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「2.5次元の誘惑 天使たちのステージ(リリステ)」先行体験会レポート。熱いコスプレバトルを再現する,独特のシステムが見所に
この日はアニメのエグゼクティブ・プロデューサーである実松照晃氏とゲームのプロデューサーである竹内正彦氏が登場し,作品の魅力や見所について語っている。
「2.5次元の誘惑 天使たちのステージ(リリステ)」先行体験会レポート。熱いコスプレバトルを再現する,独特のシステムが見所に
「2.5次元の誘惑(リリサ)」は「少年ジャンプ+」で連載中のコスプレをテーマとした少年マンガだ。「3次元の女に興味はない」と広言する高校生・奥村正宗の所属する漫研に,昔の少年マンガに登場するヒロイン「リリエル」をこよなく愛する天乃リリサが入部。2人はリリエルのコスプレROMを出すという目標に向け,初めてのことばかりのコスプレ界へ飛び込んでいく。
コスプレイヤー同士がコスプレを通して思いをぶつけ合うなど「熱血青春コスプレマンガ」ともいわれる熱い展開が特徴で,2024年7月からスタートしたアニメ版も好評を博している。
奥村正宗 |
天乃リリサ |
この日は序盤のクライマックスであるエピソードをアニメ化した10話と11話が先行上映された。リリサは「コスプレ四天王」の一人であり,プロコスプレイヤーの753(なごみ)から,コスプレに対する愛を試すかのような厳しい言葉をかけられてしまった。
動揺し,コスプレをする目的さえ見失ったリリサだが,その窮地を救うべく,コスプレ四天王としての過去を封印したはずの漫研顧問・まゆりが立ち上がった。片やプロのコスプレイヤーとして圧倒的な人気と知名度を誇る753,片やROMの売れ行きや人気で753を上回っていたまゆり。無数のカメラマンたちを前に,コスプレへの思いが激突する……!
アニメのエグゼクティブ・プロデューサーである実松照晃氏は,「2.5次元の誘惑」のアニメ化にあたり,キャラクターたちが持つ熱量を原作に負けることなく伝えていこう,と構想したという。キャラクターたちが真摯にコスプレに向かい合い,互いに切磋琢磨する様にジャンプ漫画の王道である「友情」「努力」「勝利」があり,アニメへどう落とし込んでいくかの工夫をしていった。
実松氏が言語化する,本作の友情・努力・勝利は以下の通りだ。
まず友情は,時にぶつかり合いつつも相手の思いを絶対に否定せず,それでいて慣れ合いになることないというものだ。
本作で特徴的な要素の一つが努力。多くのジャンプ漫画では激しい修行をするが,オタクたちは好きなことをやっているので努力を努力と捉えることがない。人と関わり合うスキルが高くないオタク同士でありつつも,好きなことに関して話し合って絆を強めていく。
そして勝利とは,単に勝敗を決めるのではなく,ぶつかり合った先で最終的にお互い認め合い,一歩先へと踏み出すことである……と考えているという。
本作を見るうえで,こうしたところを踏まえておくとまた味わいが変わるのではないだろうか。
細かい点だが,リリサたちのコスプレを撮影するカメラの音は,メーカーによってすべて違うものになっている。屋外イベントやコミケに,許可を得たうえでロケハンを行ったというディープなこだわりだ。
そんな熱さを持つ「2.5次元の誘惑」だが,ゲーム化するに至ったきっかけは,プロデューサーの竹内正彦氏が原作を読んで感涙したことにあるという。「この感情の動きをどうやったら表現できるか」が,開発における重要なポイントの一つとなったそうだ。
「リリステ」はコスプレイヤー同士が競い合う,竹内氏曰く「コスプレバトル」とでもいうべきシステムになっているが,その表現にも工夫が必要であったと氏は語る。
通常のバトルならキャラクターを素早く動かして沢山のエフェクトを乗せればカッコ良くなるが,本作ではコスプレのポージングでキャラクターの動きが止まってしまう。ここでしっかり見栄えのする表現を行うため,キャラクターの骨格や物理演算による布の揺れ方,フェイシャルアニメーションといった基礎的な部分から研究をやり直していったという。
また,ゲームの存在意義であり,本作ならではのポイントは,原作のストーリーをなぞるだけでなく,ファンが作品の世界観に浸り続けられる空間を提供することであると考えているそうだ。
自身が原作を読んで「先の話を見たい」という飢餓感を覚えたことがその理由だ。プレイヤーへ能動的に働きかけられるというゲームの特性を活かして,キャラクターの解像度をより高めるのに加え,アニメで出たキャラクターをすぐゲームに実装することで,ファンが継続して盛り上がる空間を作りたいと語った。
なお,本作にはまゆりが主人公となる「2.5次元の愛情(まゆり)」というオリジナルストーリーが実装されるが,氏が「2.5次元の誘惑」をゲーム化したいと考えたきっかけの一つが,この日先行上映された10話と11話のエピソードにあるのだとのことだ。
続いて「リリステ」の試遊が行われた。
「リリステ」の特徴は,独特なターン制のバトルシステムにある。プレイヤーはリリサや美花莉,まゆりといったコスプレイヤーたちでチームを組み,カメラマンや他のコスプレイヤーと競い合う。
様々なスキルで相手の心を動かして「EP(エモーショナルポイント)」をためていけば,限界に達した相手は「EMOTION!」状態となって戦線を離脱する。つまり,相手の心を揺さぶれば勝ちということだ。
手っ取り早くEP=ダメージであると考えていい。競い合えるターン数には制限があるため,効率よく相手のEPを上げていかなければならない。
キーになるのが,コスプレイヤーたちが持つ様々なスキルがランダムで配られると思しき点である。コスプレイヤーたちは様々なスキルを持っており,そのうちのいくつかが「スキルチップ」として配られる。
これはトランプやカードゲームにおける手札のようなもので,1ターンにはパーティの人数分だけスキルチップを出すことが可能だ(つまり,手札が許せば同じコスプレイヤーを複数回行動させられる)。スキルチップには相手のEPを増やす「APPEAL」や味方の能力を上げる「CHEER」,相手の能力を下げる「PRESSURE」といったタイプが存在。同じスキルチップが手札に複数枚来ると合体してランクアップしたり,使いたいスキルチップが来なかったりとランダム要素があるのが面白い。
制限ターン内で相手に勝つため,「SPスキル」「併せスキル」も意識すると楽しさが増す。SPスキルはいわゆる必殺技。コスプレイヤーがスキルチップを使うと「SPポイント」が蓄積される。
そして4ポイントとなった次のターン,手札にはSPスキルが登場し,使えば大きくEPを増やせる。そして,同一ターンに複数のSPスキルを使えば,合体技ともいえる併せスキルが発動し,局面を一気に有利にできるのだ。
SPポイントはコスプレイヤーそれぞれで独立しており,基本的にスキルチップを使うことでしか貯まらない。そしてコスプレバトルにはターン制限がある。つまり,効率よくSPスキルを使うには,ランダムと思しき手札の中で,誰にどうSPポイントを溜めるか考えなければならないということだ。
パーティ4人にSPスキルを使わせたいなら各人バランス良くスキルチップを使い,もうすぐSPポイントが溜まりそうな者がいるなら優先する……といった具合に戦略を立てていく。EPが溜まりきってしまうとEMOTION!状態となって戦線離脱するのはこちらも同じ。折角SPポイントを溜めた味方が相手コスプレイヤーにEMOTION!させられるといったハプニングが起こるのも面白い。
1つのスキルチップに,味方の能力アップと引き換えに自分の能力は下がったり,EP増加+自身に回避効果を与えたりと,複数の効果があるものも珍しくない。デバフをかけてからSPスキルを使うなど,効果と実行順を考えればよりアピールも効果的なものとなる。
つまり,ターン制限で1つのコマンドが重い中,状況に合わせた立ち回りをしなければならないということで,これは面白い趣向といえる。とはいえ,アクション性もなく,オート戦闘も用意されているため,スキマ時間を使って気軽に楽しむこともできそうだ。
そして,本作は相手にアピールするコスプレバトルであるため,毎ターン全てのコマンドで,他のRPGならスキルに相当する演出が入る。可愛らしかったりセクシーだったりする衣装に身を包んだコスプレイヤーたちが,常にこちらへアピールしまくってくれる。
カメラマンたちやコスプレイヤーがアピールを受けてドキドキしたり,EPが一気に増えた際に「尊」の文字が浮かび上がったり,EMOTION!状態になった者が煙を噴いて倒れるという演出がなんともユーモラス。
特にコスプレイヤー同士だと,互いに萌えるオタク同士という感じになり,他のRPGにはない楽しさがあるといえるだろう。3Dキャラクターも再現度が高く,皆が動いて喋る様はファンにとってたまらないはず。2024年9月3日からサービスが始まるので,忘れずに事前登録を済ませておこう。
「2.5次元の誘惑(リリサ)天使たちのステージ」公式サイト
「2.5次元の誘惑(リリサ)天使たちのステージ」ダウンロードページ
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(C)橋本悠/集英社・リリサ製作委員会 (C)Aiming Inc.
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