プレイレポート
[プレイレポ]すめらぎ琥珀氏が原画を担当。「同級生リメイクCSver」は攻略に必要なイベントや好感度が上がる選択肢が可視化されて遊びやすく
原作である「同級生」は,PC用として発売された成人向けの作品だ。主人公は,夏休みにナンパに明け暮れる青年で,さまざまな悩みやコンプレックスを持つヒロインとの出会いや,彼女たちとの恋愛ドラマが描かれる。
1995年にはPCエンジン版,1996年には「同級生if」としてセガサターン版も発売されたほか,1999年にはWindows版が登場。2017年にはWindows 10に対応した「同級生オリジナル版」と「同級生 Windows版」が,FANZA GAMESから配信されている。
また2021年2月26日には,すめらぎ琥珀氏が原画を担当した「同級生リメイク」が発売された。キャラクターの立ち絵やイベントシーンは新規描き下ろしで,シナリオの文言は一部現代に即したものに。ヒロインのセリフはフルボイスとなっている。
今回発売されるのは,同作をコンシューマ機向けに調整した作品だ。3月14日には,最初の2日間をプレイできる体験版の配信が始まっているが,4Gamer編集部では製品版をプレイする機会を得たので,そのプレイレポートをお届けする。
夏休みを利用してヒロインとムフフな関係に
イージーモードの搭載で同時攻略も簡単
プレイヤーの目的は,夏休みの後半である8月10日から30日までの間にヒロインと仲良くなり,31日に発生する告白イベントを成功させることだ。
ハッピーエンドを迎えるには,特定のイベントを見たり,ヒロインの好感度を上げたりする必要があるので,期間中は,自宅のある矢負町や学園内,繁華街の矢吹町を歩き回り,ヒロインと出会って重要なイベントを発生させていく。
ヒロインはそれぞれ出会える場所と時間帯は基本的に決まっているのだが,マップ上で確認はできない。また,建物に入ったりイベントが発生したりするとゲーム内の時間が経過するので,こまめにセーブしながら攻略したいヒロインと出会える場所を探していく必要があるのだ。
イベントの会話では選択肢が発生することもある。選択肢によっては好感度が下がり,以降のイベントやエンディングの内容に影響を及ぼすことも。攻略したいヒロインによっては,ほかのヒロインとのイベントを発生させておかなければ,グッドエンディングにたどり着けない場合もあるので,初見プレイでハッピーエンドを迎えるのは少々難しかったりする。
しかし,本作に搭載された「イージーモード」を使えば,その難度はぐっと下がる。プレイ中は,ヒロインの攻略状況を確認できる「FLAG SCHEDULE」を呼び出すことが可能で,さらに現在から明日以降に発生させられる必須イベントもチェックできる。
その日に発生するイベントを選べば,移動する必要もなくイベントがスタートするので,基本的に「FLAG SCHEDULE」からイベントを見る→自宅で寝て翌日にする→「FLAG SCHEDULE」からイベントを見る……と繰り返していくだけでグッドエンディングまで突き進める。
イベントの中にはロックがかかっているものも。詳細を確認すれば,「(ほかのヒロインの名前)とのフラグを進める」といった解除方法が表示される |
また選択肢には,好感度が「下がるもの」と「上がるもの」にマークが付くようになる。時に,「これが上がるの or 下がるの!?」といった意地の悪い選択が用意されているので,非常にありがたい機能である。
原作である「同級生」は,成人向けながら,ヒロインそれぞれの物語がかなりしっかりと用意されていた恋愛アドベンチャーゲームだ。当時,攻略が難しくてクリアを諦めた人や,攻略抜きで物語を楽しみたい人は,本作のイージーモードで,プレイするといいだろう。
なお,自力で攻略を進めたい場合は,環境設定で「クラッシックモード」を選ぼう。原作と同じプレイ感で楽しむことができる。
クラッシックモード |
イージーモード |
キャラクターイラストは,
竹井正樹氏からすめらぎ琥珀氏に
ゲームモード以外の変更点も紹介しておく。先にも述べたが,一番大きな点は,キャラクターの立ち絵とイベントの原画が,原作の竹井正樹氏からすめらぎ琥珀氏に変更になったことだろう。
原作をプレイしたことのある人だと違和感を覚えるかもしれないが,髪型や衣装などは基本的に同じなので,プレイしているうちに慣れるのではないだろうか。少なくとも,PCエンジン版とセガサターン版をプレイしていた筆者は慣れたし,これはこれでアリだと思った。
ちなみに,イベントシーンの構図も原作を踏襲しているので,ファンであれば,そちらと比較するような楽しみ方もできそうだ。
画面はフルHDに対応(テレビ出力時)。ただSwitchの携帯モードで遊ぶ際は,文字が小さくて読みづらいのが難点。老眼なので…… |
ヒロインはフルボイス化されている。担当声優は,下記の通りだ。
●登場ヒロインと担当声優
桜木 舞 (CV:橘 まお) |
田中美沙 (CV:猫村ゆき) |
鈴木美穂 (CV:小波すず) |
仁科くるみ (CV:北大路ゆき) |
黒川さとみ (CV:蒼乃むすび) |
斎藤亜子 (CV:柚原みう) |
斎藤真子 (CV:風音) |
芹沢よしこ (CV:夏峰いろは) |
佐久間ちはる (CV:藤崎紗矢香) |
田町ひろみ (CV:白月かなめ) |
正樹夏子 (CV:歩サラ) |
真行司麗子 (CV:御苑生メイ) |
草薙やよい (CV:手塚りょうこ) |
成瀬かおり (CV:水野七海) |
なおボイスは,環境設定にある「キャラクターボイス」の項目でオン/オフを切り替えられる。キャラクターごとに設定できるほか,個別に音量も変更できるので,プレイスタイルや環境に合わせて設定しておくといい。
よしこ先生の叫び声は,Switch本体の音量設定を小さめにしていてもけっこう響くのでびっくりした |
環境設定では,文字表示速度や既読スキップ,MAP移動速度,セーブ関連なども細かく設定できる |
シナリオは基本的に変わってないが,一部は現代に即した文言へ調整されているようだ。原作を覚えている人や今でもプレイする環境がある人は,こちらも変化した部分を比較してみると面白いかもしれない。
自室にあるPCのデザインや携帯電話がなさそうな雰囲気から,時代設定は原作と変わらない様子 |
UIが全体的に使いやすくなっているほか,セーブやロードなどの頻繁に使うものはボタン一発で呼び出せるようにもなっている。Switch版は,画面タッチでの操作にも対応しているので,スマホゲーム気分も味わえる。
ムフフなシーンは表示されないものの,レーティングがCERO D(17歳以上対象)ということで,ちょっぴりエッチなシーンは登場する「同級生リメイクCSver」。クリア後は,タイトルメニューの「夏の思い出」から,これまでに見たイベントシーンを表示したり,ゲーム内のBGMを聞いたりできる。ちょっとした収集要素も用意されているので,全ヒロインの攻略と合わせて集めておきたい。
「同級生リメイクCSver」のPS4版とNintendo Switch版は,本日発売。価格は,通常版が5940円で,ビジュアルファンブックと主題歌フルverCD,アクリルスタンドが同梱された豪華版が9240円(いずれも税込)となっている。
「同級生リメイクCSver」公式サイト
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