［GDC 2024］リゾート地が舞台のダンジョンゲームや，日本のコンビニが題材のナラティブシム。ID＠Xboxショーケースの作品をチェック

　アメリカ・サンフランシスコで開催中の「GDC 2024」では，Microsoftのインディーゲームデベロッパ支援プログラム「ID＠Xbox」のショーケースが行われている。
　リゾート地を舞台としたダンジョンゲームや，日本のコンビニが題材のナラティブシムなど，個性豊かな全10タイトルのデモをチェックしてきたので，試遊できたものを中心に紹介しよう。

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Dungeons of Hinterberg

開発：Microbird （オーストリア）

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　オーストリア中部に実在するスキーリゾート地「ヒンターベルク」を舞台としたアクションRPG。突如として魔法の力に包まれ，至るところにモンスターが現れるようになったヒンターベルクで，主人公のルイサを操作してさまざまなダンジョンに挑んでいく。
　牧歌的なイメージのある村の風景やアートスタイルからは想像できないアクション性が特徴に挙げられ，剣と魔法のスキルを使ったバトルや謎解き，パズルの要素が盛り込まれた探索はなかなか本格的だった。

　またヒンターベルクの人たちとの交流も大事な要素だ。村人や冒険者たちと良好な関係を築くのは，仕事に疲れてこの地に療養にきたルイサの心にだけでなく，ダンジョン探索にも良い方向に働くそうだ。プラットフォームはXbox Series X|SとPCで，発売時期は2024年内を予定している。

inKonbini: One Store, Many Stories

開発：Nagai Industries（日本）

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　会場でとくに異彩を放っていたのが，日本に拠点を置く独立系スタジオ・Nagai Industriesのデビュータイトル「inKonbini: One Store, Many Stories」だ。日本のコンビニをテーマとした3人称視点のナラティブシムで，Xbox Series X/SのほかPC，Mac，PS5，Switchで2024年秋の発売が予定されている。

　ゲームの舞台は1993年の小さな町にあるコンビニエンスストア。プレイヤーはマコトというコンビニ店員になりきって，お店で出会う客との交流など“いちコンビニ店員のありふれた日常”を体験する。一期一会をテーマに“会話”に重きを置いた作品で，客との会話を進めると対象の人間的な側面が見え，やがて彼らが日常生活で直面している問題を知り，それに対処することで描かれ方が変わっていくという。

　ナラティブゲームとしての人の描かれ方も注目すべき点だが，実際に触れてみて面白かったのが商品の品出しや接客といったコンビニの通常業務の描写とアクションだ。店に並べられた商品のデザインも「どこかで見たことあるぞ」というものから，アジアのほかの国がまざったような文字や書体のものまで，ユニークな商品が並べられている。

Sonzai

開発：2 Odd Diodes（インド）

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　“ソンザイ（存在？）”というタイトル名と，手書き風のグラフィックスが印象的な2DアクションRPG。「クモトシ」という街を舞台に，人生と魔法，人間関係をテーマとした物語が描かれるという本作は，ライフシムとしての一面が特徴で，主人公（プレイヤー）の社会的なつながりや人間関係の構築がストーリー展開やキャラクターのスキルに変化を与えるという。プラットフォームと発売日は未定だが，すでにSteamにストアページが公開されている。

The Sinking City 2

開発：Frogwares（ウクライナ）

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　クトゥルフ神話にインスパイアされたサバイバルホラーゲームの続編。舞台となるのは1920年代半ばのアメリカ，ラヴクラフトファンにお馴染みの都市「アーカム」だ。街は超自然的な現象による継続的な洪水に襲われており，主人公はその謎を解き明かすべく探索を進めていく。Unreal Engine 5で開発が進められ，浸水した都市や人智を超えた不気味な怪物，スリリングなコンバットの表現が，前作からアップしている。プラットフォームはXbox Series X|SとPCで，2025年に発売予定だ。