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FFシリーズのオーケストラコンサート「Distant Worlds: music from FINAL FANTASY」東京公演をレポート。祖堅正慶氏作曲の楽曲とFFVIの「妖星乱舞」をフィーチャー
Distant Worlds: music from FINAL FANTASY
東京公演 2024年6月8日 概要
【セットリスト】
<第一部>
1.プレリュード(FINAL FANTASYシリーズ)
作曲:植松伸夫 編曲:宮野幸子
2. Liberi Fatali(FINAL FANTASY VIII)
作曲:植松伸夫 編曲:浜口史郎
3. 勝利のファンファーレ
作曲:植松伸夫 編曲:Arnie and Eric Roth
4. ゴルベーザ四天王とのバトル(FINAL FANTASY IV)
作曲:植松伸夫 編曲:石毛里佳
5. ザナルカンドにて(FINAL FANTASY X)
作曲:植松伸夫 編曲:浜口史郎
6. Vamo' alla Flamenco (FINAL FANTASY IX)
作曲:植松伸夫 編曲:浜口史郎
7.塩と苦難の歌〜ギラバニア湖畔地帯:昼〜(FINAL FANTASY XIV)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子
8. Tomorrow and Tomorrow (FINAL FANTASY XIV)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子Vocal:Amanda Achen
9. Flow (FINAL FANTASY XIV)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子Vocal: Amanda Achen
10.終焉の戦い(FINAL FANTASY XIV)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子
11. Chocobo Medley 2012 (FINAL FANTASYシリーズ)
作曲:水田直志/植松伸夫/浜渦正志 編曲:Arnie and Eric Roth
<第二部>
12.仲間を求めて(FINAL FANTASY VI)
作曲:植松伸夫 編曲:中山博之
13. 妖星乱舞 (FINAL FANTASY VI
作曲:植松伸夫 編曲:Arnie Roth & Adam Klemens
14. エアリスのテーマ(FINAL FANTASY VII)
作曲:植松伸夫 編曲:浜口史郎
15. Valse di Fantastica (FINAL FANTASY XV)
作曲:下村陽子 編曲:宮野幸子
16. Away (FINAL FANTASY XVI)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子
17. Ascension (FINAL FANTASY XVI)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子
18. My Star (FINAL FANTASY XVI)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子 Vocal:Amanda Achen
19. Find the Flame (FINAL FANTASY XVI)
作曲:祖堅正慶 編曲:宮野幸子
20.メインテーマ(FINAL FANTASYシリーズ)
作曲:植松伸夫 編曲:浜口史郎
Enc. 片翼の天使(FINAL FANTASY VII)
作曲:植松伸夫 編曲:浜口史郎
会場:東京国際フォーラム・ホールA
指揮:アーニー・ロス
演奏:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ゲスト:祖堅正慶(サウンドディレクター/コンポーザー),Amanda Achen (Vocal)
主催:キョードー東京
協力:スクウェア・エニックス
企画制作・招聘:キョードー東京
(敬称略)
「Distant Worlds: music from FINAL FANTASY」ポータルサイト
コンサート第一部のオープニングを飾ったのは,FFシリーズでおなじみの「プレリュード」。ハープが奏でるメロディと荘厳なコーラスに導かれるように,スクリーンにはFFシリーズの主人公達がナンバリング順に映し出されていく。
続いてFFVIIIの「Liberi Fatali」,これまたシリーズおなじみの「勝利のファンファーレ」,FFVIの「ゴルベーザ四天王とのバトル」,FFXの「ザナルカンドにて」と,人気の楽曲が次々に演奏された。
6曲めに演奏されたFFIXの「Vamo' alla Flamenco」では,ギター奏者の宮川春菜さんがクラシックギターを披露。その軽快さは,優雅なオーケストラの演奏とコントラストを成していた。
本公演1つめのハイライトは,祖堅正慶氏によって作曲されたFFXIVの楽曲4曲だ。広大なフィールドを想起させる「塩と苦難の歌〜ギラバニア湖畔地帯:昼〜」の演奏に始まり,「Tomorrow and Tomorrow」と「Flow」では,ボーカリストのAmanda Achenさんが力強く伸びやかな歌声で会場を圧倒。そしてコーラスを交えて壮大な展開を見せる「終焉の戦い」で,このパートは締めくくられた。
第一部の最後に披露されたのは,「Chocobo Medley 2012」。この楽曲はFFXIの「Choc-a-bye Baby」とFFVの「マンボdeチョコボ」,FFXIIIの「パルスdeチョコボ」の3曲をもとにアレンジされており,コーラス隊が腕を突き上げながら「C! H! O! C! O! B! O!」と一斉に叫ぶ演出も見どころとなった。
第二部ではFFVIの「仲間を求めて」が演奏されたあと,2つめのハイライトであるFFVIの「妖星乱舞」が披露された。この楽曲は全4楽章で構成されており,すべて通してオーケストラで演奏されることはほぼなかったのだが,2024年4月にFFVIが30周年を迎えたことを記念して選曲されたようだ。オルガン奏者の小島弥寧子さんによるパイプオルガンも,プログレッシブ・ロック調の原曲の雰囲気を盛り上げていた。
FFVIIの「エアリスのテーマ」,FFXVの「Valse di Fantastica」の次は,本公演の3つめのハイライトとなるFFXVIの楽曲4曲が披露された。祖堅氏が作曲したこれらの楽曲は,もともとクラシックを意識したもので,いずれもオーケストラの演奏とは非常にマッチしていた。バトル曲の「Away」と「Ascension」に続いて披露された「MY STAR」では,Amanda Achenさんが再び登場し,エモーショナルな歌声で会場を魅了した。
ここでゲストとして祖堅氏が登壇し,本公演にてFFXIVとFFXVIの楽曲が披露されたことに感謝の意を示した。また祖堅氏は,FFXIVのTシャツの上にFFXVIのパーカーを羽織るという極めてカジュアルな出で立ちだったのだが,現在,FFXIVの拡張パッケージ「黄金のレガシー」のリリース準備が大詰めで,時間がなくてスーツを用意できなかったからと説明する。続いて,FFXVIの主人公・クライヴが自分のすべてを受け入れる名シーンがスクリーンに映し出されたあと,疾走感あふれる「Find the Flame」が披露された。
コンサート本編の最後に披露されたのは,FFシリーズの「メインテーマ」。スクリーンには,ゲームのエンディングのようなスタッフロールが流れるとともに,歴代主人公達がシルエットでこれまたナンバリング順に登場。演奏終了後には客席から「ブラボー!」の声と,大きな拍手が響いていた。
アンコールでは,FFシリーズのオーケストラコンサートでは定番となっているFFVIIの「片翼の天使」が緩急の付いた演奏でお披露目に。演奏終了後,会場は再び大きな拍手に包まれ,公演は幕となった。
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