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[インタビュー]みんなしてこういうのが大好きだから生まれた,ポスアポ美少女ミリタリー+ローグライク要素ありな「Gate of Gates」
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印刷2025/12/11 07:30

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[インタビュー]みんなしてこういうのが大好きだから生まれた,ポスアポ美少女ミリタリー+ローグライク要素ありな「Gate of Gates」

 韓国・釜山で開催されたG-STAR 2025で,LiTRAILが開発,Webzenが配信する新作スマホゲーム「Gate of Gates」iOS / Android。略称,GOG)の開発陣にインタビューしてきた。

 ゲーム概要については以下を参照してほしい。

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 G-STAR 2025に,LiTRAILが開発,Webzenが配信する新作「Gate of Gates」が出展された。本作は,ポストアポカリプス×美少女ミリタリー×ディフェンス系ストラテジーをかけ合わせた,盤石なセットアップで挑むタイトルだ。

[2025/11/13 21:00]

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 本作は,ポストアポカリプス×美少女ミリタリー×ディフェンス系ストラテジーをかけ合わせたタイトルだ。この組み合わせだけでも琴線に触れる人は多いだろうが,GOGはさらにローグライク要素も備わる。

※上記プレイレポではローグライク要素に触れられなかったため,本稿で補足していくと,「ローグライク的ストラテジーバトルのクリア編成を,別コンテンツに用いる」といったイメージ

 現地では(ゲーマー目線ゆえのどスレートな質問がウリとなる)韓国ゲームメディア向けプレゼンテーションの直後,4Gamerの個別インタビューに応じてもらった。
 お相手は,LiTRAILの企画チーム長のパク・チャンヒョク氏と,アートディレクターのジョン・ミョングン氏の2名だ。

写真左から,LiTRAIL「Gate of Gates」アートディレクターのジョン・ミョングン氏,企画チーム長のパク・チャンヒョク氏
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G-STAR 2025会場の入り口外壁には,同社の巨大ポスター
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出展ブースは遊園地風の巨大展示。メリーゴーランドは写真撮影用で乗車可能
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ブース裏側の半分は,GOGが占有
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全員,こういうのが大好き


4Gamer:
 相変わらず韓国ゲームメディアらしい質疑応答を見せていただいたところですが,どうぞよろしくお願いします。
 まずは簡単に,GOGの特徴を説明してもらえますか。

パク・チャンヒョク氏(以下,パク氏):
 GOGはポストアポカリプスの世界を舞台に,少女型の兵器「戦術義体」を指揮して戦っていく,ストラテジーとディフェンスゲーム,さらにローグライク要素も加えたモバイルゲームです。

ジョン・ミョングン氏(以下,ジョン氏):
 先ほどのプレゼンでもお伝えしましたが,ポイントは3つです。
 まずは戦略的なゲーム性,回転率の高いデッキ育成,それから戦術義体と交流したり,彼女らを着せ替えたりできるのが特徴です。

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4Gamer:
 LiTRAILは新興のゲームスタジオで,今回が処女作とのことですが,どのような特徴がある会社なのでしょう。

パク氏:
 現在は30人規模で活動している,韓国のゲーム会社です。スタッフは業界歴10年以上の者が多く,全員ゲームが大好きな人たちですね。

4Gamer:
 プレゼンでは開発の経緯について,「ディレクターがこういうのが好きだから企画された」とおっしゃっていましたね。

パク氏:
 そうです。実際,企画した当人がディレクションを担当しており,プログラミングを含めて制作全般に関わっています。
 さらに補足すると,弊社のスタッフはこうしたゲームを好む者が多く,会社として初のタイトルだからこそ,「今の僕らが一番うまく作れるゲームに挑もう」と考えて,このGOGが生まれました。

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4Gamer:
 GOGはポストアポカリプスに,美少女ミリタリーに,ストラテジーバトルの組み合わせ。今や市場の定番であり,類例もいくつも思い浮かぶ状況ですが,そうした動向はやはり把握されていましたよね?

パク氏:
 はい。GOGの開発に着手したのは約1年前のことですので,似た題材の人気ゲームの存在は当然ながら知っていました。

4Gamer:
 それであってもなお,挑んだ?

パク氏:
 そうです。先ほど言ったとおり,スタッフの多くはこうしたゲームを好み,みんなゲーマーとして遊び込んでいます。
 だからこそ,自分たちでも作ってみたかったんですよ。

韓国ゲームメディア向けのプレゼンテーションの一幕。日本メディアは(4Gamer含めて)写真撮影への一眼レフ信仰が強めだが,こちらはむしろスマホ撮影オンリー(最近は日本の取材現場でもだいぶ増えているが)
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4Gamer:
 開発方針としては「それらとの差別化を意識」したのか,「人気作品たちの魅力にならおう」としたのか。どちらでしたか。

パク氏:
 前者に近いですね。
 GOGでは,我々なりのおもしろさを生み出したかったので。

4Gamer:
 形になるまでは,たくさん議論があったんですかね。

パク氏:
 ありましたありました。そもそも当初は今の形ですらなく,まったく違うゲームをイメージしていましたしね。
 当時は今よりももっと少ない人数でしたし,そこから毎日毎日すごい議論を重ねて,時間をかけてGOGに至りました。

4Gamer:
 ちなみに,タイトル名の「Gate」の意味とは?

パク氏:
 そこは作中の世界観をなぞらえて,単純に「次元の通路」といった意味合いで付けさせてもらいました。


戦術義体の設定と推し方


4Gamer:
 不可思議な単語が出たので,あらためて世界観から教えてください。

パク氏:
 GOGの世界では,謎のエネルギー資源「ブラックマター」が発見され,莫大なエネルギー資源を獲得したことで文明が繁栄しました。
 その結果,人々はエネルギー確保を目的とした戦争を引き起こし,そのための兵器として,少女型の戦術義体を生み出しました。
 しかし,いつしかブラックマターは次元の通路と化して,凶暴なクリーチャーをも招いてしまいます。そうして人間同士で争っていた人類は一転して,絶滅の危機にさらされてしまいます。

4Gamer:
 なるほど。次元の通路。

パク氏:
 こうした状況下で,プレイヤーは反抗組織の「司令官」となり,戦術義体を指揮して,外敵と戦っていくことになるわけです。

こちらは韓国プレゼンのスライド。以降,似た色味のものはスライド資料
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4Gamer:
 まず,戦術義体はどのような設定の存在なのでしょう。

パク氏:
 人類の兵器ですね。
 ブラックマターを利用して生み出されます。

ジョン氏:
 ブラックマターに人間の脳を移植すると,身体が形成され,人間のような姿形に変わります。それが戦術義体として扱われます。

4Gamer:
 謎物質と生体の半々だと。思っていたよりもSFだ。
 開発的には,彼女らを生物と定義していないのでしょうか。

パク氏:
 生物,生物……。

ジョン氏:
 うーん,なんて言おっか?

パク氏:
 悩むねえ。

ジョン氏:
 ちょっとネタバレになるかもしれないしね。

4Gamer:
 少なくとも深みはありそうですね。
 ちなみに,戦術義体は女性型しかいないんですか?

パク氏:
 女性型だけです。そこも理由があります。

ジョン氏:
 今の世界観では「女性の形にしかならない」んです。これについては,ゲーム内のシナリオで真相に触れてもらうつもりです。

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4Gamer:
 なるほど。かしこまりました。やはりこの立て付けだと,ヒロインたちがどのような設定の存在なのかは重要ですからね。
 G-STAR会場に展示されたキャラクターアートは戦闘服が大半でしたが,ミリタリー面の設定はどのように考えていますか。

ジョン氏:
 戦術義体は銃器や刀剣類を扱う強力な人型兵器ですが,一個体で戦争を終わらせるといったパワーは持ち合わせていません。
 あくまで集団運用が求められる戦闘能力で,指揮官は彼女らの指示役であるとともに,指導役も兼ねています。
 それとミリタリーな衣服や道具は,現代的な装備をモチーフとしつつ,我々なりのデザインに落とし込んでいます。一騎当千ではないからこそ,地に足をつけたリアリティをデザインに生かしました。

4Gamer:
 銃器も実在するものをモチーフに?

ジョン氏:
 そうですね。
 実在するデザインを基盤としつつ,アレンジを加えています。

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4Gamer:
 一方,GOGは「戦闘服と日常服の着せ替え」も目玉とのことですが,戦術義体の普段着は,キャラクターごとの嗜好やファッションセンスが反映されている,と考えてもよいのでしょうか。

ジョン氏:
 そのとおりです。
 戦術義体はみな,1人の人間と同じく人格や個性を備えており,バトル用の戦闘服に加えて,さまざまなファッションを着用します。いずれもキャラクターの性格が垣間見えたり,それぞれの日常的なエピソードが反映されていたりしますので,彼女たちの素顔も楽しんでほしいです。

4Gamer:
 では,4人のメインキャラクターについて。まずセンター的な立ち位置の「カラ」の日常服には,どのような由来があるのでしょう。

ジョン氏:
 カラは寡黙な性格で,着飾ることへの意欲も持ちません。
 ただ,この服(下記画像)の由来はゲーム内でエピソード化するのですが,彼女はとある戦術義体と一緒にお出かけしたとき,相手にコーディネートしてもらいました。これがそのときの服です。
 つまりカラは,自ら選んだファッションがこれなのではなく,「着せられたこれでいい」などと考えているような少女です。

「カラ」の戦闘服と日常服
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4Gamer:
 それだけでもキャラクター性が見えてきますねえ。
 続いて「ベル」はいかがでしょう。

ジョン氏:
 ベルは不安になりがちな,気の弱い一面を持つ少女です。そんな彼女なりのファッションを描いたものがこちらです。

「ベル」の戦闘服と日常服
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4Gamer:
 まだ知らない子なのに,ベルが着そうな服って感じがします。
 お次の「アストリード」は。

ジョン氏:
 アストリードは明るく活発でポジティブな子で,部隊のムードメーカーです。その雰囲気を存分に出しました。

「アストリード」の戦闘服と日常服
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4Gamer:
 ジャンパースカートにパニエ。だけどロリータファッション感よりも,持ち前の元気さが伝わってくる感じですね。
 最後に「トリネ」はいかがですか。

ジョン氏:
 トリネはクールでちょっと怖いお姉さんといった子ですが,趣味が運動なので,スポーティな装いを好んでいます。

「トリネ」の戦闘服と日常服
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4Gamer:
 ヘッドホンとスパッツがいい味を出してます。
 現状,マネタイズ方法はまだまだ先の話かと思いますが,「戦術義体の日常服は,全員1種はゲームプレイだけでも手に入るのか」。端的に,有料でないと手に入れられないかどうかについては。

ジョン氏:
 おっしゃるとおり,ビジネスモデルをどうするかは今後の検討事項になってしまいますが,少なくとも「基本プレイ無料で遊んでいる人でも着せ替えを楽しめるように」はしていきます。

4Gamer:
 キャラクターについては先のプレゼンで,「リリース段階で30人前後の実装を検討中」とおっしゃっていました。
 この数について,多い少ないはどのように判断したのでしょう。

パク氏:
 ちょうどいいと思ったのが30人でした。
 ここはビジネスモデルの話を除き,初期環境のバトルでの組み合わせを加味すると,楽しんでもらうのに最適な数がこれくらいだったんです。

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4Gamer:
 その点,韓国の記者は「推しキャラを推させるゲームなのか?」とも聞いていましたが,推しの概念との向き合い方はどうでしょう。

パク氏:
 リリース当初は30人のなかから,好きなキャラクターを見つけてもらえればと思っています。バトル時の編成は12人までと多めで,ステージごとに相性の組み合わせも出てくるため,普通にプレイしているだけでも多くの戦術義体に触れる機会があります。
 さらに,好きな戦術義体に愛情を注げるようなシステムも考えているので,キャラ愛も十分に注いでもらえるはずです。
 ただ,私としては「推しはプレイ次第で変わる」とも思っています。

4Gamer:
 というと?

パク氏:
 このゲームではたくさんの戦術義体をいっぺんに扱う都合上,バトルの流れや結果に思わぬ展開が発生します。
 そのため,攻略中にまさかの活躍をした戦術義体が急に気になったり,ローグライク要素のランダムな選択の結果,突出した付加能力が備わったことでお気に入りになったりと,そのときどきのプレイ次第で推しが生まれます。深く考えず遊ぶだけでも,出会いを楽しめるはずです。

4Gamer:
 外見や性格が好みだからという出会いだけでなく,プレイからも自然と推しが生まれるようなゲームは,とてもいいと思います。


ローグライク全盛期に対して


4Gamer:
 私が会場の試遊版で遊んだのは,ゲーム開始→アドベンチャーパート→チュートリアルバトルという,一般的なスマホゲームのサイクルだけで,ローグライク要素には触れられずでした。
 このあたり,まずGOGはどのようなゲームサイクルになりますか。

パク氏:
 最も重要なのはメインシナリオです。これを進めて物語を追っていき,キャラクターを育成してもらいます。
 そこから戦術義体たちのサブシナリオや,タイムアタックやボスラッシュなどの各種コンテンツにアクセスしてもらいます。
 さらに,キャラクター育成が反映されない「ローグライクモード」があり,ここではランダムな能力が付与される「デッキ育成(バトルのクリア編成)」を楽しんでもらいます。そのデッキを使ってさらなるエンドコンテンツに挑んでもらうのが,GOGの一連のサイクルです。

ゲームサイクルの図。シナリオは「メイン」「サブ」。作戦分析室(ホーム画面)から各種コンテンツに導線。左側のローグライクモードは別のサイクル
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ローグライクモードの図。翻訳すると
編成:戦術義体の選択→メモリアルカードの選択(※)→持ち込みアイテムの選択
バトル1:ステータス付与→バトル2:スキル付与→最終バトル:最終調整
デッキ完成(バトルのクリア編成。これをさらなる別コンテンツへ投入)
※さまざまな付加効果を持ち込むカード
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4Gamer:
 となると,シナリオは物語を追いたい人向けの適度な難度で,その先のローグライク部分などがやり込みの領域でしょうか。

パク氏:
 そうと言えます。デッキ育成もなるべく低負担でサクサク回していけるゲームデザインを意識していて,今も詰めている最中です。

4Gamer:
 ローグライクというと,現代のゲーム市場では全盛期を年々更新しているような人気ジャンルですが,これも狙いでしたか。

パク氏:
 ええ。私はそもそも十数年と,ローグライクがこんなにも大流行する前から大好きでしたから。「風来のシレン」に「チョコボの不思議なダンジョン」にと,大好きな作品がたくさんあります。

4Gamer:
 私もです。

パク氏:
 あとソウルライクゲームも好きです。
 日本のフロム・ソフトウェアの「DARK SOULS」が大好きです!

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4Gamer:
 私もです(笑)。
 しかし,ローグライク全盛期なだけあって市場も苛烈なのではと。

パク氏:
 そうですね。むしろ,なんでこんなにも大バズりしてしまったんでしょうね。それでもまあ,昔はマイナージャンル的な扱いだったのが,世界中で広く刺さるようになったことで,私自身は喜んでいます!

4Gamer:
 意気込みも「俺がどんだけローグライク好きか伝えるぞ!」と?

パク氏:
 いえいえ(笑)。
 むしろそんな風に意気込むと,逆に多くの人が楽しく遊べなくなっちゃいそうです。私の好みを再現すると,難しすぎるので。

4Gamer:
 あー。


「サブカルチャー」はあえてつけない


4Gamer:
 現状,ゲームの完成度はどれくらいでしょう。

パク氏:
 完成を100%とするなら,30%くらいでしょうか。今はまだまだ初期開発の段階を言わざるを得ません。
 ただ,まったく違うゲームを構想していたころと比べると,コンセプトもしっかりと定まって,今回のG-STARにも出展が間に合ったので,これから開発もどんどん加速させられると考えています。

4Gamer:
 リリースの対象地域や予定時期は決めていますか。

パク氏:
 配信時期は,今は「なるべく早く」としか言えませんね。
 対象地域は韓国以外も想定しています。

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4Gamer:
 締めの前に,もう1つだけ聞いておきたいことが。
 先ほどのプレゼンでは,韓国記者の「GOGはなぜサブカルチャー〇〇と名乗らないのか」という質問が興味深かったんです。

パク氏:
 はい。ありましたね。

4Gamer:
 2020年以降,アジア圏ではアニメ調の二次元ゲームに「サブカルチャー〇〇」と冠して,属性をカテゴライズしていました。
 日本に関してはもとから普遍的な概念だったために,あえて付ける例はほぼ皆無。そもそもサブカルチャーの語が指すものも本来は別のものたちが多く(当時ゲームやアニメを含んでいなかったとは言いきらないが),むしろ2010年代には死語な扱いだったくらいです。
 そして今回のGOGは,ジャンル名にサブカルチャーと付けなかった。その意図をあらためて聞かせてください。

パク氏:
 まさに,「あえてつける必要がなかった」からですね。

4Gamer:
 というのは,数年前はサブカルチャーと付けないとこの類いのゲームの特徴が伝わりづらかったのが,最近はもう「絵柄を見せれば,アニメ調な美少女というだけで,韓国のゲーマーにも伝わるようになった」。
 つまり,概念が浸透したという実感があるのでしょうか。

パク氏:
 そうです。そういう考えに近いです。
 おっしゃるとおり,韓国のゲーム市場もだいぶ醸成し,こうしたゲームにサブカルチャーと名付けずとも,自然とどのような属性のタイトルなのかを理解していただけるようになりつつあります。
 ですからこの先,GOGが正式リリースされる頃合いには,今よりももっと理解が広まっていて,そうなるともはやサブカルチャーという言葉で言及せずともよくなっているのではないか。
 こうした思いから,サブカルチャーの語を取り外したんです。

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4Gamer:
 その醸成を肌身で感じているようなら,なによりです。
 事実,サブカルチャーと題されていると分かりやすくはありますが,日本では逆に浮いた語になりがちで,「パッと見ればわかんじゃん」な人も多かったはずですので。世界中がそうなってくれると,ゲームジャンル名のユニークな名付けももっと進みそうですね。
 といった余談をはさみましたが,最後にそれぞれの意気込みをひと言ずついただけますでしょうか。

ジョン氏:
 私たちは現在,GOGを無事に完成させられるよう,ユーザーの皆さまに愛していただけるゲームになるよう,最善を尽くしています。
 いつごろとは明言できませんが,本作は日本のゲームユーザーさんにも楽しんでいただけるようにと開発を進めていますので,これからも引き続き,がんばっていきたいと思います。

パク氏:
 私の夢は,日本に遊びに行ったとき,街中で「GOGのポスター」などを目にすることです。それが今の夢です!

4Gamer:
 では,秋葉原の大看板に掲げられるときを楽しみにしています。
 本日はどうも,カムサハムニダー。

パク氏ジョン氏:
 カムサハムニダー!

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