企画記事
2024年に死去したゲーム業界の著名人を悼む。人々の心に残る作品を生み出した,忘れ得ぬ人たち
ゲームというものは,システム,キャラクター,ストーリー,音楽,グラフィックスなど,さまざまな要素から構成されるため,それぞれに携わるプロの方々の,ユニークなアイデアや抜きん出た技術,そして協力が必要不可欠だ。
2024年も,そうやってゲーム作品を考案し,輝きを与え,支えてくれた,たくさんの著名人たちが惜しまれながらこの世を去った。
本稿では,故人の功績を称えると共に,現在でもプレイしやすい作品がある場合は,そちらにもスポットを当てたい。時間がある年末年始に,作品を楽しみながら故人の在りし日を偲んでもらえれば幸いだ。
コンピュータRPGの原点,Wizardryの生みの親の1人
Andrew Clifford Greenberg氏
Greengberg氏は米コーネル大学に在学中,テーブルトークRPG(以下,TRPG)のシステムをベースにコンピュータRPGを開発。それを,後に出会ったプログラマーのRobert Woodhead氏と共に練り直し,Apple II用ソフト「Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord」として公開した。
この作品がRPGの草分けの代表格として伝説となっているのは,主観視点(POV;point of view)の迷宮探索,パーティ編成,コマンドバトル,通貨の獲得やキャラクターのレベルアップやロスト,果ては雑魚モンスターとしてのスライムといった,今日のRPGにおける“お約束”のようなものが,この時点ですでに詰め込まれていたからだろう。
Wizardryでは,これまでに8つのナンバリング作品に加えて多数のスピンオフタイトルが開発されているが,2024年にリリースされたものの1つ「Wizardry Variants Daphne」(iOS / Android)は今の時代向けにアレンジされつつも,しっかりとWizardry(Greenberg氏)の遺伝子が引き継がれていることを感じられる作品となっている。
また,第1作目と同名のリメイク版「Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / Nintendo Switch)も2024年に正式リリースされた。初代のオリジナルプログラムを流用して作られているが,初代ではワイヤーフレームで簡素に描かれていた迷宮が,リメイク版では石が敷き詰められた床や,彫刻が施された壁で囲まれた空間に。シンプルなドットグラフィックスで描かれていた敵も,グロテスクさが増した姿で滑らかに動き,プレイヤーに飛びかかってくるようになった。もちろん今回は方眼紙を使った手動マッピングを行う必要もない。
そしてダンジョンの深部で待ち受けるのは,邪悪な魔術師Werdna(Greengberg氏のファーストネーム,Andrewの逆綴り)。リメイク版での対決ではどのような緊張感を味わわせてくれるのか楽しみである。
大ヒット&ロングセラーとなった伝説のエレメカを開発
石川祝男氏
ビデオゲームが大きく普及する前から,デパートの屋上やアミューズメントパークのゲームコーナー,そしてゲームセンターといった場所を賑わせていたのが「エレクトロメカニカルマシン」(エレクトロニクスとメカトロニクスを合成した造語),いわゆるエレメカ(=機械式ゲーム)だ。
石川氏が企画・開発を担当した初代「ワニワニパニック」は,ナムコから1989年にリリースされ,大ヒットした伝説のエレメカ。襲ってくる5匹のワニをハンマーでタイミングよく叩いて撃退すると加点,叩けずワニに噛まれてしまうと減点というゲームだ。
誰もが知るロングセラーとなったこのエレメカは,続編や派生,知育玩具といった展開のほか,運動にもつながるためか,リハビリテインメントマシンとしても稼働したという幅広い実績を持つ。
発表に当たって,石川氏が「一番嬉しかったのは,新たにモニターを採用したりソフトが生まれ変わったりしているにも関わらず,昔の良さをそのまま再現しようとこだわってくれたことです」とコメントを寄せたように(関連記事),初代のテイストやコンセプトをしっかりと尊重しつつ,現代の技術で生まれ変わったタイトルだ。
両手だけでなく全身を使う動きは,同社のアーケードマシン「太鼓の達人」などにも通じるところがある。これからもさまざまなゲームシーンで,形を変えたワニワニパニックの姿をきっと目にすることになるに違いない。
グループSNEで日本にTRPG文化を根付かせる
川人忠明氏
山本 弘氏
ゲームデザイナーや作家が集うグループSNEは,1987年の創設以来,ゲームに関わる創作・翻訳・執筆・企画など多岐にわたる活動を神戸を拠点に行っている企業だ。「ダンジョンズ&ドラゴンズ」(以下,D&D)のリプレイ(実際に行われたTRPGの様子を小説のようにまとめたもの)から生まれた「ロードス島戦記」や,オリジナルTRPG「ソード・ワールドRPG」などで知られている。
川人氏は,グループSNEのゲームデザイナー・作家として,「央華封神TCG」「ゴブリンスレイヤー TRPG」,「ソード・ワールドRPG」「ソード・ワールド2.0」「ソード・ワールド2.5」シリーズのほか,小説「百鬼夜翔」「妖魔夜行」シリーズなどを執筆。
近年はミステリーゲームにも注力し,マーダーミステリー「カナリアは歌わない」「黒白海路」,卓上探偵団シリーズ「死にすぎた男」といったタイトルの制作にも携わっていた。
山本氏は,SNEグループ創立メンバーの1人で,1998年に独立後は社友としてその名を連ねた。いくつもの文学賞受賞の実績を持つなど,特にSF作家として知られていた人物であった。
SNEグループ所属時代には,「ガープス・妖魔夜行:妖怪アクションRPG」「ソード・ワールドRPG リプレイ」第1〜2部を,その前後には,複数のゲームブック(読み手が選択することで物語が進んでいく小説)なども書き上げている。また,ボードゲーム「モンスターハント」ではゲームデザインを,PCエンジンやスーパーファミコン向けにリリースされた「サイバーナイト」では原作を担当していた。
D&Dの制作に参加したTSRの最初期スタッフ
James(Jim) Michael Ward III氏
TRPGの元祖D&Dは,Gary Gygax(Ernest Gary Gygax)氏やDavid Arneson(David Lance Arneson)氏らによって1974年に誕生し,今年でちょうど50年を迎える。
Ward氏は,Gygax氏らが設立したパブリッシャ,TSRにおける最初期のスタッフの1人で,Gygax氏とは友人関係でもあったという。営業,教育,書籍,デザイン開発部門などを経て,同部門の副社長の任にも就いた広範な経歴から組織的な視点を持ち,断続的にではあるが約20年にわたり同社を支えたゲームデザイナー,ファンタジー作家であった。
D&Dのサプリメンタリールールブックとして「Gods, Demi-Gods & Heroes」の共著に携わり,最初のSFRPGとされている「Metamorphosis Alpha」のデザインやD&Dのリファレンスブック「Deities & Demigods」の制作にも関わるなど,同社のベストセラー作品を数多く執筆した。
TSRを退いた後は,「Dragon Ball Z Collectible Card Game」のデザイン,「Tomb Raider Collectible Card Game」などの制作にも協力。「GiantLands」が最後に手がけた作品となった。
「幻想水滸伝」と,その精神的後継作「百英雄伝」などを企画
村山吉隆氏
同シリーズに対する熱意は同社を退職後も消えなかったようで,かつて共にプロジェクトを進めたスタッフたちとRabbit & Bear Studiosを設立し,クラウドファンディングを経て,精神後継作とされる「百英雄伝」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / Nintendo Switch)の開発を進めた。同作は2024年4月にリリースされたが,村山氏はそれを見届けることなくこの世を去ることになった。さぞかし無念だったことだろう。
「百英雄伝」には,フルボイスが用意された100を超えるキャラクターたちが収録されており,彼らを仲間にすることで拠点にショップが増えたり,ミニゲームが追加されたりなどと環境がより充実していく。ユニークな仲間を組み合わせて,どんな6人パーティをつくるのかを考えるのも醍醐味の1つ。自ずと仲間集めにも力が入っていくだろう。
ゲームの世界は,3Dの背景に2Dのキャラクターという,奥行きがある中に温かみやコミカルさが同居する独自の表現で描かれ,通常のコマンドバトルのほか,大勢による戦争(合戦),一騎打ちといった戦闘の演出も用意されている。
クラシックなタイプの作品だが,昔ながらのPRGに慣れ親しんでいるプレイヤーなら,物語だけでなく,道中やバトルも楽しんでもらいたいという作り手側の細かな工夫を随所で感じ取ることができるはずだ。
<村山氏が関わったそのほかのタイトル(現行プラットフォーム中心)>
「テイルズ オブ」シリーズなどの印象的なキャラクターデザインを手がける
いのまたむつみ氏
「テイルズ オブ」シリーズは,1995年のスーパーファミコン用ソフト「テイルズ オブ ファンタジア」に始まり,これまで40を超える作品がリリースされている人気PRGである。
初期からアニメ風であることが強く意識された作りになっており,声優の起用やアニメーションムービーの採用といった施策が取り入れられてきたが,その最たるものはキャラクターデザイン。タイトルごとに誰が手がけるのかが大きな話題となるのは,4Gamer読者の多くがご存じだろう。
そして,シリーズにおいて半数近くのタイトルのキャラクターデザインを担ってきたのが,いのまた氏であった。
細く柔らかい線と淡い着色をベースにしたグラデーション表現,大きな目が特徴のキャラクターたちは,一見少女漫画を想起させるものの,どこか凛々しさをまとい,剣や鎧,杖やローブというアイテム,そしてファンタジー世界とよく馴染んだ。
2025年1月16日にリリース予定となっている「テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S / Xbox One / Nintendo Switch)は,PS3用ソフトとしてリリースされたオリジナル版からグラフィックスが向上しただけでなく,プレイをサポートする便利機能も搭載し,当時のDLC80種以上が収録される。
新たに目的地へのアイコン,オートセーブとスキップ,ダッシュシステムなどが追加され,かつてはクリア後に開放されていた「グレードショップ」や「エンカウントオフ」といった機能も,今回は最初から使えるようになっているとのこと。
スムーズなプレイが期待できそうなので,いのまた氏が描いたメインキャラたちが,テイルズらしいアクション性の高いバトルを展開する様子をじっくり堪能してほしい。
<いのまた氏が関わったそのほかのタイトル(現行プラットフォーム中心)>
生き生きとしたキャラクターや,リアルかつデフォルメが効いたメカで世界を魅了
鳥山 明氏
「漫画」「アニメ」「ゲーム」を通し,世代や国を越えて,多くの人々から愛されるキャラクターや世界観を生み出し続けた鳥山氏。その功績は今さら説明するまでもなく,日本を代表するクリエイターであることは間違いない。
氏の作品は,漫画なら「Dr.スランプ」に「ドラゴンボール」,ゲームなら「ドラゴンクエスト」「クロノ・トリガー」などが真っ先に挙がるところだが,本稿では「SAND LAND」を紹介したい。
本作は,数々の大ヒット作に携わってきた鳥山氏が,「僕の好みのネタを詰め込んだ趣味性の強い最も好きな漫画作品」と語っている作品だ。
漫画は2000年に短期集中連載され,それを基にゲーム化した「SAND LAND」(PC / PS5 / PS4 / Xbox Series X|S)が2024年4月に発売となった。
水の失われた砂漠世界では「幻の泉」を探し,その先に現れる緑豊かな国フォレストランドでは恐ろしいエネルギー「アクアニウム」を巡って,悪魔の王子ベルゼブブとお目付け役の魔物のシーフ,保安官のラオ,メカニックのアンらが旅するアクションRPGとなっている。
鳥山氏の作品を語るうえで外せないのが,キャラたちがイキイキと生活する日常のワンシーンを切り取ったような世界の在り様を果てしなく膨らませてくれる一枚絵の魅力だろう。
SAND LANDでは,誰もが一度は「行ってみたい」と願ったそんな世界に飛び込んで,「乗ってみたい」と憧れたバイクやジェットホバーなどの10種以上ものメカを操作してのバトルが可能になっている。
本作のオープンワールドのシステムはオーソドックスなものだが,高いクオリティで原作に寄せられた舞台やそれを補完するシナリオとうまく溶け合っているので,次第にプレイに引き込まれていくはず。SAND LANDには,プレイヤーが摩訶不思議でワクワクする冒険を満喫できるように作られた,紛れもない鳥山ワールドが広がっているのだ。
<鳥山氏が関わったそのほかのタイトル(現行プラットフォーム中心)>
国民的キャラクターと,ゲーム史に残る悪役の声を演じる
大山のぶ代さん
TARAKOさん
2024年は,「ドラえもん」のドラえもん役を26年間担当した大山さん,「ちびまる子ちゃん」のまる子(さくらももこ)役を34年間担当したTARAKOさんという,日本の国民的キャラクターを演じた声優の訃報が続いた。
そんなお2人が演じた共通のゲームキャラクターがいる。
全国から集められた超一流の高校生たちが校内で殺人事件に遭遇し,学級裁判を通して相手の矛盾を論破し,殺人犯を突き止めるハイスピード推理アクション「ダンガンロンパ」シリーズに登場する「モノクマ」だ。
その見た目はクマのぬいぐるみのようだが,向かって左半身は白の体毛で無垢な表情,右半身は黒い体毛で悪意のある笑みを浮かべている不気味な存在。このモノクマこそが生徒同士の和を乱し「コロシアイ」を強いる黒幕となっているのである。
大山さんは,2010年にリリースされたシリーズ第1作「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」からモノクマの声を担当。2016年に上演された舞台「ダンガンロンパTHE STAGE 〜希望の学園と絶望の高校生〜2016」からTARAKOさんが引き継いだ。
2021年にNintendo Switch用ソフトとしてリリースされた「ダンガンロンパ トリロジーパック+ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿」(Nintendo Switch)は,3つの本編のAnniversary Editionと作内のミニゲームをパワーアップしたボードゲームが収録された作品で,1,2作目のモノクマには大山さんが,3作目のモノクマにはTARAKOさんが声を当てている。トレイラーもお2人の声が収録されているので,国民的キャラクターから一転,邪悪で冷酷なキャラに徹したお2人の演技を確かめてみてほしい。
なお大山さんは,仕事の先々で時間があればゲームセンターに立ち寄り,ブロック崩しゲームの「アルカノイド」(1986年,タイトー)をワンコインで全ステージをクリアするコアゲーマーとしての一面も持っていた。ついには自宅に筐体を置いてプレイするほどだったという。
クールで艶のある演技でアニメ,ゲーム,吹き替えと幅広く活躍
田中敦子さん
アニメ,ゲーム,洋画の吹き替えなど,幅広いシーンで強い女性役を演じることが多かった田中さん。「攻殻機動隊」の少佐(草薙素子)役は多くの人が知る代表キャラで,ゲームでも「Fate」シリーズのキャスターなどが当たり役だが,ノンストップクライマックスアクションとうたわれる「BAYONETTA(ベヨネッタ)」シリーズの主人公,ベヨネッタ役も印象深い。
前作から8年の時を経て,2022年にリリースされた「BAYONETTA3」(Nintendo Switch)では,数百年ぶりに蘇った魔女ベヨネッタが世界消滅の危機に立ち向かうことに。
彼女が複数の拳銃を駆使したり,時を操る超加速状態の「ウィッチタイム」からパンチやキックのコンボを叩き込んだり,滑らかな黒髪を触媒に魔獣を召喚するなどして敵を倒していく姿を描く本作は,心地良いレスポンスのもと,スタイリッシュなバトルが爽快感をもたらす3Dアクション作品となっている。
その美貌に加え,長い脚,大胆なバックオープンデザインのセクシーな衣装,ナローなメガネに艶ぼくろが特徴的な,抜群のプロポーションを持つベヨネッタに乗せられた田中さんの声音は,冷静かつときには凄味を漂わせながら部下に命令を下すこともあった“少佐”のときよりも,やや高めでコケティッシュ。一層豊かな感情の起伏を感じることができるだろう。
3作目からプレイしても問題ないが,過去作をプレイすれば,より深くストーリーを理解することができるようになっている。シリーズがどう進化し,さまざまなフェーズにおいてより密度の高まった3作目へとつながっていったのか,その軌跡をたどってみるのもいいだろう。
<田中さんが関わったそのほかのタイトル(現行プラットフォーム中心)>
ゲーム以外にも幅広い事業を手がけ,サン電子を世界的な企業に
前田昌美氏
これらのタイトルをリリースするSUNSOFTブランドを有するサン電子は,時代がエレクトロニクスへシフトすることを予見した前田氏によって1971年に創業され,世界的な企業へと成長した。
ゲーム以外にも,自動券売機や業務用コーヒーマシン,遊技機用システムの製造・開発事業を展開し,アメリカ市場にも進出。インターネット普及初期に,SUNTACブランドのモデムを使用していた人も多いだろう。2020年には創業50周年を迎えている。
SUNSOFTブランドについては,目立った動きがない時期があったものの,2022年に令和復活宣言を表明。2023年には新作「いっき団結」をリリースし,「SUNSOFT復活プロジェクト」と銘打って,ファミコン時代の「かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次」「マドゥーラの翼」「リップルアイランド」の3作を復活させるためのクラウドファンディングも成功した。
加えて,当時のゲームの原画や企画書,関係者インタビューがぎっしりの書籍「サンソフトクロニクル」が刊行されるなど,ブランドに元気が戻ってきている。
自ら“元祖クソゲーメーカー”とアピールするSUNSOFTのタイトルは,不思議とどこか人好きのするものが多い。その魅力の秘密がどこにあるのか,プレイしてぜひ探ってみてほしい。
浮き沈みが激しいゲーム業界で,日本ファルコムを堅実に成長させる
加藤正幸氏
そして,常連客の1人だった木屋善夫氏の作品を販売する形で,ゲーム会社としての道を歩み始めることに。以降の日本ファルコムは,「ドラゴンスレイヤー」「ザナドゥ」「イース」などの名作を次々にリリースして,PCゲーム会社としての人気を不動のものとした。家庭用ゲーム機向けがメインとなった近年も,「軌跡」シリーズなどで幅広い層から支持されている。
加藤氏のインタビューなどを読むと,無借金経営を志向し,会社や開発チームの規模をいたずらに拡大しないという,堅実な姿勢が感じられる。都心から離れた立川から創業以来動いていないのも,その表れと言えそうだ。
ゲーム会社はタイトルの当たり外れによって経営状況が大きく変化することが多く,不安定と言われることもあるが,日本ファルコムは緩やかながらも着実に成長を続けている。その安定ぶりは,加藤氏の経営哲学が息づいているからかもしれない。
作品に宿った故人の想いやパワーは,現在の,そして次世代のクリエイターたちに,きっと受け継がれていくことだろう。
私たちに感動や活力を与えてくれる素晴らしい作品をこの世に送り出してくれて,本当にありがとうございました。皆さまが安らかな眠りにつかれますよう,お祈りいたします。
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