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[TGS 2019]新しいゲーマー向けアイウェア「PLAIDe」を発見! 老舗ブランド・フォーナインズがTGS 2019で先行展示
おさらいとしてゲーマー向けメガネについて。2018〜2019年の傾向としては,レンズに色を薄く入れることで目の疲れを抑制し,画面情報を確認しやすくするほか,テンプル部に対策を施してヘッドフォンとの干渉を減らすという方向性が主なものとなっている。
主というか,着地点は同じでも,各社が異なる技術や発想からくる機能で実現している。そうなるとどうなるだろうか。デザインの多様性につながるのが歴史のお約束だ。
ガスプラニングのGODEYEやバウヒュッテのゲーマー向けメガネは可変型メガネであり,ゲーマー向け的な尖ったデザインである。クール路線でいえば,G-SQUAREだ。
では,PLAIDeはというと,クール路線にやや踏み入れたフォーマルな雰囲気とでもいおうか。ラインナップは,ウェリントンとスクエア,ボストンがあり,それぞれカラーバリエーションが3つ。合計9種類となっている。
フレームから見ていこう。フレームは安定したフィット感と包み込むようなかけ心地を意識しており,実際に装着してみると,軽量なこともあってあまり付けている感じがしなかった。
ポイントはテンプルとモダン(だいたい耳の当たるところのカバーのこと)だ。テンプルは弾性のあるβチタン,モダンにラバー素材を採用している。テンプル部の途中にはクランクのような形状が用意されており,これが包み込むようなフィット感につながっている。メガネを装着したとき,モダンは面接触に見えて,実際のところはほぼ点接触であることが多い。これが締め付け感や痛みにつながることがある。
しかしPLAIDeでは上記の形状を利用して,モダンの角度をわずかに変更しており,βチタンの弾性も活かしてモダンが側頭部に対して広い接触面積を得やすくしている。またモダンのラバー素材によって,軽い締め付けであっても,位置がズレにくくなっているのもポイントだ。
フレームのテンプル部は約0.7mm,モダンは約2.5mmと薄い。これはもちろん,ヘッドセットとの干渉を減らすためだ。柔らかめのイヤーパッドを採用したヘッドセットであれば,気になるレベルは大幅に下がると思われる。なお当然なのだが,硬めのイヤーパッドの場合は,GODEYEのように物理的にイヤーパッドを回避するしかない。
次に専用レンズだ。まずウェリントンとスクエア,ボストンの3種類の形状は,レンズが視界を確保しやすく,ゲーム向けであるとして採用されたという。そして,それに見合うレンズが開発された。レンズ表面には超低反射コーティングが施されており,光の映り込みを抑制する。レンズ自体にも工夫があり,ゲーム内の微妙な色のニュアンスが認識できるカラーを開発している。色的には薄いグレーになるが,いわゆるブルーライトなど目の負担になるとされる要素を軽減する機能も持つ。ブルーカットレンズは,装着してみると黄色が強くなり,見える色が変化してしまうが,PLAIDe専用レンズは,気持ちグレーが強くなったと感じるも,赤や黄色といった色の見え方はハッキリしていたほか,細かい色の階調も犠牲になっておらず,老舗のこだわりを感じる作り込みだった。
なおチェックの際は,iPhone XS Max(有機EL)に高垣 楓さんを表示して,マジマジと確認した。
販売開始は2020年1月からで価格は2万9000円(税別)の予定。また下記のように専用レンズを使用するため,度入りの場合のレンズ価格は約2万円になる見通しだ。ちなみにメガネッ子であるならば試着して「価格に見合う」と感じる可能性が高いハズなのだが,非メガネッ子の場合は「メガネって高い……」となるだろう。何事にもスペックは重要である。eスポーツで証明されたように,ゲーマーにはフィジカルも大事だ。ゲーム内の情報を得るときは,目が重要だ。よって納得してほしい。ゲームシーンのあちこちには沼がいっぱいなのだ。
フォーナインズ「PLAIDe」製品情報ページ
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