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[JAEPO2017]マルチ電子マネー決済端末「シンカターミナル」導入により,プレイヤーはどんな恩恵を受けられるか。KONAMIブースで話を聞いた
シンカターミナルは,TFペイメントサービスが展開している決済プラットフォーム「シンカクラウド」に対応するNFC対応端末だ。KONAMIの電子マネー「PASELI」をはじめとするさまざまな電子マネーに対応し,同社の「e-AMUSEMENT」やセガの「ALL.Net」での活用が可能。さらに専用回線を必要とせず,従来のシステムと比べてもかなりコストを抑えられるということで期待されている。
昨秋,クラブ セガ 新宿西口店とラウンドワン 横浜駅西口店で試験導入が行われており,正式導入は今年3〜4月の予定。順次,全国展開されていくという。
コナミデジタルエンタテインメントのプレスリリース
コナミデジタルエンタテインメントとセガ・インタラクティブ 共同展開するアミューズメント向けマルチ電子マネーサービスを発表
「PASELI」公式サイト
KONAMIは2010年春より,アミューズメント施設向け電子マネー「PASELI」のサービスを開始している。ユーザーからすれば,紙幣を両替して100円玉を筐体に入れるという煩わしさがなくなり,店舗側にとってもスムーズなオペレーションができるということで,同社タイトルが設置されているゲームセンターでは積極的に導入されてきた。
ただ,実際に利用者の立場になるとどうだろうか。日常的にセブン&アイグループの「nanaco」,イオングループの「WAON」,楽天グループの「楽天Edy」,交通系のJR東日本による「Suica」といった電子マネーを利用している人は多く,目的別にそれらを使い分けるというのは,利便性を考えると煩わしく感じてしまうだろう。
北野氏曰く「いちいち100円玉に両替して……というのは,やはり煩わしいですよね。電子マネーによるキャッシュレスは利便性が高いです。ただ,お客様へのサービス向上を考えて,電子マネー各社のサービスに対応したシステムにしました」とのこと。
すでに試験導入している店舗での利用者の反応を聞いてみたところ,「具体的なデータが出ているわけではありませんが,普段使っている電子マネーが使えるという点で親しみやすさがあると感じています」と答えてくれた。十分な手応えを感じているようだ。
店舗にとっても,電子マネー導入のメリットは大きい。北野氏によると「価格は1円単位で細かく設定できます。グルーピング設定も可能で,音楽ゲーム料金やプライズ料金などを設定できます」とのこと。それぞれの店舗に応じたサービスを利用者に提供できるというわけだ。ゲームセンターやアミューズメント施設にとっては端末を購入することになるので,当然ながら初期費用はかかるのだが,すでに「PASELI」を導入している店舗なら積極的に導入されるのではないだろうか。
今後の展開を北野氏に尋ねてみると「全国のゲームセンターやアミューズメント施設で,随時展開できればと思っています」とのこと。読者の近所のゲームセンターへ導入される日も,それほど先の話ではないかもしれない。「PASELI」でKONAMI以外のゲームをプレイしたり,「Suica」でKONAMIのゲームをプレイしたりできるようになれば,さまざまな電子マネー利用者にとって,より快適にゲームを楽しめるようになるはずだ。
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