぜて相手に防御方法の選択を迫ることでガードを失敗させ,ダメージを取っていく。これをガード崩しという。実戦においてはこのガード崩しの機会をどれだけ作れるかが,勝利の鍵を握っている。
 本作では,しゃがみKや足払いといった下段攻撃が豊富にあるうえ,さらに共通システム技のダストアタックが全キャラ共通で中段攻撃となっている。うまく相手に近づけたときには,これらの技で相手のガードを揺さぶっていこう。また,各キャラクター固有のガード崩しを下にまとめているので,こちらも参考にしてほしい。

うまく先手を取ったらガード崩しを狙う。なかでも中段攻撃のダストアタックは,ヒット時に必ず連続技に持ち込めるためリターンが大きい。また本作の投げは発生が非常に早く,かつ投げ抜けもないのでこちらもかなり強力。ただしガード硬直中とその直後は掴めないので,小技ガードから狙うときは少しだけ間を開けること
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代表的なガード崩し(中段攻撃と投げ)一覧
キャラクター 技名 キャラクター 技名
ソル (投げ)ぶっきらぼうに投げる カイ (中段)グリードセバー
メイ (投げ)オーバーヘッド・キッス ミリア (中段)6+K
ザトー (投げ)ダムドファング ポチョムキン (投げ)ポチョムキンバスター
チップ (投げ)幻朧斬 ファウスト (中段)6+HS
アクセル (中段)6+HS スレイヤー (中段)6+K~ロマンキャンセル
ヴェノム (中段)ジャンプ直後のSマッドストラグル イノ (中段)ダッシュ~ジャンプ攻撃
ベッドマン (中段)ジャンプ直後のジャンプD~ロマンキャンセル ラムレザル (中段)6+K,(投げ)フラマカーゴ
シン (中段)ジャンプ直後のジャンプD エルフェルト (投げ)Missトラヴァイエを構える~崩す
レオ (中段)ブリュンヒルドの構えからの派生 ジョニー (中段)ジャンプ直後の空中ミストファイナー・下段(Lv2~3)
ジャック・オー (中段)6+K,(投げ)エリシオンドライバー 紗夢 (中段)波紋脚(空振り)~強化逆鱗
レイヴン (投げ)バッケン・ツヴァイク (中段)立ちHS(2段目)
ディズィー (投げ)通常投げ 梅喧 (中段)ジャンプ直後の妖斬扇
アンサー (投げ)インテリ忍法・螢灯落とし

 またガード崩しを狙うチャンスとして,ぜひ覚えておきたいポイントに“起き攻め”がある。通常の連係の中で狙うガード崩しは,いかに有利な状況であろうとも,相手がとれる行動が多いので,成功率はそう高くない。しかし相手がダウンから起き上がる瞬間であれば,より安全に一方的な択一攻撃を迫ることができる。
 起き攻めのパターンは,キャラクターによってさまざまなものがある。キャラクター攻略のページを参考にしつつ,相手をダウンさせる行動と,その後の動き方をセットで覚えておくといいだろう。

ダウンを奪ってから,相手が起き上がる瞬間を狙って飛び道具系の技を重ね,中段と下段の択一攻撃でガードを崩すのが本作の起き攻めの基本だ。起き攻めのパターンを覚えるだけでも,勝率はグンと違ってくる
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4.3. 連続技を会得して勝利を目指せ

 立ち回りとガード崩しが使えるようになれば,実戦でダメージを与える機会には事欠かないハズ。ならば,次はその機会を最大限に活用するため,“連続技”を覚えることが重要になってくる。連続技とは,最初の攻撃がヒットしさえすれば,こちらがミスしない限りヒットし続ける一連の攻撃のこと。ガード崩しから連続技に持ち込めれば,相手の体力を一気に奪うことができ,さらに勝利が近づく。

 本作には,ボタンを連続入力するだけで通常技を連続ヒットさせられるガトリングコンビネーションや,通常技から必殺技やジャンプにつなげる各種キャンセル,すべての動作をキャンセルしつつ自分以外をスロー状態にするロマンキャンセルなど,連続技に関連したさまざまなシステムが用意されている。その仕組みを理解すれば,自分で連続技を考案することも可能だが,まずはキャラクター攻略ページに掲載している基本コンボや,COMBOモードに収録されているものから習得していくといいだろう。

ガトリングコンビネーションで通常技をつなぎ,最後に足払いや必殺技につないでダウンを奪うのが,本作における連続技のセオリーだ。このあとは起き攻めに持ち込めるので,ガード崩しから再び連続技を狙っていこう
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連続技の成功率が上がってきたら,始動技のヒット状況を確認して,ヒット時は連続技へ,ガード時はジャンプキャンセルやスキの小さな必殺技でキャンセルして攻めを継続する“ヒット確認”を意識していこう。MISSIONモードのNo.08で練習できるのでお試しあれ
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・空中連続技はパーツで覚える

 空中に浮いた相手を追撃する空中コンボは,例えばソルの地上技[JC]→ジャンプ【K→S】[JC]→ジャンプ【S→HS(1段目)】[C]→HSヴォルカニックヴァイパーのように,地上技をジャンプキャンセルしたあと,ジャンプ攻撃数発~ジャンプキャンセル~ジャンプ攻撃数発~キャンセル必殺技という流れがセオリーとなる。こうした連続技を練習するときは,地上技をジャンプキャンセルしたあとの空中連続技を,ひとつのパーツとして覚えておくといい。

 空中コンボは,ヒットしたときの状況や高さなど,さまざまな条件によってベストな構成が変わるもの。しかし実戦では,それをとっさに判断するのは難しい。そんなとき空中コンボの基本パーツを覚えていれば,とりあえずそれを入れておくことで,ベストでなくともベターな結果を得ることができる。上級者同士の対戦ならアドリブで構成を変えるようなことも必要となってくるが,最初は汎用の基本パーツを覚えるところからスタートしてみよう。

けん制のつもりで出したジャンプ攻撃が,空中の相手にカウンターヒット。実戦では,こんな予想外のチャンスも往々にして発生する。空中コンボの基本パーツを覚えていれば,こんなときにもキッチリ追撃を入れられる
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4.4. テンションゲージはどんどん使おう

 これまでのことがちゃんと実践できていれば,テンションゲージが大幅に貯まっていることだろう。テンションゲージを消費する行動はどれも強力であり,またラウンドを持ち越すこともできないので,温存することにあまり意味がない。というわけで,ゲージを余らせたまま負けてしまうことがないよう,どんどん使っていくことを心がけたい。
 テンションゲージを使った行動の中で,とくに強力なのはやはりロマンキャンセル。それまでの行動をすべて中断し,自分以外をスロー状態にするロマンキャンセルは,攻撃から防御まで,さまざまな使い道がある。しかし最初に覚えるべきは,「飛び道具を黄色ロマンキャンセルして追い掛ける」「スキが大きい技を当てた後の赤色ロマンキャンセル」という二つの使い方だ。
 キャラクターごとの具体的な活用法はキャラクター攻略ページに譲るが,前者はけん制や起き攻めのパターンとして,後者は切り返しの手段として非常に重要だ。ぜひマスターしておこう。

飛び道具を出しつつ,黄色ロマンキャンセルでスキを消して,飛び道具を追い掛ける。飛び道具に守られながら相手に接近でき,さらに状況によっては択一攻撃によるガード崩しも狙えてしまう
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強力だがガードされると反撃必至の無敵技と,赤色ロマンキャンセルの組み合わせ。無敵技の強力な部分だけを活かせるため,相手に攻め込まれたときの切り返しに便利だ。むしろテンションゲージがあるときは,とにかく無敵技を出してから考えるぐらいで良いかもしれない。ただし空振りだけはしないように
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・サイクバーストを忘れずに!

 BURSTゲージ満タン時に「D+いずれかのボタン」同時押しで発動できるゲームシステム「サイクバースト」。これは「攻め方」ではないのだが,青色サイクバーストの使い方だけは最初に覚えてもらいたいので,防御編に先んじてここに掲載する。青色サイクバーストは,相手の連続技から脱出するための緊急開始手段だ。成功すれば相手を吹き飛ばすことができるので,相手のダストアタックを食らってしまったときなど,危険なときには忘れず使っておこう。
 ただしBURSTゲージはラウンドを持ち越すため,「どのタイミングで使うのが最適か」を考えだすと,なかなか難しい話になってくる。しかし最初のウチは,ヤバイと思ったらすぐに使うようこころがけ,発動自体を忘れないようにするのが良いだろう。なお,飛び道具やリーチの長い攻撃によるコンボなど,相手の本体が近くにいない場合に使っても意味がないので,その点もお忘れなく。

相手のコンボ始動技を喰らってしまった! そんなときはすかさず青色サイクバーストを発動して脱出。使いどころは難しいが,BURSTゲージを抱えたまま負けることだけは避けたい
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4.5. この章のまとめ

 これまで解説してきた“攻め方の基礎”をまとめると,以下のようになる。


 なお立ち回りの強さやガード崩し能力,起き攻めパターンなどはキャラクターの性能に大きく依存し,それぞれ得意な分野が大きく異なる。ファウストやアクセルなどは技のリーチを活かした立ち回りの強さに優れる半面,ガードを崩す能力には欠けるところがあるし,ミリアやラムレザルなどは,とくに起き攻めに特化した性質を持っている。そこは各キャラごとの解説に譲るが,まずはこのフローを意識しながら対戦に臨んでみよう。自分と自分のキャラクターに何が足りないのかが,きっと見えてくるはずだ。

 → 5. 守り方の基礎へ進む
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