連載
月刊ブロックチェーンゲーム通信 第12号。今回の分析ターゲットは「De:Lithe Last Memories」
なんか最近ちょっと流行りつつあるかも……? ということは知っていても,どんなタイトルがあって,どういうもので,どれくらいの人が遊んでいて,中では何が行われているのか,実際にプレイしてみないとさっぱり分からないのが,ブロックチェーンゲームです。
なのでこの連載では,毎月のブロックチェーンゲームのユーザー数や取引高ランキングの動向,そのとき話題になっているブロックチェーンタイトルの様々な分析データなどをdouble jump.tokyoが作成し,まとめて皆さんに紹介します。前回は「THE CHAIN HUNTERS」を深掘りしましたが,今回の分析ターゲットは「De:Lithe Last Memories」(PC / iOS / Android)です。
いやいや私はもうだいぶ詳しいから説明なんか要らないよという人は,詳細版のマンスリーレポートだけでもぜひご覧ください。いま現在のブロックチェーンゲームの流れを知るためには,大いに参考になるはずです。
【2024年10月】BCGマンスリーレポート(double jump.tokyo)
「月刊ブロックチェーンゲーム通信」記事一覧
ブロックチェーンゲームのユーザー数ランキング
順位 | タイトル | ジャンル | MAU | 先月比 |
1 | Catizen | シミュレーション | 162万 | +162% |
2 | Pixels | シミュレーション | 123万 | -16% |
3 | BoomLand | カジュアル | 122万 | -45% |
4 | Moto DEX | レース | 106万 | -28% |
5 | SERAPH | アクションRPG | 93万 | -26% |
※DappRadarから引用(2024年9月24日時点)。なおユーザー数は,各タイトルに関連したブロックチェーンネットワーク上でのユーザーアクティビティをもとにカウントされています。ブロックチェーンに関係のないアプリ内でのアクティビティなどはカウントされていないので,ご了承ください。
Telegramミニゲームでリリースされており,暗号資産のエアドロップへの期待から多くのユーザーを集めました(エアドロップは既に終了しています)。
ブロックチェーンゲームの取引高ランキング
順位 | タイトル | ジャンル | 取引高 | 先月比 |
1 | NIGHT CROWS | MMORPG | 2760万ドル(約41億2978万円) | -2% |
2 | Axie Infinity | TCG | 1986万ドル(約29億7165万円) | -18% |
3 | Overtime Markets | スポーツ | 1417万ドル(約21億2015万円) | +66% |
4 | Moto DEX | レース | 1097万ドル(約16億4144万円) | +29% |
5 | Treasure Ship Game | シミュレーション | 1051万ドル(約15億7261万円) | -89% |
※DappRadarから引用(2024年9月24日時点)。取引高ランキングは,各ゲームのNFTや暗号資産に関連したブロックチェーンネットワーク上のアクティビティを元にカウントされています。ブロックチェーンに関係のないアプリ内でのアクティビティなどはカウントされていないので,ご了承ください。
過去にレポートで紹介もしている「NIGHT CROWS」(PC / Android / iOS)は,装備品やレベルなどのキャラクター情報をまとめてNFT化して取引できるMMORPGです。素材をトークン化して取引所で売却したり,逆に素材化するためのトークンを買ってきてゲーム内で使うこともできます。
9月30日には挑戦型ソロダンジョン「試練の塔」という新コンテンツが追加され,MMOらしく息の長いゲームになりそうです。
「De:Lithe Last Memories」の分析
・ゲーム概要
今回は,IPタイトルに強みのあるenishがGeekOutと共に手がける「De:Lithe Last Memories」(ラスメモ)について紹介します。
ラスメモは,キャラクター(ドール)を育成し,ダンジョンを攻略していくアクションRPGです。
ローグライクにドールを育成する「ビルドモード」と,ビルドモードで育成したドール(マスタードール)で攻略していく「マスターモード」があり,これらを繰り返してより難度の高いダンジョンやクエストに挑んでいきます。
メインコンテンツであるビルドモードとマスターモードは,最大4体のドールでチームを組み,敵を倒しながらレベルアップ時にランダムなスキルを獲得・強化していくアクションゲームです。
ブロックチェーンゲームの要素としては,ドールや装備の一部がNFTとなっており,NFTドールやNFT装備を使用することで,トークンである「GEEK」に変換可能な「xGEEK」を獲得することができることが挙げられます。
ゲームのプレイにNFTは必須ではなく,ドロップ確率は低いものの,NFTの入った宝箱(刻印BOX)を獲得するチャンスはどのプレイヤーにもあります(xGEEKの入ったGEEK BOXドロップはNFT必須)。
・マーケットプレイス
ラスメモでは,NFTドール,NFT装備,赤枠装備が取引可能となっています。アセットの購入はxGEEKで行い,NFTが売れた時はxGEEKで受け取り,赤枠装備が売れた時はロギコ(ゲーム内コイン)での受け取りとなります。
・ゲーム内通貨とトークン
ラスメモで使用されるゲーム内通貨と暗号資産の関係を整理すると,下に掲載した表のようになります。xGEEKが3種類あって少し分かりにくいかもしれませんが,以下の2点だけ理解しておけばよいでしょう。
・割引価格で購入したxGEEK liteはマーケットプレイスで使用不可
ラスメモではエコシステムを維持するために,xGEEKからGEEKへの交換に,プレイヤー全体と個人のそれぞれに制限がかけられています。プレイヤー全体では前日の課金額に応じて設定されており,個人では,ゲームプレイによって制限が解放されていくという仕組みになっています。
・まとめ
今月のレポートでは,「De:Lithe Last Memories」(ラスメモ)について紹介しました。
ラスメモはローグライクアクションRPGで,お気に入りのNFTドールを育成したり,ゲームプレイの過程でxGEEKを獲得できたりします。xGEEKからGEEKへの変換は制限が伴うため,大きく稼げるようなブロックチェーンゲームではありませんが,その分エコシステムが崩壊しづらく,ドールや装備の取引を楽しみながらゲームをプレイすることができます。
GEEKへの交換は9月28日に始まったばかりなので,今後の盛り上がりや価格の推移などに注目したいと思います。
[プレイレポ]8月15日リリースの「De:Lithe Last Memories」は,美少女と歌が組み合わさったローグライトアクションRPGだ
美少女と歌とNFTが組み合わさったローグライトアクションRPG「De:Lithe Last Memories」先行プレイのレポートをお届けする。プレイヤーは特殊な力を持つ少女達「ドール」部隊のチーフとなり,異界で激しい戦いを繰り広げていく。プレイするごとに覚えるスキルとゲーム展開が変化していくのが特徴だ。
[インタビュー]「De:Lithe Last Memories」はソーシャルゲームとして高品質のものを目指し,キャラクターを一人の人間として描いていく
近未来の東京を取り戻すため,36人の少女「ドール」達が謎の敵と戦うアクションRPG「De:Lithe Last Memories」。プレイするたびにマップや習得できるスキルが変化するローグライク要素を持ちつつ,36人全員にキャラクターソングが用意されているうえ,NFTを扱うブロックチェーンゲームでもあるという攻めた作品である。そんな本作について,enishのキーマン達に聞いた。
「De:Lithe Last Memories」公式サイト
「De:Lithe Last Memories」ダウンロードページ
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(C)GeekOut PTE.LTD. / enish,inc.
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