ワッチャワチャでモッチャチャなハムスターライフはいかが？　「箱庭開拓 ハムスターと太陽の里」を体験［TGS2024］

　東京ゲームショウ2024のハピネットブースに，サクセスのSwitch用シミュレーションゲーム「箱庭開拓 ハムスターと太陽の里」が試遊出展されている。

　すばらしいタイトル名のおかげで説明が不要かもしれないが，本作はハムスターたちがお空の上にある里を開拓していく，箱庭SLGだ。


　本作を手がけたのは，ハムスターが出てくるゲームしか作らない同社の社内組織“ハムスター課”。公式サイトいわく，組織の理念は「ハムスターはこんなにカワイイのにコンテンツが少ない……だから作る！」といったものである。こちらも実に分かりやすいポリシーだ。

　ちなみに，以下が過去の作品となる。


　ゲーム開始後，あなた（ハムスター）はまず，自分がどんなハムスターなのかを「まいはむ作成」（キャラメイク）で決める。

　選べるのは，見た目の異なる種族（ハム種），毛と目の色，チャームポイントのアクセサリー，そして名前だ。
　なお，ハムスターたちの命名規則は「基本的にひらがな名」なので，世界観を合わせたい人は覚えておこう。といっても，みんな名前自体は好き放題しているので，こちらも好きにつけよう。


　物語は，記憶を失ってしまったハムスター（あなた）が，幻の荒野と呼ばれるな〜んにもない里で暮らす「ぶらはむ」と出会ったところからはじまる。あなた（ハムスター）はなにか覚えていることはと聞かれても，「好きなものはヒマワリの種」ということしか思い出せない。そのため，世話焼きのぶらはむに連れられることにした。

　世界観はゆるいが，彼らハムスターたちのコミュニケーションも負けず劣らずのゆるさで，冒頭からどんなゲームか知れる。


　荒野の名をいただく将来の理想の里では，働かざるハム食うべからず。なにもなくても腹は膨らせねばならないと，ぶらはむから好物のヒマワリの種の育て方を教えてもらうことになる。

　ここからいよいよ本格的にゲームスタート。フィールド内では好きな場所で「穴掘り」することができ，掘った地面は畝（うね）に変えられる。畝には種を植えることができ，2か月ほどで新たな種を収穫できる……というのがぶらはむの常識だが，あなた（ハムスター）の「太陽の手」に扱われた種は，翌日になるとヒマワリの花を咲かせていた。


　穴掘り・畝作り・種まき・収穫。基本はこの4工程でゲームが進んでいく。作物はヒマワリの種以外にもたくさんあり，昼夜や天気によって育ち方が変化するため，同じ作業の繰り返しにはできない。

　説明がこれだけだと薄味に思うかもしれないが，本作では収穫した特別な種を花畑にまく（経験値に相当）ことでレベルアップし，レベルが上がると物語が進み，里に新たなハムスターがやってくる。当然，新しいハムがやってくると，アイテム交換などのやれることも増えていく。

　あとは草むしりや岩木の除去で開拓地を広げ，穴掘りの技術を応用して川から水路を引き，地形変更で好みの高低差をつける（マインクラフト的なイメージでOK）。さらにデコYen（お金）を集めてデコアイテムを購入し，建物や家具や遊具を増やして，理想の里を作っていく。

　こうしたアレコレをゲームサイクルにうまく盛り込んでいることで，飽きさせないゲーム体験を目指しているのがよく分かった。




　試遊台では，上記の流れを「はじめから」体験できるほか，ゲームをそれなりに進めたデータで「つづきから」プレイできる。

　一応，つづきからのデータもロードしてもらったところ，最初に目に入ったのはワッチャワチャとモッチャチャしている大量のハムスターたちの姿だった。目指すのは以下のような光景である。


　本作に登場するハムスターたちは，50名以上の有名声優陣による“はむはむ”ボイス（鳴き声のようなイメージボイス，とのこと）で，それぞれのキャラクター性を表現しているという。

　なお，初回購入特典はDLCハムスター「かくと」（CV：大谷育江）。ハムスター？　いやハムスター。ちゃんとハムスターだ。


　本作はオンライン要素こそないが，じっくり気ままに，ときには落ち込んだときに，元気いっぱいのハムライフを届けてくれる。

　発売日は2024年11月28日。試遊中はほんのちょっぴり動作が不安定な一面もあったが，開発一同はリリースに向けて，ヒマワリの種をかじるハムスターのごとき真剣さで最後のブラッシュアップに取り組んでいるという。そんなハムスター課のがんばりはよそに。

　モフモフ。フカフカ。コロコロ。スヤスヤ。気ままな気分でも生きられそうなハムスター生活に，心奪われるのは仕方なし。

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