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Intelの新型デスクトップPC向けGPU「Intel Arc B580」レビュー。GeForce RTX 4060を上回る性能を発揮できたのか?
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印刷2024/12/13 17:00

レビュー

GeForce RTX 4060を上回る性能を発揮できたのか?

Intel Intel Arc B580 Limited Edition

Text by 宮崎真一

 既報のとおり,Intelは,Xe2アーキテクチャを採用した新型GPU「Intel Arc B580」(以下,Arc B580)を発表した。同社はArc B580について,「1440pのUltra Gamingを想定したGPUで,NVIDIAの『GeForce RTX 4060』(以下,RTX 4060)を超える性能を発揮する」と,その性能に自信を見せている。

Intel Arc B580 Limited Edition
メーカー:Intel
メーカー想定売価:249ドル(約3万8100円,※2024年12月12日現在)
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 はたしてArc B580は,Intelが主張するとおりのゲーム性能を有するのか,ゲーマーの多くが気になっているのではないだろうか。Arc B580のIntel製リファレンスモデルである「Intel Arc B580 Limited Edition」を試用する機会を得たので,その実力を早速確かめてみたい。ゲーマーにとって福音になるのだろか。


XVEとXMXはそれぞれ160基搭載。XeSS2でフレーム生成も実現


Arc B580のパッケージイメージ
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 まずは,Arc B580について簡単におさらいしておこう。冒頭でも触れたとおり,Arc B580はXe2アーキテクチャに基づく「BMG-G21」コアを採用し,TSMCの5Nプロセスで製造される。ダイサイズは272mm2で,これは,Intelが競合に想定するGeForce RTX 4060のAD107コアの146mm2と比べるとかなり大きめだが,トランジスタ数は約196億個なので,RTX 4060の約189億個と大きな差はない。

 Xe2アーキテクチャでは,8基の「Xe Vector Engine」(以下,XVE)と,8基の「Xe Matrix Engine」(以下,XMX),それにロード/ストアユニットや命令キャッシュ,L1キャッシュ兼共有メモリ「Shared Local Memory」(以下,SLM)をひとまとめにして,「Xe Core」という単位を構成する。そのXe Coreを4つ束ねて,演算クラスタ「Render Slice」を構成しており,前世代の「Xe HPG」アーキテクチャとは,その構成が変わっているのはトピックの1つとして挙げられよう。

BMG-G21コアのブロック図
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 Arc B580ことBMG-G21は,5基のRender Sliceを有しており,それゆえXe Coreの総数は,5×4で20基となる。そのため,BMG-G21のXVEは20×8で160基,XMXも160基となる計算だ。また,Xe2アーキテクチャでは,1基のXe Coreにつき,レイトレーシング処理を担う「Ray Tracing Unit」が1基組み合わされているので,その総数は20基となる。

 そのほかにも,AIベースの超解像&アンチエイリアシング技術「XeSS」(Xe Super Sampling technology)が,「XeSS2」に進化した。
 XeSS2では,AIベースのアップスケーリング処理「XeSS Super Resolution」(XeSS-SR)や,NVIDIAの「DLSS 3」やAMDの「FSR 3」に相当するフレーム生成技術「XeSS Frame Generation」(XeSS-FG),そして遅延低減技術「Xe Low Latency」(XeLL)といった機能も利用できるようになった。なお,これらの処理は,160基のXMXが担う。

GPU-ZでArc B580の動作クロックを確認したところ
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 Arc B580のベースクロックは2670MHzで,自動オーバークロックにより,最大で2850MHzまで上昇する。なお,設定アプリケーションの「Intel Graphics Software」を用いると,「GPU Tuning」の設定で,「Basic」と「Advanced」という2種類のカスタマイズ方法が利用可能だ。
 初期状態は無効の「Off」で,Basicでは電圧の最大値を0〜100%の間で1%刻みに,電力制限を50〜120%の間で1%刻み,および動作クロックのオフセット値を−300〜+1000MHzの間で1MHz刻みにそれぞれ設定できる。Advancedでは,動作クロックのオフセット値に代わって,コア電圧と動作クロックの関係を示した折れ線グラフから,任意の動作クロックにおける電圧を自由に変更できる。

設定アプリケーションのIntel Graphics Software
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Intel Graphics Softwareからハードウェア情報を確認したところ
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Basicでは,動作クロックのオフセット値を変更できる
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Advancedでは,折れ線グラフから各動作クロックにおけるコア電圧を変更できる

 メモリ周りに目を移すと,メモリインタフェースは192bitで,GDDR6メモリを12GB搭載する。メモリクロックは19GHz相当なので,メモリバス帯域幅は456GB/sだ。これは,RTX 4060の272GB/sを68%ほど上回るばかりか,その上位モデルである「GeForce RTX 4060 Ti」(以下,4060 Ti)の288GB/sをも,約58%超えている。こうしたメモリ周りの優位性が,ゲームでどの程度生きてくるのかも,今回のレビューにおける見どころと言えよう。
 なおArc B580は,容量18MBのL2キャッシュを内蔵している。NVIDIAやAMDのGPUは,多くのキャッシュメモリを搭載することで性能向上を図っているが,Intelも,そのトレンドにならっているようだ。
 Arc B580と,比較対象のGPUのスペックを表1にまとめておこう。

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ミドルレンジらしい扱いやすいサイズ感,「最も高速で静かなカード」(Intel談)


 それではArc B580 Limited Editionのカードそのものについて見て行こう。

Arc B580 Limited Editionの表面(上)と裏面(下)
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 カード長は,実測で約272mm。比較対象に用意したRTX 4060 Ti Founders Editionが約244mmなので,それより30mm弱長い。
 実測重量は約782gで,RTX 4060 Ti Founders Editionが約1021gなのに比べると,かなり軽めだ。ただ,比較対象として使用したRTX 4060搭載のMSI製「GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC」が約544gだったので,それよりは若干重めだ。

カード長は実測で約272mmと,2連ファンモデルにしては若干長めのサイズだ
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重量は実測で約782gと,長さのわりには軽めだ
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カードを別の角度から。全体的に黒一色であまり派手さは感じられない。裏面もカード全体が覆われており,Intel ARCのロゴが印象的だ
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 GPUクーラーは2スロット占有タイプで,90mm径相当のファンを2基搭載する。Arc B580 Limited Editionの基板自体は,およそ154mmほどしかないようで,カード後方は,ファンの空気がカード裏面に抜けるという,NVIDIA製品に多い構造を採用している。

GPUクーラーには90mm角相当のファンを2基搭載する。ファンはブレードと外縁が一体化したタイプだ
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カード後方は,ファンのエアーが裏面へと抜けるGeForceシリーズでよく見た構造だ
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 視認はできなかったが,GPUクーラーには4本のヒートパイプを用いているそうで,Intelによるとエアフローが30%向上し,ノイズレベルが最大50%低減しているとのこと。同社がこれまでに開発したグラフィックスカードの中で,「最も高速かつ静かなモデル」と豪語しているほどだ。

カードを横から見たところ。GPUクーラーは2スロット占有タイプだ。PCI Express補助電源コネクタは,8ピンを1基備える
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背の高さも低めで,ミドルクラス市場向け製品らしく扱いやすいサイズ感だ
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 ファンの回転数は,Intel Graphics Softwareから変更でき,こちらも設定方法は,BasicとAdvancedの2種類がある。Basicは,温度の上限値を設定したり,回転数を固定したりすることが可能だ。Advancedのほうは,GPUの温度とファンの回転数の関係を示した折れ線グラフ「ファンカーブ」から,任意の温度における回転数を自由に変更することが可能になっている。
 そのほかにも,GPUに負荷が少ないアイドル時に,ファンの回転を停止する機能も搭載している。

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ファンの回転数設定からBasicを選んだところ。温度の上限を設定したり,回転数を固定したりできる
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Advancedを選択すると,折れ線グラフから任意の温度における回転数を適宜設定できる

 Intelの資料によると,Arc B580 Limited Editionのメイン基板は8層基板を採用しており,電源部は,GPUと映像出力の間にGPUが6フェーズ,メモリが2フェーズ構成とのこと。この電源回路は,電力供給の最適化により,最大80%の電源ノイズ低減を実現しているという。

 映像出力端子は,DisplayPort 2.1×3,HDMI 2.1a×1というありふれた構成だ。ただ,DisplayPort 3基のうち,中央の1基は「Primary」という扱いで,解像度3840×2160ドットでリフレッシュレート360Hzはこの端子でしか利用できない点は注意したい。そのほかのDisplayPortは,3840×2160ドットでリフレッシュレートは240Hzまでの対応となる。
 一方で,HDMIは解像度3840×2160ドットでリフレッシュレート480Hzまでの出力が可能だ。

ブラケットの映像出力インタフェース群。右から2番目のDisplayPort出力がPrimaryの扱いだ
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RTX 4060 TiやRTX 4060と性能を比較


 今回,比較対象には,IntelがArc B580の競合製品と据えているRTX 4060と,その上位モデルであるRTX 4060 Tiを用意した。Intelが主張するように,RTX 4060以上の性能があるのかを検証するとともに,RTX 4060 Tiに迫れるのかどうかを確かめようというわけだ。なお,RTX 4060搭載カードとして用意したMSIの「GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC」は,動作クロックが引き上げられたクロックモデルなので,MSIのオーバークロックツールである「Afterbuner」(Version 4.6.5)で,ブーストクロックをリファレンス仕様まで下げてテストを行った。

 使用したグラフィックスドライバは,Arc B580が「Intel Graphics Driver 32.0.101.6252」で,これはIntelがArc B580のレビュワー向けに提供したものだ。一方のRTX 4060 TiとRTX 4060は,テスト時点で最新バージョンとなる「GeForce 566.36 Driver」を使用した。そのほかのテスト環境は表2のとおり。

表2 テスト環境
CPU Core i9-14900K(P-core 定格クロック3.2GHz,P-core 最大クロック5.6GHz,24C32T,Intel Smart Cache容量36MB)
マザーボード ASRock Z790 Steel Legend Wi-Fi(Intel Z790,BIOS 12.03)
メインメモリ Corsair VENGEANCE RGB DDR5 PC5-48000 DDR5 SDRAM 16GB×2(DDR5-5600の40-40-40-76設定で利用)
グラフィックスカード Intel Arc B580リファレンスカード
(グラフィックスメモリ容量12GB)
MSI GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC
(GeForce RTX 4060,グラフィックスメモリ容量8GB)
GeForce RTX 4060 Ti Founders Edition
(グラフィックスメモリ容量8GB)
ストレージ CFD CDDS-M2M1TEG1VNE
(NVMe,1TB)
電源ユニット CoolerMaster V1200 Platinum(定格1200W)
OS Windows 11 Pro 23H2(Build 22631.4460)
チップセットドライバ Intel チップセットINFユーティリティ 10.1.19867.8574
グラフィックスドライバ Arc:Intel Graphics Driver 32.0.101.6252
GeForce:GeForce 566.36 Driver

 テスト内容は,4Gamerのベンチマークレギュレーション30.0に準拠。ただし,XeSSを極力有効にしてテストを行うため,若干の設定変更を行っている。具体的な内容は以下のとおり。

●Call of Duty: Modern Warfare III(以下,CoD:MW3)
  • Arc B580:アップスケーリング/シャープニングを「INTEL XESS」に設定。直下のINTEL XESSの項目を「クオリティ」に変更
  • RTX 4060 Ti/4060:アップスケーリング/シャープニングを「DLSS」に設定。直下のNVIDIA DLSSプリセットの項目を「クオリティ」に変更。また,フレーム生成の有効/無効の両方でテストを行う

●Starfield
 アップスケーリングの項目を,Arc B580は「XESS」,RTX 4060 Ti/4060は「DLSS」にそれぞれ変更。いずれも,アップスケーリングのプリセットは「クオリティ」に設定したうえで,RTX 4060 Ti/4060はフレーム生成有効/無効の両方でテストを行う

●F1 24
 Intelが用意したプレス向けβ版を使用。また,アンチエイリアスの項目を,Arc B580は「インテルXeスーパー・サンプリング(XeSS)」に,RTX 4060 Ti/4060は「DLSS」にそれぞれ変更。さらに,アンチエイリアスモードはすべて「クオリティ」に統一したうえで,RTX 4060 Ti/4060だけでなくArc B580でもフレーム生成有効/無効の両方でテストした。
 なお,Arc B580でフレーム生成をありにすると,フルスクリーン表示ができなくなったため,ここだけウインドウモード(フルスクリーン)を使用している点は注意してほしい。

●Cities: Skylines II
 RTX 4060 Ti/4060はDLSSの有効/無効の両方でテストを実施。なお,DLSS有効時には,「Nvidia DLSS Super Resolution」の項目を「最高品質」に設定している

 設定変更の意図を説明しておくと,CoD:MW3とStarfieldは,XeSSをサポートしているが,XeSS2には対応していないのでフレーム生成を利用できない。そのため,RTX 4060 Ti/4060はフレーム生成を有効だけでなく,無効時の性能もチェックして,XeSSとDLSSの比較を行おうというわけだ。
 一方のF1 24 β版は,XeSS2に対応してフレーム生成も利用できるが,それでどの程度性能が伸びるか確かめるために,フレーム生成無効時のテストも行っている。最後のCities: Skylines IIは,XeSSをサポートしていないため,DLSS無効時の性能とも比較を行った。

 テスト解像度はArc B580が1440pのゲームプレイを想定しているため,2560×1440ドットと1920×1080ドット,それに3840×2160ドットの3つを選択している。


RTX 4060 Tiを超える性能を発揮する場面も。フレーム生成はかなりのFPS向上


 それでは「3DMark」(Version 2.30.8330)の結果から順に見ていこう。まずは,グラフ1が「Fire Strike」の総合スコアの結果だ。

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 Arc B580は,RTX 4060に16〜30%程度の差を付けただけでなく,RTX 4060 Tiともいい勝負を演じている。とくに,テスト解像度が高くなるにつれて,RTX 4060との差が大きくなり,RTX 4060 Tiとの差も開くあたりは,メモリ周りのスペックに秀でているArc B580に軍配が挙がった格好だ。

 続いてグラフ2は,「Time Spy」の総合スコアをまとめたものとなる。

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 ここでもArc B580は,RTX 4060に35〜40%程度の差を付けており,なかなか好結果を残している。Fire Strikeでは,RTX 4060 Tiとの差は最大でも約4%ほどだったが,Time Spyでは8〜13%程度と,差を大きく広げている点は評価できよう。

 新世代のDirectX 12テストである「Steel Nomad」の結果がグラフ3となる。

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 ここでもArc B580のスコアは優秀だ。Arc B580は,RTX 4060に約34%もの差を付け,RTX 4060 Tiに対しても,約5%だが上回っており,DirectX 12に対応した負荷が重めのテストにおいて,競合を上回った点は要注目だ。

 一方,これまでの傾向と異なる結果となったのが,DirectX 12 Ultimateに対応したテストである「Speed Way」(グラフ4)だ。

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 Arc B580は,RTX 4060 Tiに大きく引き離されるばかりか,RTX 4060にも約7%の差を付けられている。Speed Wayは,リアルタイムレイトレーシングが使用するテストだ。Arc B580のリアルタイムレイトレーシング性能は,RTX 4060 Ti/4060にほどではないのだろうか。

 ところが,リアルタイムレイトレーシングテストである「Port Royal」(グラフ5)では,Arc B580が盛り返しているのだ。

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 Arc B580は,RTX 4060に約30%の差を付けているが,RTX 4060 Tiには届いていない。つまり,リアルタイムレイトレーシング性能自体は,RTX 4060より低いことはなさそうだ。そうなると,Speed Wayにおけるスコアの落ち込みはなんだったのかという話になるが,Arc B580が得意ではない処理が入っているか,もしくはドライバソフトの最適化不足のどちらかが理由ではないだろうか。

 こうした傾向を踏まえたうえで,ゲームではどうなるだろうか。グラフ6〜8は,CoD:MW3の結果となる。

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 3DMarkで示したような勢いは,XeSSを有効にしてるとはいえ,Arc B580に感じられない。CoD:MW3の平均フレームレートにおいて,Arc B580はフレーム生成無効のRTX 4060に16〜29%程度差を付けられ,フレーム生成無効にすると,さらに差は広がっている。1パーセンタイルフレームレートでは,2560×1440ドット以上の解像度でようやく,Arc B580がフレーム生成無効のRTX 4060を超えるが,このあたりはメモリ周りのスペックの高さによるものだろう。
 CoD:MW3がXeSS2をサポートして,Arc B580でもフレーム生成が使えるようになれば評価も変わってくるかもしれないが,現時点ではCoD:MW3でいいところはまるでない。

 その一方で,XeSSもDLSSも対応していない「バイオハザード RE:4」(グラフ9〜11)では,Arc B580は息を吹き返す。

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 平均フレームレートを見ると,Arc B580は,RTX 4060に14〜35%程度の差を付け,とくに2560×1440ドットでは,RTX 4060が超えられなかった60fpsを超えている点は評価できる。さすがに,RTX 4060 Tiには離されるものの,3840×2160ドットで逆転をはたしているあたりは,メモリ周りのスペックの高さが生きている。
 1パーセンタイルフレームレートでも,Arc 580はRTX 4060に18〜36%程度の差を付け,1920×1080ドットで60fpsを上回っているなど,快適なプレイが期待できそうだ。

 グラフ12〜14はFortniteの結果だが,ここでもArc B580の結果はまずまずといったところ。

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 平均フレームレートを見ると,Arc B580は,1920×1080ドットこそRTX 4060に約7%の差を付けられるが,2560×1440ドットで上回り,3840×2160ドットでは逆に約12%の差を付けている。
 一方,1パーセンタイルフレームレートでは,Arc B580は3840×2160ドットでもRTX 4060に届いていないが,2560×1440ドット以下の解像度では60fpsを超えているので,地力があるのは見て取れる。全体的に見ると,FortniteにおいてArc B580は,RTX 4060と同程度の性能を発揮しているといえよう。

 グラフ15〜17は,Starfieldの結果だ。

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 平均フレームレートでは,Arc B580はフレーム生成無効のRTX 4060を若干だが上回る性能を見せた。だが,フレーム生成を有効にすると,Arc B580は置いていかれ,ゲームがXeSS2をサポートしていない点が,大きなデメリットとなっている。
 しかも,1パーセンタイルフレームレートでは,Arc B580の結果はあまり奮わず,フレーム生成無効のRTX 4060に11〜17%程度の差を付けられている。ここでもゲームへのソフトウェア最適化が足りてない印象を受ける。

 グラフ18は,「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」(以下,FFXIV黄金のレガシー ベンチ)の総合スコアをまとめたものだ。

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 FFXIVは,GeForceシリーズへの最適化が進んでいることで知られており,それをもとにした本ベンチマークでも,GeForceシリーズが高いスコアを記録することが多い。そんな不利な条件でも,Arc B580は1920×1080ドットこそ引き離せていないものの,2560×1440ドット以上でRTX 4060に13〜26%程度の差を付けている点は立派だ。スクウェア・エニックスが示す指標では,スコア1万5000以上が最高評価とされているが,Arc B580は1920×1080ドットでそれを満たしている点も注目しておきたい。

 そんなFFXIV黄金のレガシー ベンチにおける平均フレームレートと最小フレームレートをまとめたものが,グラフ19〜21だ。

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 平均フレームレートは総合スコアを踏襲した傾向を示しているが,気になったのはArc B580の最小フレームレートだ。Arc B580は,1920×1080ドットで53fpsしか記録しておらず,比較対象と見比べても伸び悩んでいる印象だ。本ベンチマークの最小フレームレートは,CPU性能に依存する結果になりがちだが,Arc B580だけ結果が伸びないのは,ドライバ側に何か問題があるのではないだろうか。

 一方で,XeSS2のフレーム生成の真価が見られる結果となったのが,グラフ22〜24のF1 24だ。

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 まず,フレーム生成無効を比べていくと,Arc B580の平均フレームレートは,RTX 4060に16〜26%程度の差を付けて,RTX 4060 Tiに迫る性能を見せている。1パーセンタイルフレームレートに至っては,RTX 4060を19〜38%程度も上回るばかりか,RTX 4060 Tiに2〜34%程度の差を付けた。
 フレーム生成有効にすると,Arc B580は平均フレームレートが60〜73%程度,1パーセンタイルフレームレートが58〜68%程度も向上。とくにフレーム生成有効のArc B580が,同じフレーム生成有効のRTX 4060 Tiを凌駕する性能を発揮しているあたりを見ると,Arc B580の地力の高さに加えて,XeSS2のフレーム生成の優秀さを見せつけている。

 XeSSをサポートしないゲームではどうなのか,Cities: Skylines IIの結果がグラフ25〜27だ。

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 Arc B580の平均フレームレートは,DLSSなしのRTX 4060を14〜22%程度引き離し,DLSSなしのRTX 4060 Tiを上回っている点は立派だ。さらに,DLSSを有効にしたRTX 4060とも肩を並べており,Arc B580のポテンシャルの高さがうかがえて,XeSSに対応してないゲームでも実力を見せている。
 ただ,1パーセンタイルフレームレートは,1920×1080ドットでDLSSなしのRTX 4060に届いておらず,2560×1440ドット以上の解像度で肩を並べる程度に留まっている。


消費電力は競合よりもわりと高め。GPUクーラーの冷却性能は優秀


 さて,Arc B580の動作中消費電力を示す指標「Total Board Power」は190Wで,NVIDIAの言う「Total Graphics Power」と一概に横並びにはできないものの,RTX 4060の160Wよりも高めだ。では実際の消費電力はどの程度なのだろうか。

 NVIDIA製の消費電力計測ツール「PCAT」(Power Capture Analysis Tool)を使い,グラフィックスカード自体の消費電力を計測してみたい。なお,テストは,3DMarkのTime Spyにおいて,消費電力が高くなる傾向がでた「Graphics test 2」実行中に行っている。
 その結果がグラフ28だ。

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 見てのとおり,Arc B580の消費電力は,RTX 4060だけでなくRTX 4060 Tiと比べても高めだ。RTX 4060 Tiが150Wあたりで推移しているのに対して,Arc B580は190W前後と,40W程度の差があるのが見て取れる。

 そこで,グラフ28の測定結果から,分かりやすくなるように中央値を求め,最大値と合わせてまとめたものがグラフ29となる。

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 Arc B680の中央値は190W強と,スペックどおりの結果を残しているものの,これはRTX 4060 Tiの最大値を超えてしまっている。Arc B580の最大値は,220W以上にも達してしまっており,電源ユニットに対する負荷は,RTX 4060 Tiよりも厳しいと言える。ちなみにIntelは,Arc B580を使用する場合の電源ユニットとして,定格出力600W以上のものを推奨している。

 続いて,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の最大消費電力を計測した結果も見てみよう。
 テストにあたっては,Windowsの電源プランを「バランス」に設定。さらに,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイ出力が無効化されないよう指定したうえで,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」としている。その結果がグラフ30だ。

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 Arc B580の各ゲーム実行時における消費電力は,RTX 4060から10〜63W程度,RTX 4060 Tiからも25〜63W程度高い。唯一,バイオハザード RE:4ではRTX 4060 Tiを若干下回っているものの,このあたりは数値のブレの範囲内ではないだろうか。
 ちなみに,アイドル時の消費電力は,おおむね70W前後にまとまっているが,Arc B580は,これはマザーボードのUEFI(BIOS)で「ASPM」(Active State Power Management)でL1ステートを指定しているためだ。ASPMを無効にすると,Arc B580のアイドル時消費電力は,100W程度から下がらなかった。ASPMとは,アイドル時にPCI Expressからの電力供給を大幅に減らす設定だが,RTX 4060 TiやRTX 4060はASPMが無効の状態でも,アイドル時の消費電力を低く抑えていた。つまりArc B580は,アイドル時の省電力をマザーボード側の制御により実現しているものの,カード単体では,消費電力を抑えきれていないわけだ。

 GPU-Zを用いて計測したGPU温度も確認しておきたい。温度約24℃の室内で,テストシステムをPCケースに組み込まず,いわゆるバラックに置いた状態から,3DMarkの30分間連続実行時を「高負荷時」として,アイドル時ともども,GPU-Zから温度を取得することにした。
 GPUによって,温度センサーの位置や取得方法が異なっており,ファンの制御方法も違うため,同列に並べての評価にあまり意味はない。それを踏まえた結果はグラフ31のとおり。

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 Arc B580は,高負荷時でも70℃を下回っており,GPUクーラーの冷却性能は,かなり高そうだ。Intelは冷却性能にも自信を見せていたが,しっかりとそれが裏付けられたわけだ。
 ちなみに,Arc B580の動作音について,筆者での主観であることを断ったうえで述べると,かなり静かな印象を受けた。少なくともRTX 4060 Ti Founders Editionよりは動作音が小さいので,ケースの中に入れてしまえば聞こえなくなる程度と言って差し支えない。


XeSS2のサポートが広がるかどうかが鍵


 以上のテスト結果を顧みると,Arc B580の長所と弱点が見えてきた。まず長所は,3DMarkやFFXIV黄金のレガシー ベンチの結果から察できるように,Arc B580の実力は,なかなか高めだ。RTX 4060を超える性能であることは間違いなく,解像度によってはRTX 4060 Tiと同等かそれ以上の性能を発揮する場面がある点は,ミドルレンジのGPUとしてかなり魅力的だ。
 また,F1 24で見えたように,XeSS2によるフレーム生成はかなり強力で,ゲームプレイをより快適にする機能であることは間違いない。

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 その一方で,Arc B580の弱点は,XeSS2をサポートするゲームが現状少ないことにある。少し裏話をすると,今回のF1 24も,かなりタイトなスケジュールで,ようやくフレーム生成が使用できたという事情もある。XeSSですらサポートしているゲームがそう多くない中,XeSS2がどれだけ食い込んでいけるかが,Arc B580の命運を決めることになりそうだ。

 すでにいくつかのメーカーから製品が発表されているように,Arc B580搭載カードは,5万円台での発売が予定されている。RTX 4060搭載カードが4万2000円〜5万円,RTX 4060 Ti搭載カードが6万円台で販売されていることを考えると,価格帯的にも両者のちょうど間に置かれるGPUになりそうだ。
 Arc B580の消費電力の高さは残念なところだが,実力の高さも手伝って,ミドルクラス市場向けGPUに新たな選択肢が生まれたことは,素直に歓迎できるのではないだろうか。

IntelのデスクトップPC向けIntel Arc製品情報ページ


  • 関連タイトル:

    Intel Arc B

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