インタビュー
[インタビュー]人気ウェブトゥーンを原作とした「俺だけレベルアップな件:ARISE」。ギルドなども追加され,ゲームは更に“レベルアップ”する
物語の舞台は,謎のゲートに潜むモンスターと特殊な力を持つ「ハンター」が戦い続ける世界。世界最弱と揶揄される主人公の「水篠 旬」は,とある出来事をきっかけに“自分だけがレベルアップ”して強くなっていく能力を獲得,一転して最強へと駆け上がっていく。
「俺アラ」では,この世界観が忠実に再現されており,「水篠 旬」をレベルアップさせて強くしていき,習得した様々なスキルを用いて強大な敵に挑む。バトルはアクション性が強く,「水篠 旬」だけでなく個性的なハンターたちを操作し,激しくスタイリッシュなバトルを楽しむことができるのだ。
[プレイレポ]アクションRPG「俺だけレベルアップな件:ARISE」は“仲間もレベルアップする件”。原作の追体験やド派手なバトルが楽しめる
Netmarbleが2024年春にリリースを予定してる「俺だけレベルアップな件:ARISE」は,国内でも展開している,韓国の小説・漫画「俺だけレベルアップな件」を原作としたアクションRPGだ。サービス開始に先駆け,先行プレイの機会を得たので,その内容をお届けしていこう。
2024年5月8日のリリースから約100日。「俺アラ」は今後どのように進化していくのかを,国内運営のメンバーである,ネットマーブルジャパンの山下大和氏と野中拓海氏に聞いた。
「俺だけレベルアップな件:ARISE」公式サイト
グローバルは登録者数が1200万人を超えた「俺アラ」。国内運営から見る魅力は
山下大和氏(左),野中拓海氏(右) |
本日はよろしくお願いします。
山下大和氏(以下,山下氏):
「俺だけレベルアップな件:ARISE」の日本運営を担当している山下です。
野中拓海氏(以下,野中氏):
同じく野中です。
4Gamer:
サービス開始から100日が過ぎましたが,ここまでの手応えはいかがですか。
山下氏:
グローバルでは登録者数が1200万人を超えました。多くのプレイヤーに楽しんでいただけているようで,うれしいです。
野中氏:
国内でも多くのプレイヤーが遊んでくれているのが良かったですね。「俺レベ」のファンだけでなく,原作を知らなかったという方も多くプレイしてくれています。
4Gamer:
国内運営としては,原作のどのような点が魅力だと考えていますか。
山下氏:
最強の主人公である「水篠 旬」が,ひたすら気持ち良く敵を倒していくところでしょうね。
野中氏:
「水篠 旬」のサクセスストーリー的な部分が一番の魅力だと思います。最弱ハンターから始まり,成長して最強になる。
また「ネクロマンサー」として,倒した敵を「影の軍団」として使役する……といったゲーム的な部分が物語に組み込まれているところが人気の秘密だと思います。
4Gamer:
「俺アラ」がグローバルサービスで多くのプレイヤーを獲得できた理由はどういった点にあるのでしょう。
山下氏:
強力な力を持つハンターたちのスタイリッシュなアクションバトルや,原作を追体験できるメインのストーリーモードでしょうか。
原作では,人物背景があまり描かれていなかったハンターが多いのですが,本作では一部に対し,少し設定を追加しています。そのため,原作を読んでいる人でも,新たな体験を得られるんです。
野中氏:
「水篠 旬」を成長させ,強い敵たちをバッサバッサと倒していくところに爽快感があります。また,原作に登場する魅力的なキャラクターを操作できることも,ファンとしてはうれしいのかなと思います。
4Gamer:
国内サービスにおいて,気を付けた点はありますか。
山下氏:
社内でも「キャラクターに愛着を持っていただけるようにしてほしい」という意見が多かったため,“キャラクターに愛着が増す運営”に最善を尽くしました。
物語は「水篠 旬」を中心に進んでいきますが,ゲーム内ではほかのキャラクターを操作してプレイすることも多いんです。
操作キャラクターは,プレイヤーが愛着を持てなければなりません。そのため,キャラクターの設定やストーリーをどれだけ深掘りできるかが大事になってくるんですよ。先ほどお話した“ハンターの設定追加”は,これが理由でもありますね。
野中氏:
国内の市場はやはりキャラクターのウリが重要で,個性とストーリーラインの組み合わせで魅力をアップさせていく形が主流です。
原作では,「水篠 旬」以外のハンターについて描かれているところが少ないですから,いかにそこを充実させていくかを重視しました。
4Gamer:
キャラクターに魅力がないと,課金してまで入手したいとは思いませんからね。キャラ推しでガチャを回すというのは,日本独特のものなのでしょうか。
野中氏:
国内のプレイヤーに刺さるように開発をしました。「俺アラ」も国内をかなり意識した形で開発が進められていたんですが,キャラクター性に関しても,国内プレイヤーに好まれる企画提案で検討が進められたんです。
山下氏:
過去に行われたフォーカステストでも「キャラクターの魅力をもっと押し出してほしい」という声がありましたし。
4Gamer:
「俺アラ」にはゲームオリジナルのキャラクターも登場しますが,原作とオリジナル,どちらの深掘りが求められたのでしょう。
山下氏:
両方ですね。
野中氏:
オリジナルキャラクターは,原作のファンからすると「誰だ,これ」となるんですよ。何の説明もなしに,突如世界に登場したハンターなわけで,そのままだと違和感もありますし。
原作ありのタイトルとしては,かなり大きな問題でもあったので,我々としては即座にオリジナルキャラクターのストーリーを実装し,ウェブトゥーンで配信するといった手を打ちました。
4Gamer:
フォーカステストの意見の中で,正式サービスで反映されたものはありますか。
山下氏:
フォーカステストでは,原作の「俺レベ」を知っている方とそうでない方の両方に参加していただきました。
原作を知っている方からは「世界観をもっと押し出してほしい」,そうでない方は「もっと女性キャラクターを出してほしい」という声が上がっています。これを受け,世界観に関してはゲーム内で設定を読めたりするようにしてあります。
野中氏:
「オートモードがほしい」という声もありましたね。現在のモバイルゲーム市場において,アクション性の高いゲームには,基本的にオートモードがないんですよ。
開発当初の「俺アラ」も手動オンリーだったんですが,1回のプレイに要するカロリーが高いため,オートモードを入れる方向へと舵を切りました。
4Gamer:
自宅でプレイする際はともかく,電車の中などで複雑な操作をするのは難しいですからね。オートモードの利用率はどのくらいですか。
野中氏:
上位のプレイヤーだと利用率が高く,ほとんどのコンテンツをオートモードで周回されているようです。また敵が強く,全部をオートモードで回せない場合は,移動と攻撃だけしてくれるセミオートモードを使い,回避とスキルだけ操作する方も多いようです。
山下氏:
アクションゲームである以上,オートモードは要らないのではないかという考え方はあると思いますが,現在の利用率を見ると,実装して良かったと思いますね。
4Gamer:
プレイヤーから寄せられた意見もいろいろあると思いますが,今後改善していこうと考えている点を教えてください。
野中氏:
直近では,「水篠 旬」とほかのハンターのバランスについて改善を行う予定です。現在は,強力なバフを持った3人のハンターでパーティを編成しバフを盛りまくった方が,「水篠 旬」よりも火力が高くなるんです。
例えば最高難度のコンテンツだと,「水篠 旬」だとクリアに2分ほどかかるものが,ハンターなら30秒ほどで済んでしまうんですよ。
原作の「俺アラ」が「水篠 旬」の強さを楽しむ内容なので,原作ファンとしても違和感を覚えるような状況になっているということですね。
4Gamer:
ゲームを理解して,システムを使いこなすからこそ差が出てしまう。
野中氏:
ハンターは,次々と新しいキャラクターが登場しますから,強さがインフレ気味になるというのもあります。
一方の「水篠 旬」は,初期から使えるキャラクターです。原作ではいろいろなスキルもあって,幅と奥行きの両方を兼ね備えているんですが,これをゲームに実装するのもかなり時間がかかります。
また原作とゲームの特性上,新たなガチャに強い「水篠 旬」を登場させるというわけにもいかないですからね。
4Gamer:
「水篠 旬」を上方修正するのか,ハンターを下方修正するのかどちらなのでしょう。
野中氏:
「水篠 旬」の能力をアップさせる方向で調整していきます。詳しい内容は8月末に配信する公式番組をご覧ください。
ギルド機能実装や様々なアップデートで,ゲームは更に“レベルアップ”する
4Gamer:
今後のアップデートの見所を教えてください。
野中氏:
「俺アラ」がサービス100日を迎えたことを記念して,ハンター協会の会長「後藤清臣」(ごとう きよおみ)が8月末に実装されます。また,記念放送では大規模なイベントや,ご要望の多いギルドなどプレイヤー同士のコミュニティ機能についても発表を行う予定です。
9月には,ストーリーに悪魔城のラストと悪魔王バランとの戦いが実装されます。年末には,新たな影や架南島のエピソードが実装される予定です。
4Gamer:
いろいろなキーワードが飛び出してきましたね。まずはギルド機能について教えてください。
野中氏:
ギルドは,「俺レベ」の世界観を反映したものになります。原作ファンの方も「原作のギルドはこんな風に設立されるんだ」と感じていただければうれしいですね。
最大50名のプレイヤーが所属し,メンバーとして活動できます。同時にギルドボスというコンテンツも実装される予定なので,ギルドメンバーとともに挑戦してみてください。こちらは「水篠 旬」と9人のハンターが共闘するという内容です。
4Gamer:
ギルドやボスでは,「俺レベ」ファン同士で盛り上がれそうですね。アップデートは,今後も積極的に実施していくのでしょうか。
野中氏:
グローバルでサービスを展開しているタイトルなので,翻訳の工数など様々な手間もあり,どうしてもアップデートの回数が少なくなってしまうところはあります。
山下氏:
1回のアップデートを大きめにし,なるべくお客様のご要望を取り入れて解決を図ろうというのが我々のスタンスとなりますね。
4Gamer:
アップデートといえば,ストーリーの追加タイミングも気になります。原作のストーリーがすべて実装されるのはいつになるのでしょう。
山下氏:
開発側としてはしっかりとしたクオリティでお出ししたいので,もう少しお時間をいただく形にはなると思います。早く先の物語を見たいという声も多く頂いているので,なるべく早く実装してきたいのですが……。
4Gamer:
国内と韓国でプレイヤーの質の違いはありますか。
山下氏:
寄せられる要望自体は特に変わりなく,グローバル全体でそこまで差はないです。
野中氏:
ですので,我々の役割としては,国内プレイヤーの声をきちんと取り上げて運営に反映していくところになります。
4Gamer:
原作を知っている人とそうでない人で,要望が変わってくるようなところはあるのでしょうか。
野中氏:
原作を知っている方からは,キャラクターや原作コンテンツを早く実装してくれといった声が多いですね。今ですと,アリの王「ベル」や,影にできることを増やしてほしいといった内容でしょうか。
4Gamer:
現在はモバイルとPCでプレイできますが,家庭用ゲーム機版の予定はありますか。
山下氏:
家庭用ゲーム機版については未定です。ただ,Steamでのリリースは進めています。
4Gamer:
キャラクターの見た目を変えるスキンは,今後どのようなものを用意していくのでしょう。やはり,女性キャラクター向けが多いのでしょうか。
山下氏:
夏に向けた水着などは,男女ともにしっかりと出していきます。また,各スキンのデフォルト以外の色も考えていますね。
4Gamer:
今後の国内における運営方針を教えてください。
山下氏:
我々は国内のプレイヤーに,どうしたら「俺アラ」を楽しんでいただけるかを考えています。過去には,日本独自の季節イベントなどを提案していますが,今後も積極的に国内プレイヤーの声を届けていきますので,実装してほしいキャラクターなど,いろいろなご意見をXなどで発信していただければ幸いです。
また公式番組の配信も,できれば定期的にやっていければと思っています。
野中氏:
個人的には,プレイヤーとのコミュニケーションを重視し,双方向でやり取りができる機会を増やしていきたいです。アニメの2期も予定されていますので,「俺レベ」というIP全体を盛りあげていきたいですね。
4Gamer:
本日は,ありがとうございました。
原作の世界観を再現し,激しいアクションが楽しめる「俺アラ」。サービス開始から100日の区切りを越え,今後も期待できそうだ。
「俺だけレベルアップな件:ARISE」公式サイト
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(C) DUBU(REDICE STUDIO), Chugong, h-goon 2018 / D&C MEDIA
(C) Netmarble Corp. & Netmarble Neo Inc. All Rights Reserved.
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