プレイレポート
[TGS2022]「MIXTURE」プレイレポート。新感覚の“セルフ協力プレイ”を楽しめるVRアクションアドベンチャー
2キャラを同時に操作する,新感覚のセルフ協力プレイ
本作のストーリーは,追放された騎士が自らの罪を償うため,生きた金属や鉱石,結晶などで満ちた危険な世界を旅するというもの。騎士の見た目は蛾をモチーフにしており,ファンタジー感あふれる本作の世界観によく合っている。
ゲームは見下ろし型の視点で,プレイヤーはこの騎士を操作して,歩行やダッシュ,攻撃などを駆使してダンジョンを進んでいく。「VRゲームなのに見下ろし視点?」と疑問に思った人もいるかもしれないが,プレイヤーは自分の手だけしか見えない「騎士を導く上位の存在」で,騎士を操作しながらそのサポートも行うという,一人二役のゲームシステムが特徴だ。
このサポートキャラ(=プレイヤー)はどうやら錬金術師のようで,周囲にある鉱石や結晶などから素材を集め,さまざまなポーションを作成できる。今回のデモ版では,強風を吹き出して道をふさぐ謎の生物を一時的に大人しくさせるポーションが使用できた。
ポーションは自分の手を動かして使用するが,もちろんその間も騎士を操作しなければならない。これがなかなか難しく,シンプルなアクションでも手こずってしまう。これまでにも「見下ろし視点でキャラクターを操作する」VRゲームはいくつかあるが,プレイヤー自身もキャラクターの1人となって,画面上のキャラと同時に操作するゲームは珍しく,新鮮なゲームプレイが楽しめた。
デモ版の最後には,巨大な蛇とのボス戦が待ち構えていた。ここまでは戦闘らしい戦闘がなかったので面食らってしまったが,上述した強風のギミックを利用して敵の攻撃を避けるなど,アクロバティックな戦闘を満喫できた。
そして,見事ボスを撃破したところでデモ版は終了。全体を通してギミックらしいギミックは1種類のみで,戦闘も少なかったが,個性的なゲームシステムやこだわりを感じさせる世界観など,完成が楽しみになるゲームだった。