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PCやゲーム機,スマートフォンを1台で高音質にできるUSB DAC「AK HB1」。ゲームサウンドの高音質化にも役立つ逸品だ【PR】
スマートフォンでの音楽再生品質を向上させる機器として,オーディオファンに人気があるのが,携帯可能なコンパクトサイズの「USB DAC」(Digital Analog Converter)だ。基本的にはスマートフォン向けの周辺機器であるが,サウンドを再生する機器との接続にUSBを用いるので,PCでも使える製品は多い。
そんなUSB DACの世界に,ゲーム機との接続に重点を置いた製品が登場した。それがDreamus Companyのハイエンドオーディオブランド「Astell&Kern」(アステルアンドケルン)製USB DAC「AK HB1」(型番 IRV-AK-HB1)だ。国内では,アユートが正規代理店として販売中である。
AK HB1は,PCやスマートフォンとはUSB経由の有線接続,またはBluetoothでの無線接続でつなぎ,ヘッドフォンやイヤフォンとは有線でつないで音を聞くUSB DACだ。簡単に言えば,AK HB1を経由して,お気に入りの有線ヘッドフォン1台でいろいろな機器のサウンドを楽しめるのである。
そんなAK HB1には,どんな機能や魅力があり,実際にPCやゲーム機,スマートフォンで使うとどのような体験が得られるのか。ゲーム用途に重点を置いて紹介したい。
スマートフォンと一緒に持ち歩けるコンパクトなUSB DAC
AK HB1は,筐体側面にダイヤルやボタンが並んだ大きめのUSBメモリくらいの携帯機器だ。ボディは黒色で,端子のある側面は濃い灰色という渋いデザインをしている。
ダイヤル部分を除いた本体サイズは,33(W)
ダイヤルのある側面には,3つのボタンが並んでおり,ボタンの間にはLEDがある。LEDの1つは「電源/バッテリーLED」で,バッテリーの残量や充電状態によって発光色や発光パターンが変わる仕組みだ。
もう1つのLEDは「ステータスLED」と呼ばれており,サウンドを再生する機器とUSBケーブルによる有線で接続しているか,Bluetoothで接続しているかによって,こちらも発光色や発光パターンが変わる。
端子のある側面のうち,ダイヤルに近い側には有線ヘッドフォンを接続するための端子が2つある。1つは,ごく一般的な4極3.5mmミニピンのヘッドセット端子(3.5mm アンバランス端子)である,もう一方は,PCやゲーム機ではあまり目にすることがない5極4.4mmのバランス出力端子だ。
4極(および3極)のミニピン出力端子とは異なり,4.4mmバランス接続端子では左右の音声ラインを完全に分離しているので,より鮮明な音を楽しめるのが利点である。もちろん,4.4mmバランス接続を使うには,対応ヘッドフォンやイヤフォン,あるいは対応ケーブルが必要だ。
ゲーム用途のサウンドデバイスやヘッドセットで使っている製品はまずないものの,音質にこだわるUSB DACやポータブルオーディオ機器では,4.4mmバランス接続端子を備える製品が増えている。より良い音を楽しみたいという人は,覚えておくといいだろう。
ヘッドフォン出力と反対側の側面には,サウンドを再生する機器とのUSB接続や,AK HB1自体の充電に用いるUSB Type-Cポートと,マイク孔がある。マイクのないヘッドフォンを接続した状態でも,AK HB1がマイクになるので音声通話も可能というわけだ。
ちなみにAK HB1は,内蔵のDACチップとして,ESS Technology(以下,ESS)製のハイエンドDAC「ES9281AC PRO」を採用している。いわゆるハイレゾオーディオ対応のDACで,対応サンプリングレートはPCMが384kHzで32bit,より高品位のDSDでは「DSD256」(11.2MHz)に対応するという高いスペックを有する。
また,Qualcomm製のBluetoothチップ「Qualcomm CSR8675」を備えているので,Bluetooth接続時の対応コーデックとしては,一般的なSBCやAACはもちろん,Qualcomm独自の高音質オーディオコーデック「aptX HD」や,日本オーディオ協会認定のハイレゾオーディオコーデック「LDAC」にも対応している。
さらに,Bluetoothのマルチポイント接続にも対応するので,同時に2台の機器とBluetooth接続することが可能だ。
AK HB1の主な仕様をまとめておこう。
●AK HB1の主なスペック
- 基本仕様:Bluetooth 5.0接続およびUSB接続(UAC 2.0,1.0)対応
- 公称本体サイズ:33(W)×68.4(D)×16.5(H)mm(ダイヤル除く)
39.8(W)×68.4(D)×16.5(H)mm(ダイヤル含む) - 公称本体重量:約40g
- 接続インタフェース:USB Type-C,4極3.5mmミニピンアナログヘッドセット端子,5極4.4mmバランス出力端子
- 搭載ボタン/スイッチ:音量調整ダイヤル,電源ボタン,Bluetoothペアリングボタン,メディアボタン
- バッテリー:600mAh,最大約6時間(AAC接続時)
- 出力周波数特性:±01.35dB(20Hz〜20kHz,3.5mmアンバランス時),±01.36dB(20Hz〜20kHz,4.4mmバランス時)
- インピーダンス:2.5Ω(3.5mmアンバランス時),2Ω(4.4mmバランス時)
- 対応機器/OS:Windows 11/10,mac OS X 10.7以降,iOS,Android,PlayStation 5,Nintendo Switch
PC接続時は高音質のUAC 2.0,ゲーム機接続時は汎用性重視のUAC 1.0で接続
AK HB1における見どころのひとつは,PCだけでなくゲーム機との有線接続を重視しながら,高音質も追求している点だ。
いろいろな機器とつながる汎用性を重視するなら,USBでサウンド機器を扱うための基本的な規格である「USB Audio Class 1.0」(以下,UAC 1.0)に対応していればいい。PlayStation 5やNintendo SwitchもUAC 1.0には対応しているので,AK HB1とUSBケーブルで接続すれば,これらのゲーム機が出力するサウンドを楽しめる。
AK HB1は,UAC 2.0/1.0の両方に対応しており,接続する機器が対応する側に合わせて切り替えられる。そのおかげで,PCやMacであればより高音質なUAC 2.0で,PS5やSwitchではUAC 1.0でサウンドを楽しめるわけだ。
なお,UAC 2.0/1.0の切り替えには,次項で説明するスマートフォン用設定アプリで切り替える必要がある。また,Windows PCでUAC 2.0を使用する場合,アユートのAK HB1サポート情報ページから,Windows用ドライバソフトをインストールする必要があるので注意しよう。
AK ControlでAK HB1をカスタマイズ
設定できる機能単位で,項目が明確に分かれているので,ごちゃついておらず目的の機能にアクセスしやすい。
順に各機能を見ていこう。
アプリ上で「優先度」と表記されているのは,USB接続およびBluetooth接続2台分の中から,どの接続を優先するか決定するものだ。
たとえば,AK HB1をPCとはUSB接続,スマートフォンとはBluetoothで接続しているとする。このときにUSBを優先にしていると,スマートフォンで音楽を再生していても,PCからの音楽再生を認識すると,PCからの再生に自動で切り替わる。切り替わるトリガーは,優先しているデバイスからの出力のほかに,「短い時間でも無音の状態が続いたら」のようだ。
複数のデバイスに接続して,かついずれからも音を再生するというのは,あまりないシチュエーションかもしれないが,同時に複数の機器と接続して使うという人は,覚えておくといいだろう。
基本はオンでいいのだが,スマートフォンによっては,接続したUSB機器に対してモバイルバッテリーのようにふるまう製品もある。「外出中にAK HB1を使っていたら,スマートフォンのバッテリーがごっそり減っていた」といった事態を回避したいときに利用しよう。
「イコライザー」は,5バンドのイコライザ機能だ。1dB刻みで調整でき,調整幅は最大±5dB。ユーザープリセットは,最大3つまで登録できる。後段で触れるが,AK HB1の良好な音質を考えると出番は少なめではないかと思うが,重低音が強い傾向を好む場合などに調整をするといいだろう。
筆者は,AK HB1をしばらく使ってみた結果,後述する「DACフィルター」で適切な音質傾向を決めてから,それでも物足りないときはイコライザーで調整するといった使い方に落ち着いた。
「自動電源OFF」は,アイドル状態が設定時間を超えたら,AK HB1の電源をオフにする設定。10/20/30/40/50/60分と,機能を無効にする選択肢がある。
「DACフィルター」はデジタル音声フィルター機能で,ES9281AC PROに内蔵された3種類のフィルターからひとつを選べる。端的に言えば,出音の印象が変わる機能だ。
「Linear Phase Fast Roll-Off」「Minimum Phase Slow Roll-Off」「Hybrid Fast Roll-off」の3種類があり,デフォルトではHybrid Fast Roll-offになっている。いろんな音を聞き分ける必要があるゲームジャンルであれば,Minimum Phase Slow Roll-Offか,Hybrid Fast Roll-offのいずれかから,好みに合うほうを選ぶといいだろう。
最後の「USB Audio Class」は,先述したとおりUAC 2.0とUAC 1.0の切り替えを行うものだ。PCの場合はUAC 2.0,PS5やSwitchの場合はUAC 1.0を選ぼう。なお,PC接続でもUAC 1.0を選べばドライバーレスで動作するが,高音質のソースを再生したい場合は,先述のとおり,データ転送帯域が拡張されるWindows用ドライバソフトが必要だ。
AK HB1でPCやSwitchのサウンドを聞いてみた
それではお待ちかねの試聴に進もう。
今回はAK HB1にqdc製のワイヤードイヤフォン「SUPERIOR」を接続して,SwitchとのUSB接続,スマートフォンとのBluetooth接続,最後にPCとのUSB接続をチェックした。なお繰り返しになるが,SwitchでAK HB1を使うときは,AK ControlでUAC 1.0に変更しておくこと。
PCでの場合も共通だが,AK HB1の音は,比較的フラットに近い感じでありながら,音に厚みがあって高音質だと体感しやすい。また,どの音が鳴っているのかがとても分かりやすく,音源を忠実に再現していると言えようか。たとえばSwitch版「フォートナイト」で試してみると,爆音の中の足元も聞き取りやすく,ゲームにも向いた音質傾向だ。
また,キャラクターの声がしっかりと立つため,台詞の多いアドベンチャーゲームにもいい。あまりゲームジャンルを選ばないUSB DACである。
次に,ゲーム機として使うことも多いスマートフォンの場合を見てみよう。
音の傾向は,先述のとおりゲームジャンルを選ばないため,いい音でゲームサウンドやボイスを楽しめる。Bluetoothイヤフォンの場合,音域がやや狭い印象を受けがちだが,AK HB1の音は,有線のアナログイヤフォンと変わらない出音に聞こえた。
筆者が試したなかでは,「ブルーアーカイブ -Blue Archive-」や「ウマ娘 プリティーダービー」,「ロマンシング サガ リ・ユニバース」あたりで,音質の良さを体感しやすかった。キャラクターの声が立っているだけでなく,BGMの良さもすぐに聞き取れる。
なお,Bluetooth接続時に付き物の遅延だが,「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」のタイミング調整でテストしたところ,AK HB1のBluetooth接続時は,10回試行して「+22〜23」だった。USB接続にすると「0」になるため,相応に遅延はあるわけだ。スマートフォンとの接続方式をどれにするかは,よく遊ぶゲームジャンルに応じて決めるといいだろう。この柔軟性もAK HB1の良さだ。
AK HB1とPCの場合はどうだろう。PCとのUSB接続では,UAC 2.0が利用できるため,ハイレゾ音源の再生にも対応するのだが,その場合は専用ドライバソフトのをインストールが必要になる。Windowsとサウンド再生を行うアプリケーションの設定を済ませておけば,「AK Control」でさらに設定する必要はない。
音の傾向は,Switchやスマートフォンで試したのと同様で,色をつけすぎないフラットな音質傾向でありながら,いろいろな音をしっかりと聞き取れる印象だ。
PC版「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」(以下,AC6)で試してみた。登場機体である「スティールヘイズ・オルトゥス」が武器の「Vvc-774LS」をぶんぶん回すときには,メカニカルな音もいくつか鳴っているのだが,プレイ中にはBGMも鳴っているし,発砲音やクイックブーストなどの音もあるので,再生環境によってはなかなか聞き分けにくいものだ。それがAK HB1を通して聞くと,「無骨なモジュールが展開して,駆動系がぐんぐん回っておるな」と聞き取れるくらいクリアになる。それでいて,効果音の主張がやたら強くなるわけでもないため,没入感がとても高まった印象だ。世界の解像感が増すといってもいいだろう。AC6プレイヤーにしか分からない話をすると,「PB-033M ASHMEAD」や「DF-GA-08 HU-BEN」などの音も,AK HB1だと気持ちよさが増す。
ちなみに,テストに使った筆者(林)のPCのマザーボード「ROG CROSSHAIR X670E EXTREME」には,ESS製の「ES9218 QUAD DAC」が搭載されているのだが,これで聞くVvc-774LSの音は,やや濁って聞こえる。同じESS製のDACでも,DAC自体のグレードや周辺回路などのハード設計でかなり変わるのだなと体験できた次第だ。
PCやスマートフォン,ゲーム機でいい音を楽しめるDAC。安くはないがその価値はある
長くなったが,まとめに入ろう。
AK HB1は,謳い文句どおりの多機能と,マルチデバイス対応をしっかりと実現しており,気に入ったヘッドフォンやイヤフォンを使いながら,PCやスマートフォン,ゲーム機のすべてで,最高のサウンドを楽しみたいという贅沢な要望に,きちんと応えられるUSB DACと言える。
ゲーム機にUSB DACをつないでサウンドを聞く人は,これまで多くはなかっただろうが,そういう人にこそ試してほしい製品でもあろう。意外なほど音が良くなり,聞き取りやすくなるはずだ。
約4万円という実勢価格を考えると,誰にでもお勧めとはさすがに言い難いものの,いろいろな機器のサウンドを1台で良くできるのはお得と言えなくもない。AK HB1は,予算を奮発してゲームのサウンド環境をアップグレードしたい人に,試してみてほしい製品だ。
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