プレイレポート
[プレイレポ]対戦部分はもちろん,ストーリーや練習機能など,「鉄拳8」は幅広いプレイヤー層を満足させるゲームモードを搭載
今回プレイできた範囲は,鉄拳シリーズのキャラクターと世界観に焦点をあてたストーリーモード「The Dark Awakens」の序盤,プレイヤー自身が主役となり,鉄拳プレイヤーの頂点を目指す「アーケードクエスト」,大幅に使い勝手が向上したリプレイ&プラクティス機能など。プレイヤーが気になる情報が満載だった試遊体験のレポートをお届けする。
「鉄拳8」公式サイト
仁と一八の壮大な親子喧嘩が描かれる「The Dark Awakens」
「The Dark Awakens」というタイトルがつけられた鉄拳8のストーリーモードは,池田氏いわく「歴代で最も力を入れていて,ボリュームも鉄拳7の1.5倍以上はある」という。今回プレイできたオープニングからチャプター4までの範囲では,プレイヤーは主人公である風間 仁を操作し,ムービーからシームレスに移行するストーリー上のバトルを楽しめた。
格闘技の範囲にまったく収まらない,仁と一八の戦いやスケールが大きすぎるストーリーにも惹きこまれるが,印象に残ったのはストーリー上のバトルの快適さだ。簡易操作のスペシャルスタイルが,ストーリー用にチューンされており,より快適に戦いを楽しめるようになっている。
ストーリーでは,仁だけでなく,ほかのキャラクターを使うこともあり,未経験のキャラクターをとっさに触るのにスペシャルスタイルはうってつけだ。スペシャルスタイルはバトル中にいつでも切り替えられるので,練習を兼ねたい場合は通常のアーケードスタイルで,ストーリーを楽しみたい場合はスペシャルスタイルでといった風に使い分けよう。
ゲーセンを渡り歩き,鉄拳プレイヤーの頂点を目指すアーケードクエスト
「アーケードクエスト」は,The Dark Awakensとは別に用意された,プレイヤー自身が主人公になって話を進めていくもう1つのストーリーモードだ。
開始時にプレイヤーの分身となるアバターを作成することになるが,顔,髪型&髪色,体型,衣装,身に着けるアクセサリーなど,カスタマイズできる部分が多岐にわたっており,自分好みのキャラクターを作成できる。また,衣装やアクセサリーといったアイテムは,ゲームを進めていくことで新アイテムが登場するので,より凝ったカスタマイズを楽しめそうだ。
アーケードクエストの導入でプレイヤーは,“鉄拳博士”ポジションのMaxくんをはじめとしたホームゲーセンの仲間と合流することに。彼らに誘われて全世界で稼働を開始した「鉄拳8」をプレイし始め,対戦の世界へのめりこんでいく……というストーリーが展開される。
また,ストーリーの流れからも分かるようにプレイヤーは鉄拳初心者としてゲームを開始する。基本操作やゲームルール,カスタマイズ要素,鉄拳8からの新要素などの知識を学べるので,初心者にこそプレイしてほしいゲームモードと言えるだろう。
鉄拳8の試合を楽しむために必要な知識が提示されるチュートリアルが終わると,いよいよ対戦できるように。今回の試遊会で遊べた範囲だと,プレイヤーとMaxくんのホームゲーセン,GONG内で,常連客(NPC)に話しかけての対戦,店舗で行われる大会への参加といった,ゲーセン通いを経験した人にとっては懐かしさを感じさせる“ゲーセンあるある”なイベントが体験できた。
GONGでのイベントをひと通りこなすことで進めるようになるFinal Roundでは,プレイヤーの動きを学習するゴースト(AI)と戦える「Super Ghost Battle」を楽しめる。アーケードクエストでは,NPCとのバトルを重ねてストーリーを進行するのもいいが,ゴーストとの戦いの中で,自身の鉄拳力がどれくらい上がったかを確認するのも大きな楽しみの1つとなりそうだ。
My Replay&Tipsとプラクティスモードの複合活用で,最高の練習環境を実現
安田氏曰く,The Dark Awakens,アーケードクエストと,ボリュームのあるストーリーモードを2つ用意するなど,カジュアルに鉄拳を楽しむ方を意識して作っているとのことだが,一方で対人戦をメインにプレイする層にうれしいゲームモードも用意されている。それが「My Replay&Tips」だ。これは自身の試合を見直せるモードで,保存数の限界はあるものの,直近に行った試合すべてが自動で保存されていく。
My Replay&Tipsで驚異的なのは,保存された試合を再生すると,試合内で入れられなかった確定反撃や空中コンボのレシピが表示される点だ。オマケにリプレイからは直接練習に移れるため,わざわざトレーニングモードに移行する手間も必要としない。試合終了後にすぐに反省から,次の試合の予習までできる便利すぎる機能となっている。
そしてもう1つ,本作のリプレイで衝撃を受けた要素として,「リプレイ中の再操作」も紹介したい。これはリプレイを好きなタイミングで一時停止し,停止した瞬間からその試合をあらためて10秒間やり直せる機能だ。相手の連係に割り込む方法を探したり,2択の選択肢を変化させたりと,「もしあの時こうしていれば……」をすぐに確認できる優れものとなっている。
My Replay&Tipsが便利すぎるため,やや存在感が薄れているが,さまざまな状況再現やコンボ練習をできるプラクティスモードも充実の一言。ヒットorガード時の状況確認や特定のアクション後の反撃など,プレイヤーが考えるプラクティスに必要な機能はほとんど備わっていると考えていい。
また,本作では、ダミー側を操作して行動を記録させられる数が大幅に増えているだけでなく,さらにランダム再生の割合も細かく設定できるようになっている。これまでプラクティスを活用してきた方にとっても,より満足できる内容になっているはずだ。
鉄拳8は,対戦ゲーム部分が作り込まれているだけでなく,パッケージゲームとして満足できるレベルのボリュームを備えた2種類のストーリーモードや,1人でプレイしていても対人戦の勝率アップにつながるリプレイ&プラクティス機能が搭載されており,ソロプレイでも十分にやり込めるゲームとなっている。
また,本稿で紹介したゲームモードに加えて,プレイアブルキャラクター32人すべてに用意されているストーリーつきの対CPU戦を楽しめる「キャラクターエピソード」,鉄拳3以来の登場となるバラエティゲーム「Tekken Ball」,そしてオンラインにつなぐことで対戦や交流が楽しめる「TEKKEN FIGHT LOUNGE」も用意されており,間違いなく鉄拳シリーズでは過去イチとなるボリュームと言える。鉄拳プレイヤーはもちろん,今作から鉄拳を始めるプレイヤー,長くやり込めるタイトルを探しているゲーマーにとっても,要注目のタイトルになりそうだ。
「鉄拳8」公式サイト
キーワード
TEKKEN™8 & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
TEKKEN™8 & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.
TEKKEN™8 & (C)Bandai Namco Entertainment Inc.