スマホゲームのセルラン分析（2024年12月12日〜12月18日）。7週連続で1位は「ポケポケ」。同タイトルのさまざまなデータも紹介

　データ分析を専門に行うSensor Towerによると，2022年におけるスマートフォン向けゲームの国内収益は約2兆1422億円に達している（関連記事）。そんな世界有数のスマホゲーム大国となった日本で，いま最も売れているタイトルをはじめとした，さまざまなデータを毎週お届けするのが，本連載「スマホゲームのセルラン分析」である。

スマホゲームの国内収益ランキング
（2024年12月12日〜12月18日）

順位	前週	タイトル	DL数の成長率 （前週比）	収益の成長率 （前週比）
1	1	Pokémon Trading Card Game Pocket	-6％	4％
2	2	モンスターストライク	29％	0％
3	4	Fate/Grand Order	-38％	69％
4	3	ラストウォー：サバイバル	12％	-8％
5	14	Pokémon GO	-1％	32％
6	16	プロ野球スピリッツA	-1％	49％
7	8	ホワイトアウト・サバイバル	-2％	-8％
8	10	ロイヤルマッチ	11％	-7％
9	13	原神	-2％	-1％
10	33	ヘブンバーンズレッド	157％	170％
11	61	ゼンレスゾーンゼロ	32％	385％
12	19	呪術廻戦 ファントムパレード	13％	45％
13	24	にゃんこ大戦争	4％	83％
14	12	パズル＆ドラゴンズ	-15％	-11％
15	15	ウマ娘 プリティーダービー	8％	-5％
16	82	ドラゴンボールZ ドッカンバトル	-10％	510％
17	6	学園アイドルマスター	-16％	-41％
18	22	ドラゴンクエストウォーク	-12％	55％
19	26	パズル＆サバイバル	-9％	54％
20	11	勝利の女神：NIKKE	-26％	-34％
21	30	信長の野望 覇道	-3％	69％
22	17	荒野行動	-14％	-11％
23	34	ディズニー ツイステッドワンダーランド	9％	53％
24	7	eFootball 2024	-16％	-55％
25	9	ドールズフロントライン2：エクシリウム	-60％	-53％
26	99	DUEL MASTERS PLAY’S	-7％	299％
27	5	崩壊：スターレイル	-30％	-76％
28	57	モンスターハンターNow	116％	117％
29	28	LINE ポコポコ	-19％	1％
30	106	#コンパス〜戦闘摂理解析システム〜	110％	288％
31	23	ガーデンスケイプ	1％	-16％
32	21	ロマンシング・サガ・リ・ユニバース	-21％	-31％
33	47	あんさんぶるスターズ！！Music	-27％	46％
34	31	トゥーンブラスト	8％	0％
35	20	ブロスタ	46％	-39％
36	42	メメントモリ	-14％	19％
37	97	妖怪ウォッチ ぷにぷに	411％	174％
38	49	ドラゴンボール レジェンズ	-10％	31％
39	40	ONE PIECE バウンティラッシュ	-5％	-5％
40	39	Age of Origins	3％	-10％
41	38	ホームスケイプ	-11％	-12％
42	48	タウンシップ	0％	10％
43	74	ブルーロック Project: World Champion	29％	77％
44	36	放置少女	6％	-22％
45	32	プロジェクトセカイ	-5％	-33％
46	44	フィッシュダム	-17％	-16％
47	72	プリンセスコネクト！Re:Dive	47％	41％
48	18	遊戯王 マスターデュエル	-13％	-67％
49	79	Call of Duty: Mobile	-12％	45％
50	70	Roblox	0％	33％

※データはSensor Towerから引用。データのない箇所は「-」と記載
※App StoreとGoogle Playが集計対象。PC/コンシューマ版のデータは含まれていない

1〜25位のグラフ。縦軸（収益）の実値は本連載では非公開

　7週連続で，国内収益ランキング1位は「Pokémon Trading Card Game Pocket」（iOS / Android，以下ポケポケ）となった。初の追加拡張パック「幻のいる島」（関連記事）を12月17日にリリースして収益を伸ばしたが，それを踏まえた買い控えも起きたため，収益は前週比4％増にとどまった。


　「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」（iOS / Android）は，「ウィンター超SELECT DOKKANフェス」や「聖龍祭」などのイベントを12月12日に開始し，前週比510％の増収を達成している。


　「ゼンレスゾーンゼロ」（iOS / Android）は，Ver.1.4「星流れ、神鳴の奔るが如く」を12月18日にリリースした。「星見 雅」と「浅羽悠真」のピックアップガチャが実施され，前週比で収益を385％伸ばした。

ポケポケのさまざまなデータ

　ポケポケは，10月30日のリリース以降，圧倒的なダウンロード数と収益を記録している。今回は，そのさまざまなデータを紹介しよう。

　まずは，10月30日〜12月18日の国内収益推移について。デジタルカードゲームは，平常時にほとんど売れず，新弾の発売時に一気に売れるものが多いが，本作の収益のアップダウンは比較的ゆるやかだ。同期間における「遊戯王 マスターデュエル」の国内収益推移と見比べてみてほしい。

「Pokémon Trading Card Game Pocket」の国内収益推移（2024年10月30日〜12月18日）

「遊戯王 マスターデュエル」の国内収益推移（2024年10月30日〜12月18日）

　遊戯王 マスターデュエルの収益は，新弾を追加した11月7日と12月6日に明らかに伸びているが，それと比べるとポケポケは新弾のリリース日である12月17日の伸びがゆるやかだ。
　もちろんリリースから日が浅いポケポケは，新規プレイヤーの初期投資によって平常時の収益が大きくなりやすいという側面はあるだろう。しかしこれには，毎日引ける無料パックや，サブスクリプションモデルの採用といったポケポケの仕様も影響しているように思える。

　次に，ポケポケの国・地域別ランキングを見てみよう。収益は1位が日本，2位がアメリカ，3位がフランスだ。一方でダウンロード数は1位がアメリカ，2位がブラジル，3位がフランスで，日本は4位となっている。

国・地域別ランキング（2024年10月30日〜12月18日）
順位	ダウンロード数	収益
1	アメリカ	日本
2	ブラジル	アメリカ
3	フランス	フランス
4	日本	台湾
5	メキシコ	ドイツ
6	インドネシア	韓国
7	ドイツ	香港
8	スペイン	イタリア
9	イギリス	スペイン
10	韓国	イギリス

　日本よりも人口の少ないフランスで，日本よりも多くダウンロードされていることには驚かされた。
　また，ブラジル，メキシコ，インドネシアなど，収益は小さいがダウンロード数が多い市場の存在も確認できた。無課金でも比較的プレイしやすい仕様が，こうした地域での人気につながっているのかもしれない。

　最後に，Sensor Towerでジャンル「カードバトル」に分類されているタイトルの中の収益ランキングを紹介しよう。国内，グローバルともにポケポケが1位であり，2位以下と非常に大きな差がついている。
　このジャンルは，ここ数年ヒットタイトルが乏しかったが，間違いなく大ヒットタイトルが登場したと言えるだろう。今後の盛り上がりにも期待したいところだ。

ジャンル「カードバトル」のグローバル収益ランキング（2024年10月30日〜12月18日）

ジャンル「カードバトル」の収益ランキング（2024年10月30日〜12月18日）
順位	国内	グローバル
1	Pokémon Trading Card Game Pocket	Pokémon Trading Card Game Pocket
2	遊戯王 マスターデュエル	ハースストーン
3	DUEL MASTERS PLAY’S	三国殺
4	遊戯王 デュエルリンクス	遊戯王 マスターデュエル
5	真 戦国炎舞 -KIZNA-	MARVEL SNAP
6	刀剣乱舞ONLINE	DUEL MASTERS PLAY’S
7	マジック：ザ・ギャザリング アリーナ	マジック：ザ・ギャザリング アリーナ
8	Shadowverse	WWE SuperCard
9	MARVEL SNAP	遊戯王 デュエルリンクス
10	ハースストーン	三国殺：一将成名

※年末年始を挟むので，次回の更新は2025年1月9日を予定しています

Sensor Tower 日本語公式サイト

「スマホゲームのセルラン分析」記事一覧