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「学園アイドルマスター」初のライブツアー。花岩香奈さん,伊藤舞音さん,薄井友里さんが出演した「初心公演」の配信視聴レポート
8月の「初声公演」に続く「初心公演」は,葛城リーリヤ役の花岩香奈さん,倉本千奈役の伊藤舞音さん,姫崎莉波役の薄井友里さんが出演した。会場は,梅田クラブクアトロ(9月1日),名古屋クラブクアトロ(9月7日),広島クラブクアトロ(9月23日)の3か所だが,梅田クラブクアトロでの公演は天候不良のため12月1日へと延期になっている。
「学園アイドルマスター」初のライブツアー“DEBUT LIVE 初 TOUR”が開幕。「初声公演」の配信をレポート
ライブツアー「学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR」が,2024年8月10日にスタートした。本稿では,花海咲季役の長月あおいさん,月村手毬役の小鹿なおさん,藤田ことね役の飯田ヒカルさんが出演した,「初声公演」の配信をレポートする。
「学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR 」特設サイト
回を重ねるごとに研ぎ澄まされていくパフォーマンス。小細工なしのパワーに圧倒されたライブ
「初声公演」と同様に,十王邦夫学園長(CV:大塚明夫)と根緒亜紗里先生(CV:古賀 葵)の挨拶と諸注意のアナウンスから始まった「初心公演」。本ツアー用に制作された,オーバーチュア「DEBUT LIVE 初 TOUR -序曲-」が流れる中,3人のアイドル候補生がステージに登場しポーズを決めると,会場の歓声はひときわ大きくなった。
最初に歌われたのは,3人による全体曲の「初」だ。筆者は名古屋公演(9月7日)の配信も見ているのだが,そのときと今回の彼女らのパフォーマンスに,大きな違いがあることに驚いた。
同会場でも高いパフォーマンス力は際立っていたが,初回ともあって花岩さん,伊藤さん,薄井さんからは高い緊張感が伝わってきていた。
いっぽう今回は,1曲目から3人の屈託ない笑顔が満開で,力強い目線が配信のカメラの先まで届いているように感じられた。その姿はゲーム内で成長するアイドルたちの姿と重なり,思わず鳥肌が立った。
2曲目の「Campus mode!!」も3人による歌唱だ。全力で歌い,踊り,シャウトする。客席に手を伸ばし引き寄せるような振りも力強く,2曲目にして,まるでアンコール曲かのような盛り上がりを見せていた。
続くMCパートで自己紹介をした3人は,「Campus mode!!」のなかで好きな歌詞をそれぞれ発表した。キャラクターがまったく異なりそうな3人だが,会話から感じられる結束力,それぞれの好きな歌詞に「いいね〜!」と言い合う姿が観客を和ませた。
次の曲は,葛城リーリヤの「白線」。ひたむきにアイドルを目指すリーリヤの情熱が,花岩さんの力強いパフォーマンスからほとばしり,客席から伸びるペンライトの“白線”に照らし出される。
オーケストラの壮大なイントロから始まる倉本千奈の「Wonder Scale」では,伊藤さんがステージをゆったりとした癒しの空間に変えた。小柄であどけない倉本千奈の,大きい存在感が伝わるパフォーマンスだ。
続く姫崎莉波の「clumsy trick」では,薄井さんが健康的なセクシーさと雰囲気たっぷりの表情で魅せた。大人っぽい莉波がライブではしゃいでいるような,何とも言えない可愛らしさがある。三者三様の魅力が見るものの胸を撃ち抜くソロコーナーだった。
2回目のMCパートでは,3人が「ありがとうございまーす!」と元気に挨拶をしながら登場した。
最初の話題は,それぞれのソロ曲について。好きな歌詞について語る花岩さんからは,曲を大切にしている様子が伝わる。伊藤さんは,ソロ曲は難しいけれど,もっと成長するところを見ていてほしいという意気込みを語っていた。また薄井さんは,楽しい表現のなか,ダンスでもっと“お姉さん”らしさを見せ,成長していきたいとの目標を持っているそうだ。
公演の開催地である広島のグルメについての話では,3人とも食べたというもみじまんじゅうの話題で盛り上がっていた。
MCパートが終わると,薄井さんによる姫崎莉波の「L.U.V」がスタート。歌唱から醸し出される“お姉ちゃん”らしいセクシーさと,無邪気かつ小悪魔的な可愛らしさが,まさに莉波の個性を感じさせる。とくにセリフを言うシーンでは,悩殺されるプロデューサーが続出していたのではなかろうか。
倉本千奈の「日々、発見的ステップ」は,教育番組やミュージカルのような,清廉で希望にあふれた曲だ。伊藤さんが登場するや,太陽が現れたようにステージが明るくなり,会場全体を倉本千奈の色に染めていく。
そして花岩さんによる,葛城リーリヤの「Wake up!!」では,リーリヤの持つ根性と強い信念が,爽やかな青春ソングに乗せ,客席に投げかけられた。Cメロに入る直前の祈るような振りでマイクを握る姿は,神々しくもあった。
ステージは3回目のMCパートに入り,それぞれ披露したソロ曲について感想を述べていく。好きな歌詞や振りのことを中心にトークが繰り広げられるなか,話す内容を忘れてしまった伊藤さんをほかのふたりがフォローする微笑ましい様子もみられた。
着用している「初」の衣装の話題が出ると,3人は「回っちゃってもいいですか?」とその場で回転する。薄井さんからからは,回ったときの個性的なポーズが何を真似していたか,というクイズも出題されていた。なお,衣装はゲーム内に登場するものを模したものだが,非常に再現度が高い。
波の音が聞こえてくる中,3人は暑そうに手で顔を扇ぐポーズをする。そして始まる「キミとセミブルー」は,歌いながらハイタッチをしたりピョンピョン飛びながら回ったりと,実に楽しそう。観客たちの顔を見ることはできないが,筆者と同じようにきっと笑顔だったと思う。
次に披露されたのは,姫崎莉波の新曲「歌声は君いろ」だ。少し懐かしい雰囲気を持つバラードで,莉波らしい優しさを感じられる。アウトロでのウインクには,全弟がドキッとしたに違いない。
最後は,3人による「がむしゃらに行こう!」。作中の葛城リーリヤ,倉本千奈,姫崎莉波は,それぞれまったく違った性格と個性を持っているキャラクターだ。本公演を見るまで,その3人が一緒に歌っている姿が想像できなかったのだが,実際にステージを見ると,相性の良さだけでなく,3人の歌唱で生まれる新しいパワーや,それによって引き立つ各々の魅力を思い知らされることになった。
統制のとれたプロデューサーたちのアンコールの中,再び登場したアイドル候補生たちは「冠菊」を和風の切れの良い振り付けでキリッと歌いあげる。
そしてアンコールの2曲目として,再び「初」を披露した。少し緊張感を見せながら歌う1曲目と,最後に堂々と「初」を歌うのは,「学園アイドルマスター」のライブにとって特別で,かつ必要な演出ともいえるだろう。アイドル候補生とプロデューサーのストーリーを公演のなかで感じさせる,実にエモーショナルなライブだった。
葛城リーリヤ,倉本千奈,姫崎莉波による「初心公演」は,セットリストの大枠が「初声公演」と同じように構成されていた。ただ,それがかえってアイドル候補生たちの個性,組み合わせの妙味を引き立たせていると感じた。
12月に振り替えられた公演,そして10月に控えている「初恋公演」でも,きっと素晴らしい景色を見られるに違いない。
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