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[COMPUTEX]PowerColorでお馴染みのTulがゲーマー向けにSN比124dBの高音質サウンドカードを「DEVIL」シリーズとして発表
その代わりというわけではないのだろうが,同社がイチオシ製品としてアピールしていたのが,PCI-Express x1接続のゲーマー向けサウンドカードであった。
競合よりも安く,でも音質は良好に
PowerColorは,ゲーマー向け製品として「DEVIL」シリーズを展開しているが,今回発表されたサウンドカード「SCM888-DHDX」にも,「PowerColor DEVIL HDX Sound Card」と,DEVILの名が与えられている。
担当者によると,SCM888-DHDXは,コストパフォーマンスと音質を追求して開発されたそうで,「ASUSTeK Computer(以下,ASUS)やCreative Technologyによる同クラスの競合製品よりも安価で,性能は競合製品を上回る」と,完成度には自信を見せていた。
ブース内には試聴環境を整えたリスニングルームが設置され,マザーボードのオンボードサウンド機能との音質比較が行えるようになっていた。
実際に,ハイレゾオーディオのクラシック楽曲のデモ曲を試聴をさせてもらったが,高音の伸びと解像感が異なることは実感できた。
S/N比は,RCA端子で124dB。ヘッドフォン端子はφ6.3mmの標準プラグを採用しており,こちらは120dBを実現している。一般的なマザーボードのオンボードサウンド機能では90dB程度であることを考えると,ちゃんと高音質化は達成できているようだ。なお,対応サンプリング周波数は192kHzまでで,量子化ビット数は最大24bitまで対応するとのこと。
サウンドプロセッサとしてはCmedia Electronics製の「CM8888」を採用している。これはASUSのゲーマー向けサウンドカード「ROG Xonar Phoebus UBI」にも使われているものである。
D/Aコンバータ(DAC)にはCirrus Logic製「WM8741」を採用しているが,こちらは各種オーディオ機器に用いられる定番のDACチップとして有名だ。
ブラケット部に目をやると,前述した赤白RCA端子のアナログステレオ出力端子とφ6.3mmステレオ標準プラグ以外に,角形光デジタル出力端子,同軸デジタル出力端子が実装されていることに気がつく。
製品には,マザーボードのオンボードサウンド機能として定番の,アナログマルチチャンネルスピーカー出力に対応したドータカードが付属する。ここは3.5mmミニピン端子で,フロント,リア,センター/サブウーファに加え,サイドの7.1ch出力対応だ。サウンド入力(マイク入力兼用)は,このドータカード経由となり,こちらも3.5mmミニピンとなっている。
北米での価格は160ドル程度とのこと。日本市場ではCFD販売が発売を計画しているそうで,担当者によれば,「実際に発売されるとすれば,それほど待たずに店頭に並ぶことになるだろう」とのことであった。
PowerColor公式サイト
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