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[TGS2023]トヨタなど国内自動車メーカー8社と提携し,新作メタバースゲーム「爆創クラブ」をリリース。クラスターによる発表会をレポート
まずは加藤氏が登壇し,メタバースプラットフォーム「cluster」を紹介した。同サービスはさまざまなビジネスシーンで使われ,バーチャル空間の法人利用実績は世界一とのこと。
続いて,加藤氏はメタバースの本質とは「ものづくり」であると提唱し,バーチャル空間なら誰もが理想の世界を作れると語った。そして,「こんな乗り物があったらいいのに」という思いが,cluster上で展開される新作メタバースゲーム「爆創クラブ」につながるそうだ。
ここで加藤氏に代わって中嶋氏が登壇。本作には,トヨタ自動車のほか,スズキ,SUBARU,ダイハツ工業,日産自動車,本田技研工業,マツダ,三菱自動車工業から,全部で23車種が登場すると説明した。
公開されたPVでは,宇宙生活が日常化した2323年に,地球を舞台にした遊び「デブリカスタム」が流行しているという世界観を確認できる。ゲーム内では,好きな車を選んでドライブし,広大なワールドに点在するパーツに接触すると,それが車に装着されていく仕組みだ。
なお,爆創クラブはTGS 2023会場限定のゲームだが,「爆創クラブ 組み立て倉庫」(外部リンク)と「爆創クラブ 展示エリア」(外部リンク)はオンラインでもプレイできる。
デザイン一筋のキャリアを持つ中嶋氏は,メタバースにそこまで明るいわけではなく,若いデザイナーを尊重する形でプロジェクトを進行したと語り,ゲーム内容の説明をビジョンデザイン部の飯島泰昭氏にゆだねた。
まず,飯島氏はモビリティをデジタルコンテンツに落とし込む手段がレースコンテンツに偏りすぎていることを指摘。好きな見た目にカスタムしたり,好きな車が一致する人で集まったりする楽しみ方も現実世界にはあり,そうした要素はメタバースと親和性が高いとした。
そして,このプロジェクトはコアな車好きではなく,clusterを日常的に使っているような人にフォーカスしたもので,既成概念を打ち破るようなパーツをラインナップしているという。今回はTGS限定のコンテンツで,アイテムの種類がまだ理想には届いていないが,いずれはclusterでアバターのように使えるクオリティを目指しているそうだ。
会場のブースでは,VR版とスマートフォン版を展開。約5分間バーチャル空間をドライブした後,取得したパーツの組み合わせに応じて車の名前が決まり,カスタムコードが発行される。スマートフォンのAR機能を使えば,プレイ後に各々のカスタムを見せ合うこともできる。
イベントの終盤は,加藤氏と中嶋氏のトークセッションに。満員電車のような必要にかられる移動は苦痛だが,散歩やドライブなど「楽しむための移動」は贅沢で,良いものだという加藤氏の言葉が印象的だった。
最後に中嶋氏は,本作の制作にあたってライバル各社から車の3Dデータを提供してもらったが,それをそのままローポリゴンにしてしまうとみすぼらしくなると説明。そこで本作では,タイヤを大きくするようなデフォルメ化を施しており,これはミニカーの制作と同じだと制作の裏側を明かした。
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