ゲームで作業に集中！　年末年始のまとまった時間にあれこれする人に向けて，さまざまな作業用ゲームを紹介

　作業のお供になるゲームをお探しではないですか？　そんな都合のいいもの……存在するんです！　しかも何本も。


　年末年始，この時期といえば……そう，大掃除。といっても，ただお片付けをするだけではなく，溜まっていたさまざまな作業を片付けようという人も多いのではないだろうか。
　もちろん，この世には「作業を溜めたりしません！」という優等生な人もいるだろう。しかし，そうした人であっても，年末年始のまとまった時間を趣味に費やすことはあるはずだ。

　筆者は優等生ではないが，年末年始は趣味の時間にするつもりだ。大掃除？　知らんね。ちなみに，筆者のマイブームは「フィギュア制作」。パテをがんがん盛って，デザインカッターでもりもり削っていく。そうしているとき，どうしても作業用のBGMが欲しくなる。

　先程，ちょっとした制作の工程を書いたが，筆者の趣味は手先を見ていないと危ないため，作業のお供にアニメや映画を見るのは厳しい。このシーン，面白いなぁなんて思っていたら，ちょっと手が滑って……ということをすでに経験しているのだ。普通に危ないので，やめました。
　そんなときに出会ったのが，さまざまな作業用ゲームである。

　今回は，そんな作業用ゲームを厳選して紹介していく。

gogh: Focus with Your Avatar（PC版）

チルい作業部屋を作る作業が発生する

用意されている機能：ポモドーロタイマー，カウントアップ，カウントダウン，To-Doリスト，日課，日記，統計，作業に集中できるBGMや環境音など
価格：1380円（税込）
※2026年1月6日までセール価格の966円（税込）

　とにかくチルい部屋やアバターで気分を高め，作業をしたい人におすすめなのが本作だ。可愛らしいデザインのインテリアや衣装が用意されており，それらを自由に組み合わせて，自分だけの部屋やアバターが作り出せる。

見た目がとにかくチルい。ごちゃごちゃした部屋でも，物が極端に少ないシンプルな部屋でもなんだか良い雰囲気

アバター用に用意されている髪型や衣装も可愛いものが多い。カラーが自由に設定できるものも多めなのも助かる

　アバターは割と手軽に設定できるが，部屋をカスタマイズするには，それなりの時間がかかる。こだわりの部屋になるとなおさらだ。チルい部屋で作業したい，でもカスマイズする時間がない……そんなときは「ルームを追加」の「お手軽」で最初から用意されている部屋が利用できるので，活用してほしい。

　もちろん，自分で部屋をカスタマイズするのもおすすめだ。部屋の大きさを「Normal」と「Large」のどちらからか選び，インテリアなどを自由に設置していく。

「g」の文字が書かれている部分やキャンバスには，好きな画像を入れられる。なかにはGIF画像やOBS，ウェブカメラにも対応しているものもあるので，動きのある部屋を表現可能だ

　マルチプレイにも対応しており，自分の部屋に人を呼ぶことも，誰かが作った部屋で作業をすることも可能だ。ほかの人の部屋がすごすぎるので，いろいろな部屋を回ってみたくなる。やることを記入し，表示する機能や絵文字でコミュニケーションをとる機能はあるが，チャット機能は用意されていないので，おしゃべりしすぎて作業に集中できないなんてこともない。ちなみに最近お絵かきができる機能が実装された。


　スマホ版もリリースされており，こちらは無料で使える。ただし，PC版とは連動しておらず，実装されている機能も異なっている。

初音ミクとのコラボDLCも発売中！

Chill with You : Lo-Fi Story

一緒に作業をする人がいることの大切さ

用意されている機能：ポモドーロタイマー，To-Doリスト，ノート，カレンダー，作業に集中できるBGMや環境音など
価格：1200円（税込）
※2026年1月6日までセール価格の960円（税込）

　本作は，シンプルな内容でありながら，とにかく作業に集中しやすいゲームとなっている。どうして作業に集中しやすいのか考えてみたが，それはやはりプレイヤーと一緒に作業をしてくれる存在がいるからだ。
　その存在こそ，通話アプリでつながった少女「サトネ」である。

タイマーなどを設置していない場合，サトネのちょっとしたセリフが聞ける。短めのセリフとなっているため，作業中でも気にならない

　プレイヤーは，サトネとアプリで通話をしながら作業をする。それぞれ別の作業をしているため，サトネの視線はこちらに向いておらず，目線が合わないのも集中しやすいポイントなのだろう。

サトネとの会話では，ちょっとした雑学が学べたり，大学についての悩みが聞けたり……

　ポモドーロタイマーを設定すると，作業時間は黙々と2人で作業をし，休憩時間はサトネとのちょっとした会話が発生する。これも非常に集中しやすいポイントで，休憩時間に「ちょっとYouTubeでも見るか」と脱線せずに過ごせる。誘惑に弱い筆者にとって，とてもありがたい。

　サトネと一緒に作業をしていくと経験値が手に入る。レベルが上がると，サトネとの会話が発生するのだが，その内容に応じて「環境」などがアンロックされるので，一緒に作業をすればするほど，さまざまな環境で作業ができるのだ。

「気分転換」という項目も。こちらもレベルが上がれば，アンロックされる

今後のロードマップも公開された。これからのアップデートで，よりサトネとの作業が楽しくなりそうだ

Spirit City: Lofi Sessions

条件を達成することで出会えるスピリットたちがかわいい

用意されている機能：ポモドーロタイマー，タイマー，ストップウォッチ，To-Doリスト，習慣，ジャーナリング，生産性の履歴，作業に集中できるBGMなど
価格：1250円（税込）
※2026年1月6日までセール価格の750円（税込）

　カスタマイズできる部屋が作業場になる本作では，机に向かってノートPCを操作したり，暖炉の前でリラックスしながら読書をしたりと，さまざまなシチュエーションで作業に集中できる。
　筆者が気に入っているのは，さまざまな風景が楽しめる窓辺だ。キレイで幻想的な風景が窓の外には広がっている。

外の風景は何種類も用意されており，好きなものを選べる

設定の「明かり」の項目では，朝や昼，夕方，夜から好きな時間を選択可能だ

　条件を達成すると，一緒に過ごしてくれる不思議で可愛い「スピリット」たちと出会える。スピリットの開放条件は，画面左上にある本のマークをクリックすると確認できるので，条件に合わせた環境をセッティングして，スピリットたちと出会おう。

スピリットたちにもカラーリングが用意されているので，好みな見た目にしよう

　本作には，大きな2つのDLCも用意されている。

　「Cozy Kitchen DLC」を購入すると，アクティビティに「台所」が追加できる。
　台所では，ほかの場所とは異なり，調理や皿洗いといった料理に関する行動が可能だ。また，台所横のテーブルも解禁され，ここではほかの場所と同じくタイピングや読書ができる。

台所ももちろんカスタマイズが可能だ。筆者は単純なので，部屋と同じテイストにしてしまった

　2つ目の「All Aboard! DLC」は，旅をテーマにしたものだ。部屋から飛び出して，スピリット鉄道に乗車し，風景が流れるなかで作業していく。内装と外装のカスタマイズが可能で，外の空気を感じられるのが部屋との違いとなっている。

実際は家のなかにいるけれど「外の空気，おいしい！」となんとなく感じてしまう。現実でも定期的に空気は入れ替えようね

Ithya: Magic Studies

ファンタジーな世界で作業に没頭する

用意されている機能：ポモドーロタイマー，ストップウォッチ，タイマー，やることリスト，作業に集中できるBGM，日記など
価格：1250円（税込）
※2026年1月6日までセール価格の937円（税込）

　主人公，つまりプレイヤーは，長い旅の末に「オルタク」という古都にたどり着いた放浪の魔道士だ。ここで魔法の研究を深めることになる。
　学びの間が用意されており，プレイヤーはその部屋でタスクを継続的に取り組むことに。すこし雰囲気を変えたいときは，街の外へ飛び出せばいい。

「移動モード」をオンにしていると，ゲーム内の主人公が自動でマップを行き来する。天気も自動で切り替わった

外では「エレメンタル」と出会えるチャンスも

　タスクを完了させたり，タイマーを使ったり，時間が経過したりすると，レベルが上がっていき，新しいロケーションが開放される。ほかにも，家具や衣装が手に入るシルバーコインが入手可能だ。

　本作の特徴は，なんといってもその世界観である。用意されている風景やBGMがファンタジーな雰囲気となっており，ほかの作業用ゲームと一味違う雰囲気で作業がしたいときにおすすめだ。

世界観もしっかりと作り込まれている

　また「日記」は，項目が細かく分かれており，普段の生活についてメモしておくのに便利かもしれない。今日の予定という項目で，タスクとなる「朝」「午後」「夜」「メインクエスト」「サブクエスト」が記入できるほか，今週の予定や習慣，ノートブックといったメモができるページまで用意されている。

細分化されすぎて，使いこなせないかも……と心配になるレベルだが，別に機能のすべてを使わなきゃならないというわけではないので，なんとなくで使ってみる。ただし日本語には対応していないようで，ひらがなでも文字化けしてしまう

Chill Pulse

さまざまな時代，場所の風景が楽しめる

用意されている機能：ポモドーロタイマー（時間の設定可能），ToDoリスト，作業に集中できる音楽など
価格：580円（税込）
※2026年1月6日までセール価格の429円（税込）

　本作の特徴は，作業環境の時代や場所を設定できるところだ。時代と場所の組み合わせは固定だが，メニューの「シーン」から好きなシチュエーションを選ぶことで，異なる雰囲気のなかで作業に集中できる。


　画面の中央には1人の少女がいるのだが，選んだ時代や場所に応じて服装がチェンジする。時間経過に応じて手に入る「宝石」を使うと，少女の衣装やアクセサリも購入可能だ。

選べるシチュエーションのなかには宇宙も

　先程紹介した宝石は，アクセサリ以外にも使い道がある。
　少女が作業をしているデスクには水槽があり，このなかで泳ぐ魚たちを買える。魚たちは成長し，売ることも可能だ。
　さらに，ペットも購入できる。犬や猫といったオーソドックスなペットから，鳩やウーパールーパー，パンダといったちょっと変わったペットまで，さまざまな動物が実装されているので，好みの子と一緒に作業をしよう。

　ほかにも，ちょっとしたゲーム要素として「電話」が用意されており，シチュエーションに応じて，さまざまな相手とのメッセージのやり取りが楽しめる。

本当にいろいろなペットがいる。ペットによっては少女の頭に乗る子も！　かわいい

　それぞれ特徴のある作業用ゲームを紹介してきたが，気になったタイトルはあっただろうか。
　筆者は，これらの作業用ゲームを日によって使い分けている。作業用ゲームなんて1本で十分だろうと思うかもしれないが，タイトルによって雰囲気が異なるため，気分展開として使用するゲームを変えている。
　だからといって，いきなり「すべてのタイトルを導入してね！」とは言わないので，まずは気になったタイトルから使ってみてほしい。