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フリーマップ型に進化した「ファイナルフォーメーション」など,多彩な新作が出展されたシティコネクションブースをレポート[TGS2024]
本稿では歴代ジャレコ作品の展示も行われてた同ブースの様子と合わせて,それぞれのプレイレポートをお届けする。
シティコネクションTGS 2024特設サイト
ロボゲーの名作が甦る「ウルフファング・スカルファング サターントリビュート Boosted」
「ウルフファング・スカルファング サターントリビュート Boosted」(PC / PS5 / PS4 / Xbox One / Switch)は,1991年に稼動したアーケードゲーム「ウルフファング 空牙2001」と,1996年稼動の「スカルファング 〜空牙外伝〜」のセガサターン移植版(どちらも1997年発売)を現行機向けに再移植し,カップリングで収録したタイトルだ。発売は2024年10月31日の予定で,会場では「ウルフファング 空牙2001」のみがプレイアブルとなっていた。
東京ゲームショウ会場で確認したところ,ボディとアーム,レッグを組み合わせて64種の「装甲機兵」を作り出す往年のシステムはそのままに,今作にはゲームバランスなどを変更できる「Extra Options」が追加され,より遊びやすくなっているようだった。
具体的には「Increase Energy」を有効にすると機体のHPが1.5倍ほどになり,サターン版で追加された2段ジャンプや空中ダッシュ,ホバリングといった特殊機動を駆使すれば,かなりやられにくくなる。
さらにうれしいのが「Charge Speed: Fast」で,これを有効にするとサブウェポンのゲージ蓄積速度が上昇する。サブウェポンはゲージを溜めないと使えないのが難点だが,これがあればかなり頻度での発射でき,とくに効果範囲の広い「フレイムランチャー」「グレネードランチャー」が撃ちまくれるのはかなり爽快だった。
さらに機体のカラーを変更する機能もあって,1Pならデフォルトのブルーに加え,グリーン,ブラック,ダークブルー,パープルなど9色から選べるようになっていた。ロボゲーといえばカスタマイズだが,今回は64種の装甲機兵に,さらに好きな色まで選べるので,“愛機”への愛着はより高まるだろう(ちなみにカラー変更はプレイ中にも可能だった)。
もちろんサターントリビュートシリーズの常として,クイックセーブやプレイの巻き戻しも可能だ。当時プレイした人も,自分好みに塗装した愛機や,各種の便利機能を使って再び挑戦してみるのも楽しいだろう。
また本作には,「Boostedアレンジ」のBGMも収録されている。Fantom Iris,O.T.K.といったバンドに加えて,COSIO氏,MASAKI氏,Shohei Tsuchiya氏,細江慎治氏など豪華な顔ぶれがコンポーザーとして参加しており,YouTubeのシティコネクション公式チャンネルで試聴も可能なので,今から期待を高めておくといいだろう。
公式サイト「ウルフファング・スカルファング サターントリビュート Boosted」
広大なフィールドで仲間と共に戦う「ファイナルフォーメーション」
「ファイナルフォーメーション」(PC / Switch)は「ファイナルエクセリオン」(PC / Switch)に続く,“SFマルチバース3部作”の第2弾にあたるタイトルだ。1984年に稼動したジャレコのアーケードゲーム「フォーメーションZ」に,新たな解釈を加えた完全新作タイトルで,2025年内の発売が予定されている。
1984年の原作は,戦闘機形態とロボット形態を使い分けながら進んでいく横スクロールシューティングだったが,“フリーマップ型サイドスクロールシューティング”を謳う本作は,広大なフィールドを自由に飛び回りながら,あちこちに潜んだボスと戦っていくという,一風変わったシステムを採用している。
フィールドのあちこちにある味方基地でミッションを受注し,目標となるボスのいるところまで移動。これを倒すとミッションはクリアだ。RPGにおけるクエストのようなもの,といえば分かりやすいかもしれない。
ミッションに関係ない場所でも自由に動き回ることができ,「フォーメーションZ」っぽい崖を越えると海中に潜れるし,空を飛ぶと高空にもフィールドが広がっている。なお製品版では海中や高空にもボスがいるのだそうだ。
味方基地に行けば自機の耐久力を回復できるし,周囲に設置された砲台が敵を迎撃してくれる。硬い中ボスなどは,味方基地まで引っ張って援護してもらう戦略も面白そうだ。
なお自機である“イクスペル”(前作「ファイナルエクセリオン」のエンディングにも登場)の変形機構にも新しい解釈が加えられている。通常「EXファイター」という戦闘機形態なのだが,フィールドのあちこちにいる僚機「PELL」と「チェイン(合体)」するとロボット形態に移行する。PELLはイクスペルの下半身となり,チェインしたPELLの種類に応じて,武装や特性が変化する仕組みだ。
戦車型のPELLと合体すれば,前作のような陸戦ロボット形態となり,巨大なビームが発射できるようになる。潜水艇PELLならホーミング魚雷を撃ちつつ水中で戦闘できるし,ホバーPELLであれば空中を自由に飛び回れるというわけだ。ミッションの標的がいる環境に合わせ,これに適したPELLとチェインしするのが本作のセオリーとなるのだろう。
なお,PELLとチェインしている時間が長くなるほど,PELLのAIと主人公の親密度が上がってパワーアップするが,これは別のPELLには引き継がれない。戦車型PELLと親密度を上げたあと,同じ戦車型であっても別のPELLとチェインすると,またゼロからのスタートとなってしまう。なんとも切ない話である。
SFマルチバース三部作では「冥王計画ゼオライマーΩ」で知られる漫画家のワタリユウ氏がストーリーを綴るコミックデモも見どころの一つだが,このあたりの設定が取り入れられるなら,ちょっと泣ける話にもなりそうだ。
「ファイナルフォーメーション」公式サイト
操作性が向上した「RUSHING BEAT X: Return Of Brawl Brothers」
1992年から展開するアクションゲーム「ラッシング・ビート」シリーズの最新作が,2025年内に発売予定の「RUSHING BEAT X: Return Of Brawl Brothers」だ。
本作で描かれるのは,2作目の「ラッシング・ビート乱」と3作目にあたる「ラッシング・ビート修羅」のあいだの物語とのこと。「NAMCO x CAPCOM」「PROJECT X ZONE」といったIPクロスオーバー系作品で知られる森住惣一郎氏が,シリーズの過去作や派生作の設定も取り入れて再構築した,新たなラッシング・ビート世界が楽しめるという。
2023年の東京ゲームショウにも出展されていた本作だが,今回プレイできたのは,それよりも開発が進んだバージョンとのことで,忍者である華斬もプレイ可能となっていた。
華斬は「戸隠流忍法」の使い手で,素早い動きと3段ジャンプを得意とする。打ち上げた敵をジャンプで追い,一連の攻撃を叩き込んだあとに2段ジャンプで追撃,さらに3段ジャンプで追撃し,ラストは空中投げでシメる……という爽快なコンボが楽しめる。
また今回のバージョンは,以前よりも操作性が向上しているように感じられた。本作はいろいろなアクションをジャンプやダッシュでキャンセルできる自由度の高さがウリだが,操作性が向上したことで,プレイがより楽しくなったという印象だ。製品版ではいろいろなキャラクターで,じっくりとコンボを探してみたいものである。
ボタンを連打するだけでそれっぽいコンボを繰り出せるアシスト機能も,2023年版より使いやすく,アシストコンボの途中から手動操作に切り換えることも可能だった。
なお発表済のキャラクターで今回のデモに未登場なのは,柔道と骨法を使うロード・Jと,変則的な投げと空中殺法を得意とするレスラーのウェンディの2名のみとなった。軽快になった操作で動き回る彼らを,早く見てみたいものだ。
「RUSHING BEAT X: Return Of Brawl Brothers」公式サイト
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- CERO B:12歳以上対象
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- プレイ人数:1〜2人
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- PS5
- PS4:ウルフファング・スカルファング サターントリビュート Boosted
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