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雰囲気は当時のままに,入りやすさは今のゲームとして。名作ADVのリメイク「Amerzone - The Explorer's Legacy」をチェック[gamescom]
ドイツ・ケルンにて2024年8月21日に開幕したgamescom 2024のビジネスエリア内Microidsブースで,本作のプロデューサーを務めるBaptiste Taborin氏の説明を受けながらゲームをチェックしてきた。
本作は,ジャーナリストの主人公がとある探検家の最後の願いを聞き,南米の奥地にあるというアメルゾン(Amerzone)に冒険に出るという物語が展開する。
オリジナル版のクリエイターは「シベリア」シリーズで知られるベルギー出身のコミック作家ブノワ・ソーカル(Benoît Sokal)氏。シベリアが本来のSiberiaではなくSyberia(サイベリア)と綴られるように,アマゾン(Amazon)を思わせるアルメゾンが冒険の舞台になっており,現実的ながらどこか異なる雰囲気のある世界で,主人公は大いなる白い鳥を探すためいろいろな場所を調査していく。調査の対象となる地域は大自然の中や古代遺跡などさまざまだ。
デモ版はチュートリアルを兼ねた冒頭部分で,とある灯台での探索を体験できた。
ゲームは昔ながらのポイントアンドクリックのゲームで,ナラティブと謎解き要素に重点をおいているという。移動も行きたい方向にポイントを合わせてクリックするだけ。ストーリーテリング,ドキュメント,インタラクションのダイアログがたくさんあるぶん,点から点へ移動する操作はシンプルに,物語や謎解きの思考に集中してゲームを楽しめるようになっている。
さまざまなオブジェクトやパズルとのインタラクションがあり,それはシベリアに基づいたシステムで作られているようだ。必ずすべてをやる必要はないが,それらで手に入る情報によって,より深くゲームの世界と物語に触れられる。
オリジナルの体験を重視しているが,25年のゲームをそのままもってきても,遊びやすさの点で問題が生じる。古くからのプレイヤーには当時の感覚を与え,新しくAmerzoneに触れる人たちにはアクセスしやすくする。とくに情報管理は,ジャーナリストが情報を集めて真実に迫っていく感覚をより味わえるように調整されているとのこと。
アメルゾン探索を進めるキーとなるものの中には,原作者のブノワ・ソーカル氏のドローイングが使用されている。
これの“本物感”が気になり聞いてみると,3年前に亡くなったブノワ・ソーカル氏が残した資料をすべて見つけ出し,テクスチャを再現するために特定の紙に印刷して,それをスキャンするなどしてゲームに馴染ませたという。
ブノワ・ソーカル氏が残したアートを再現し,さらに4Kの解像度への対応を行うことは大変だったが,その仕上がりはゲームの雰囲気にあった高いクオリティのものとなり,苦労よりも楽しい仕事であったそうだ。
当時のゲームの雰囲気を大事にしながらオリジナルを忠実に再現し,一方で今のゲームとしての遊びやすさや入りやすさを考慮して作られた本作。SteamやEpic Games Storeのストアページには日本語のタイトル名と紹介テキストが載っているが,日本語の対応について,今はまだ話せることがないとのことだった。
オリジナルやシベリアシリーズをプレイしたことがある人,本作のスクリーンショットや動画を見て興味を持ったアドベンチャーゲームが好きな人は,日本語化に期待しながらウィッシュリストに追加し,今後の展開を追いかけてはいかがだろうか。
「Amerzone - The Explorer's Legacy」公式サイト
「gamescom 2024」公式サイト(英語)
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(C)Microids SA 2024. All rights reserved. Developed by Microids Studio Paris. Based on the work of Benoît Sokal.
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