企画記事
GameWithに,4Gamerが攻略wikiの話を聞いた。だって「ぇぇ!? あいつと私が今日から一つ屋根の下で同棲生活ぅ!?」なの……
ゲームに関してネットで調べようとしたとき,まずトップ寄りに出てきて,我々にさまざまな知見を与えてくれる通称“企業攻略サイト”であり,4Gamerからすれば競合サイトである……が。
なんの縁か,ゲームサイトとしてのGameWithと4Gamerの関係性は気付けば,「ぇぇ!? あいつと私が今日から一つ屋根の下で同棲生活ぅ!?」といった少女漫画の第1話ラストみたいな状況になっていた(※)。
※参考記事。当時2022年6月24日,(4Gamer運営会社の親会社でもある)デジタルハーツホールディングスと,レビュー・攻略サイト「GameWith」を運営するGameWithが資本業務提携契約を締結。厳密には「株式会社GameWith」はデジタルハーツホールディングスの関連会社
同じゲームサイトで,違う性質のゲームサイト……とも言いづらくなってきたコンテンツ展開までしてきているところに「ぐぬぬ」となっている昨今だが,新たな関係が芽生えてから,はや1年。
今回は“現場スタッフ同士”で“攻略サイトってどうやって作ってんの?”を,インタビューさせてもらうことにした。
いわゆる企業wikiが生まれてからというもの,ゲーム界隈ではいろいろな議論があったことだろう。私個人もいろいろ思った。けれど,今になって振り返ると,んー……むむむ。なるほど。強い言葉だけれど。
ゲーム攻略がちゃんとしたビジネスになって,よかったと思ったり。
※ゲーム攻略サイトは,厳密には“攻略wikiないしWikipedia”といったフリーの共同制作コンテンツの類いとは異なりますが,便宜上の呼称として一部で「〜〜wiki」と記述しています
スタートが違う,2種類の攻略スタイル
4Gamer:
本日はよろしくお願いします,というごあいさつがてら。
あらためてすぎますが,GameWithはどんな媒体ですか。
クライアントメディア部 I氏:
ゲームサイトとしては主に,さまざまなタイトルの「攻略情報」を提供しています。利用者さんたちからも,ゲームの攻略情報や最新情報を見られるサイトといった認識をされているかと思います。
そこに応えられるよう,私たちも日々精進してきました。
4Gamer:
正直,ウチのようなゲームメディアでは「他媒体は参考にしない。記事も見るもんか!」といった信条の人もまれにいますが。プライベートでもGameWithなどの攻略サイトに触れない人はもはや皆無でしょう。
ゲームをやらないから触れないって人は論外としつつも,生粋のプロからのお怒りがあったら「やるね!」と謝罪するとして。
ともかく,私も競合だろうとフツーにお世話になってるから,ちょっとはお返ししないとね……みたいな意識で取材にきたのです。
クライアントメディア部 I氏:
ありがとうございます(笑)。
4Gamer:
それに昨年,GameWithさんとは会社関係で距離が近づきました。現場レベルでの協力はいっさいなかったはずですが,心情的にはこう。
あの当時,ずっと目の敵にしていた相手だったのに「ぇぇ!? あいつと私が今日から一つ屋根の下で同棲生活ぅ!?」ってな,少女マンガのヒロイン気分を味わいました。ママレード・ボーイ状態です。
GameWith一同:
(苦笑い)。
4Gamer:
あっ,あらかじめ言っておきます。
私は今日「ゲーム業界の現場戦闘員でしかない,イチ編集者」として発言しますので,4Gamerの意志とかは別口ってことでここは一つ……なんて予防線を張るくらい,あけすけに話してみたくて。
クライアントメディア部 I氏:
分かりました。こちらも同じスタンスでお話しできればと思います。
4Gamer:
なにとぞなにとぞ。では仕切り直して。
まずは皆さんの役職から教えてください。
クライアントメディア部 I氏:
クライアントメディア部 取締役をやっています。
クライアントメディア部 T氏:
私はクライアントメディア部 ディレクターです。
パワプロ班 N氏:
僕は攻略部 パワプロ班のディレクターです。
モンスト班 F氏:
自分は攻略部 モンスト班のディレクターです。
クライアントメディア部 I氏:
あらかじめ補足しておくと,私たちはGameWithのサイト運営に特化した子会社「GameWith Contents Studio(GCS)」の所属です。
こちら2人は「クライアントメディア部」,あちら2人は「攻略部」と,ちょうどテーブルの真ん中で部署が異なっています。
4Gamer:
見分けやすい。
クライアントメディア部 I氏:
おそらく,私たちのことを“勝手にゲーム攻略をやっている”と思っている方々もいるかもしれませんが,意外とそうでもなくて。
攻略サイトは主に,クライアントから依頼されて作るか,サイトの価値向上のために自発的に作るかでスタート地点が異なり,マネタイズの手法も変わります。実際の制作工程はだいたい一緒なんですけどね。
4Gamer:
依頼かそうでないかで分けてるんですね。
クライアントメディア部 I氏:
ええ。部署ごとに求められるスキルもわりと違っているので。
大きく分けると,攻略部のスタッフはゲームのやりこみとコンテンツ作成に特化しています。一方,クライアントメディア部はそこをほどほどに備えつつ,社外の課題を解決するソリューションの意識や,市場のマーケティング知識をより厚くしている,といったイメージです。
SEO知識(※)はみんな持っていますし,ユーザーさんのために攻略情報を発信するという業務も同じですが,視点が違うわけです。
※Search Engine Optimizationの略称。検索エンジン最適化。検索構造や検索ワードのトレンドを把握し,コンテンツ発信の効果を高めることで検索順位を上げる=サイトを有名にする。以降の頻出語
4Gamer:
となると,Iさんは営業も兼任してたり?
クライアントメディア部 I氏:
いえ,営業チームは別にいます。
ビジネス的なやり取りをする営業陣と連携し,実際に攻略情報を作る側として提案の場に同席する,とかですね。
4Gamer:
なるほど。編集と営業のように,あくまで実働と営業の区分だと。
案件か否かで対応部署を変えるとは,体制が整ってますね。
クライアントメディア部 I氏:
そこは実務以外に,会社としての評価査定のためでもあります。
ゲーム攻略の作業って,一般的なWebライター/ディレクターの仕事と比べてもスキルセットがちょっと特殊なんです。クライアントメディア部と攻略部ですら,評価の仕方が変わってしまうくらいに。
ですから,各部署やメンバーの仕事をより綿密に査定できる仕組みのために,弊社ではGCSのような子会社化が進められたわけです。
4Gamer:
世の中,定量化しづらい成果ってたくさんありますもんね。仕事なんてとくに。そのために,がんばった人がきちんと加点される仕組みを設けるというのは,イイ会社であることの表れでしょう。
そのへんは同僚の雰囲気や社内の空気感にも表れていますか?
モンスト班 F氏:
仕組み自体はありがたいんですが,あくまでの肌感の話だと,最近の社内の雰囲気については実はよく知らないです。
各タイトルの攻略は基本,ここにいるような「タイトルディレクター」がそれぞれ統括しています。そこにはチームごとの文化があり,チーム同士の横のつながりもあまりなく,もう長らくフルリモートで仕事していることもありまして。だからといっての弊害はいっさいないのですが,攻略部全体の空気感を肌身で感じることは普段あまりないんです。
4Gamer:
チーム文化は,ディレクターの人柄次第なんですかね。
モンスト班 F氏:
厳密には,上層にマネージャー職がいるので,そうした指示系統からの影響もあるにはありますが。現場の肌感としてはやはり,ディレクターごとの雰囲気でチームカラーが異なるのかなと。
パワプロ班 N氏:
空気感と言われると,難しいですよね。僕らは長らくフレックスかつリモートで業務してきたので,顔を直接合わせることはまずないんですよ。DiscordやSlackなど,チャットや通話でのコミュニケーションツールは整えているので,交流自体はしやすいんですけど。
ここにいる僕ら4人ですら,前々から名前は知っていても,顔を見合わせて会うのは今日が初なんです。
モンスト班 F氏:
それです。Nさんのことは昔から知ってますし,まだ出社文化があったころに社内ですれ違うくらいのことはあったはずですが。
こうしてあらためて顔合わせするのは,初めてなんですよね。
パワプロ班 N氏:
お互い,もう5年くらい一緒に働いてるのにね。
4Gamer:
なら,さっき初めて会ったときはどういう感じに。
パワプロ班 N氏:
初めてだけど,初めましてではない,不思議な感じで(笑)。
モンスト班 F氏:
自分たちは以前は出社していましたが,コロナ禍以降はずっとチャットでの「おはようございます」「お疲れさまでした」でやり取りしていました。それでも問題なかったですし,それが普通でしたし。
モンスト班にも,フルリモート移行後に入ったメンバーがいますが,この2年で直接会ったことはなくても毎日一緒に仕事しています。
4Gamer:
そこ。新人教育だけはテレワークだと壁に感じません?
モンスト班 F氏:
そこだけは,難しいと感じる瞬間がありますね……(笑)。
攻略サイトはこうやって作られてる
4Gamer:
では本題として,ゲーム攻略サイトがどのようにして作られているのか聞かせてもらいます。まずは攻略部のほうからで。
モンスト班 F氏:
まずタイトルごとのチーム構成として,管理役のディレクターがいて,執筆役のライター陣がいて,あとは業務委託のスタッフがいます。
仕事の流れは,ディレクターがサイト内に記述する攻略情報や追加記事を決めて,ライター陣に依頼して書いてもらいます。そうして上がってきたものをディレクターが追記していく,といった感じです。
4Gamer:
先に一点,業務委託ってのはどんな部類の?
モンスト班 F氏:
モンスト班の場合は「モンストのeスポーツの元プロの方」など,有識者が多いです。細かな仕様やシステムの検証,高難度コンテンツの最速攻略など,ページの基礎情報を構築していくライター陣とは異なり,付加価値のある記事作りのための専門家と言えます。
そうした方々に,タイトルごとの方針で協力してもらっています。
4Gamer:
いろんなスペシャリストってわけで。
モンスト班 F氏:
最初からそのタイトルに詳しい人や,界隈で有名な人をライターとしてピンポイントで迎え入れる,みたいな話ですね。
4Gamer:
実情として,タイトルごとに確保したい人数は各社かなり多いでしょうし,ライターの指導まで担うのもキツいでしょう。正確さが要求される攻略情報の取材・精査を,プロに求められる意識できちんと取り扱えるライターって,そのへんを歩いているレベルではないですし。
パワプロ班 N氏:
イチから新人ライターを迎え入れて,チームで育てていく例もあるにはあるんですけどね。そこはまあ,チーム次第なのかも。
モンスト班 F氏:
そういうところもチームごとに違いますからね。
4Gamer:
裁量が幅広いんですね。
そういえば,エンジニアはいないんですか?
クライアントメディア部 I氏:
開発部がいますよ。厳密に言うと「攻略部専門の開発部」がいます。
彼らはコンテンツ制作に特化したチームで,タイトルごとの専門ツールを作ったり,デザイン面でのリソースを制作したりして,私たち作業班と足並みをそろえてくれる部署と言えます。
4Gamer:
画像加工も充実してますよね。ゲームのみならず多くの専門メディアはサイト改修もコンテンツ制作も,同じ担当やチームに一緒くたにまとめていそうですから。足並みそろえられるのは実にうらやましい。
という嫉妬はよそに,タイトルディレクターに大切なことはなんでしょう。管理的な立場でありつつ,1人1人違っていそうですが。
パワプロ班 N氏:
担当タイトルのゲームイベント,アップデートに対応するためのチームスケジュールの管理はもちろんですが,一番は「ユーザーさんたちに有益な情報を届けて,課題を解決してもらうこと」なので,皆さんがどんな情報を欲しているのかを常に意識すること。それが責務です。
今はこれが人気だから,こういうクエリを狙う。最近はこんな需要があるから,こういう記事を追加する。分かりやすい記事構成にはどんな工夫が必要か。担当範囲内を全般的に任されています。
モンスト班 F氏:
普段の仕事としては,ゲーム側の展開に完全に依存しますね。
例えばモンストなら「〜〜イベントが開催されるから,こういう需要が生まれるので,そこを拾える記事を作ろう」と。事前の開催予告なども逐一チェックして,常にスピード感を出せるようにしています。
4Gamer:
スピード感は大事ですか。
モンスト班 F氏:
ですね。基本情報はどの攻略サイトも似通ってしまいますし,とある構想を記事にしようとしても,たまたま同時期に他社から類似コンテンツが出てきたら,少しの遅れでいろいろな影響が出るので。
とにかく最速でアイデアを出してコンテンツ化して,って感じです。
4Gamer:
そのとき,公式情報をメーカーからもらったりは。
モンスト班 F氏:
ないですね。あくまで自分のモンスト班の場合ですが,公式情報をもらうことはほとんどないです。
4Gamer:
であれば,チェックはどうしているのでしょう。
「間違いを公式で正してもらう」流れでない限り,ゲーム情報の収集・追記に伴う確認には,どうやっても問題が発生しませんか?
パワプロ班 N氏:
チェック体制に関しては「タイトルディレクターが責任を持ってやる」という前提で,記事へのご指摘コメントや,記事単位でのNPS(ユーザー満足度指標)を含めて,外部からのフィードバックも欠かさずチェックするようにしています。
4Gamer:
その前提が一番,大変なのではないかなと。
パワプロ班 N氏:
……そうですね(笑)。
モンスト班 F氏:
自分は指示を出す段階で,こちらが一つ一つの情報をきっちりと把握したうえで,ライターに直接伝えて依頼しています。
モンストにはYouTubeの情報番組「モンストニュース」がありますが,それをチーム全員で毎回見ながら「この情報はこういう感じで」と頼むので,大きなミスや修正といったものは発生しづらくはあります。
4Gamer:
ディレクションをしっかりやっていると。
モンスト班 F氏:
ええ。
パワプロ班 N氏:
僕も同じですね。
4Gamer:
しかし,今の話,配信番組の速報を毎週やってるんですか?
私もE3(は中止だったが)時期などでは当然やりますが,それが毎日毎週の通常業務になると考えると……ちょっと顔がゆがむ。
モンスト班 F氏:
通常業務どころか,モンスト班はむしろ「それがメイン」です(笑)。新発表に対して,それはもう全員全力で取りかかっているので。
4Gamer:
モンストはとくに,ゲリラ発表も多いし……。
モンスト班 F氏:
運営さんがサプライズファーストの方針ですからね。
もちろん,公式Twitterで新コラボが突然発表されたり,ゲーム内でゲリラ的に新キャラが実装されたりすると,慌ててチームの人を集めることになります。しかもそれがクリスマスの深夜だったりすると,対応できない人も出てきたりして……今はむしろ,日程が決まっている配信のほうが逆に安心できるくらいです。
パワプロ班 N氏:
そこに関してはぶっちゃけ,やって当たり前なチームが多いですよね。入ってきた新情報へ迅速に対応するのが,僕らの仕事なので。
4Gamer:
なるほど。
では,クライアントメディア部のほうはいかがでしょう。
クライアントメディア部 I氏:
こちらはクライアントメディアと呼んでいきますが,私たちの仕事は最初,営業陣がメーカーさんに営業を行う,もしくはメーカーさんからのお願いを受けて対応するところからスタートします。
そこで,Tさんのような担当ディレクターを決めたあと,まずはゲームをやり込みます。リリース前ならIPAやAPKなどのプレイ環境を事前にいただき,やり込みます。そしてゲームを触ってみた所感をもとに,どのようなサイト構造にするかの「サイトマップ」を構築していきます。
4Gamer:
サイトマップはタイトル単位で考えてるんですか。
クライアントメディア部 I氏:
はい。タイトルごとに独自にです。
分かりやすい例だと,例えば「〜〜 最強」とキーワード検索をされたとき。検索結果にGameWithの「〜〜最強ランキング」ページが優先的に表示されるようにするには,どうするべきか。
ただ単に最強ランキングのページに情報を盛り込み,記事を親子付けして細分化していくだけだと,優先下位の記事が上位に出てくるなどで,ユーザーさんの本来の検索意図とは異なる内容が提示されてしまい,機会損失となります。だから「親ページはこうする」など,現状の検索構造を踏まえながら最適化していくんです。
クライアントメディア部 T氏:
それが決まったらクライアントと打ち合わせして,合意が取れたら制作に着手します。そのあとは通常メディアと同じ流れですね。
4Gamer:
もう一回聞きますが,SEO知識は皆さん持っているんですか。
クライアントメディア部 I氏:
はい。タイトルディレクターならみんな。
4Gamer:
有能だ。Webメディアの従事者はみな,コンテンツ制作側でもサイト運用側でもその両軸を意識すべきですが,実情は人それぞれになりがちで。そうした素養を体制でそろえていくところはさすがです。
そしてGameWithでは現状,通常メディアより,クライアントメディアの制作・運用例が増えているという見方でいいですか。
クライアントメディア部 I氏:
増えています。他社さんも同じ状況にあると思います。
4Gamer:
独立したサイトページを運用・管理し,さらにレスポンスまで求められる攻略情報となると,そこにかかる人手も労力も大きくなりますし。学校と部活と塾に,お稽古ごともぶち込むようなものです。
という歴史を,GameWithも当たり前のようにたどったから,現在はクライアントメディアが主流になったのではと推測していますが。
クライアントメディア部 I氏:
アプリゲームに関しては,おっしゃるとおりです。
4Gamer:
それこそ,いくら体力があろうと通常メディアを立ち上げまくっていては,会社も人員も続きませんもんね。
だから最近の事例も大型タイトルくらいで,あとは結果的に,10周年を迎えられるようなタイトルのものに限られる,みたいな。
パワプロ班 N氏:
運用コストが莫大ですからね。
クライアントメディアのようにスタート地点でリソースを確保できないから,新設するにも“大きい当たり”を選別するほかないんです。
モンスト班 F氏:
検索で育ってくれるものでないと,難しいんですよね。
クライアントメディア部 I氏:
ただ,コンシューマゲームなら「ELDEN RING」「スプラトゥーン3」「モンスターハンターライズ」,「ポケモン」や「ゼルダの伝説」シリーズなどの通常メディアは精力的にやっていますね。
4Gamer:
体力が十分ある。
4Gamer:
痛いところを突くと,企業wikiの勃興時はよく,コンシューマ系の大作だろうと,SEO目的なのがバリバリな最強リセマラランキングが検索結果に挙がってきたものですが。GameWithはどうでしたか。
それこそ「モンハンワールド最強リセマラランキング」だとか。とりあえず数字を取りにいく流れは,過去にあったのか。
モンスト班 F氏:
ウチではたしか,そこまでの例はなかったですよね?
パワプロ班 N氏:
なかったはずです。でも,リリースされていないゲームの最強リセマラランキングを,先に用意するとかは昔あったかもです。
今はそういったことを行わないよう教育されていますけれど。
クライアントメディア部 T氏:
どの攻略サイトも,需要の大きい検索クエリで先んじておきたいがために,ワードの確保だけを優先して,中身が伴っていないままのページを公開していた時期は,以前よくありましたね。
クライアントメディア部 I氏:
やはり「最強リセマラ」は伸びが圧倒的で,そこから着手していくのはゲーム攻略サイトの基本戦略となります。
といっても,今挙がったような中身が伴わないページ公開は現状,悪手にすらなっています。実際の公開例もだいぶ減ったでしょう。弊社でも,新設するかしないかの社内審査は厳正にやっていますし。
4Gamer:
そう見えますね。
モンスト班 F氏:
あと単純に,Google検索の仕様も大きく関わっていますよね。
検索エンジンは日々アップデートされていて,昔のようにワードを「とりあえずいっぱい入れておく」は通用しなくなったので,品質の担保は欠かせません。逆に言うと,早いだけの粗製濫造コンテンツは自然淘汰されるので,今どきのSEO対策としては通用しないんです。
次のページ「4Gamerにいて,殺されるかと思ったことが2度ある」
- この記事のURL: