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[TGS2022]セガはどのようにTikTokを活用しているのか。TikTokのメリット,デメリットとは。担当者が明かすセッションレポート
本セッションは,TikTok公式アカウントのフォロワー数が国内ゲーム業界の最大規模を誇るセガの担当者をゲストに迎え,どのようにしてTikTokを活用しているのかを紹介するという趣旨だ。
セガは2021年6月にTikTokの運営を開始し,2022年3月ごろから急激にフォロワー数が伸び始めたという。最初は何をしていいのか分からなかったというが,現在はソニックのファンに向けたコンテンツを中心に提供しているそうだ。そのために,TikTok専用のソニックのきぐるみも用意したという。
そして,“かわいいキャラクター”であること前面に出しても,他のキャラクターとの差別化が図れないことから,TikTokでバズったネタをソニックが実践するといった,公式アカウントが行うことの“ギャップ”を狙い,さらに登録者数を伸ばしたそうだ。
TikTokを使うことによるメリットを問われた向氏は,TikTokは他の動画サイトに比べて,フォロワー数に関係なく,1つ1つのコンテンツが面白ければ,たくさんの人に見てもらえる点を挙げた。
一方,デメリットとしては,投稿したものによる企業のイメージへの影響が大きいことだという。日本向けのコンテンツだったとしても,バズってしまうと一気に海外に広まってしまう。これが逆に難しいところだと語った。
セガの公式アカウントでバズった動画はさまざまだが,最も反響があったのは「ソニックがカピバラに餌をやる姿」とのこと。しかし,向氏自身も「なぜバズったのか」と理由は分からないという。
とはいえ,これはTikTokのいいところでもあり,まったく関係ないコンテンツや人物とも気軽にコラボし,発信する意味があると語った。
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話題が「広告媒体としてのTikTok」に移ると,向氏は昨年,実施したハッシュタグチャレンジの目的を明かした。この企画は「PSO2 ニュージェネシス」のリリースに合わせて,新しい世代や若い人へのアピールを目指したものだ。その効果は大きく,動画再生は2.5億回以上,動画投稿数は3万5千以上にのぼる。他の動画サイトでは達成が難しい結果を残すことができたと振り返った。
また,TikTokでは動画を投稿する人が多く,投稿のために作品を理解してくれる人が増えるという,副次的効果も得られた可能性が高いとのこと。
今後,セガとしてはゲームの告知だけでなく,新入社員の採用などもTikTokで行うことを検討しており,向氏は「広告としてのTikTokは汎用性が高い」とまとめていた。
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