インタビュー
[インタビュー]パステルカラーの世界で不思議な生き物と触れ合う新作癒し系ゲーム「WITH」とは。そのコンセプトやサービス開始後の話を聞いた
「WITH」は,同社が韓国の開発会社SKYWALKとタッグを組んで制作する,癒し系放置型モバイルゲームと銘打った完全新作だ。パステルカラーで彩られた世界の中,不思議で愛らしいキャラクター“ウィズ”を育成し,彼らとの交流を空飛ぶピンク色のクジラの上で体験していく。
本稿では,正式リリースに先駆けて実施された体験プレイ会でのレポートおよび,制作陣へのインタビューをお届けしよう。
クジラの上で設備を増やしていくとウィズも増加!?
本作では,不思議な存在であるウィズが空飛ぶクジラの上に不時着するところから物語が展開する。プレイヤーは,クジラの上で暮らすウィズが過ごしやすいように,“アジト”をレベルアップさせたり,クジラとも交流を深めたりしながら,日々ウィズと接していくことになる。
クジラの上では,釣り場やレストランなど,さまざまなアジトを開放でき,そのどれもがリアル時間の経過に応じて,アジトのレベルアップに必要なゴールドを生産してくれる。なお,ゴールドの生産量はアジトのレベルアップで増加する。
新しいアジトを増やすと,それに関連した新たなウィズが登場することもある。さらにウィズは着せ替えをすることもでき,プレイを進めていく中で手に入った帽子や靴などを自由に渡すことが可能だ。
なお本作には,タイトルに冠されたウィズとクジラだけではなく,リアルな動物からマスコットキャラクターのような謎生物まで,何十体ものペットが登場。ペットは,ゴールド生産量の上昇をはじめとした効果を持っているため,ゲームを進めるうえで重要な存在となりそうだ。
ウィズを愛し,ウィズから愛されることにこだわった作品
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは「WITH」の制作において,担っている役割に関して教えてください。
イ・セイン氏(以下,イ氏):
「WITH」の開発ディレクターを務めるSKYWALKのイ・セインです。
三輪さやか氏(以下,三輪氏):
「WITH」日本プロモーションチーム責任者のグラビティゲームアライズ 三輪さやかです。今回はSKYWALKと共同で,韓国のグラビティが「WITH」をパブリッシングすることになりました。グラビティゲームアライズは日本地域のプロモーションを担当しています。
4Gamer:
「WITH」は癒し系放置型モバイルゲームと銘打たれた作品ですが,本作のコンセプトを決定するに至った経緯を教えてください。
イ氏:
日常のストレスから開放されるために,ゲームをプレイする人は多いと思います。ところが実際にプレイしてみると,ゲーム内における成長や競争によって,逆にストレスを感じてしまうこともあります。
そういった考えを持つ開発のチームメンバーが多いこともあり,プレイヤーのストレスを本当にヒーリングしたいという思いのもと,「WITH」を開発することになりました。
4Gamer:
日本のプレイヤーにとって,作中でスローライフを送るゲームは馴染み深いと思いますが,韓国のプレイヤーにとっても定番のジャンルなのでしょうか。
イ氏:
癒し系のゲームがすべてのジャンルの中でもっとも人気だとは言えませんが,ジャンル自体は韓国のゲーム市場でも確立しています。
4Gamer:
プレイヤーのヒーリングを重視しているとのことですが,作中の色合いも淡い青やピンクのパステルカラーが中心となっており,見ているだけで優しい気持ちになれそうですね。
イ氏:
本作の雰囲気やカラーを「WITH」という単語を聞いた人に思い浮かべてほしかったので,特徴的なパステルカラーを世界観に取り入れました。
三輪氏:
日本でこういったパステルカラーの雰囲気を「夢色」という表現することがあります。そこで日本のプロモーションでは「WITH」の世界を「夢色ワールド」として展開することにしました。日本でも若い女性や子供に人気がある色味ですね。
4Gamer:
キャラクターであるウィズも含め,作品そのもののイメージカラーとしてパステルカラーを使っているということですね。ウィズのカラーリングにまつわる経緯は分かりましたが,キャラクター設定に関してはいかがでしょうか。
イ氏:
じつはウィズよりも先にクジラを登場させることが決まっていました。クジラは一般的にそこまでかわいいと言われる対象ではないと思っていたので,開発途中で,ほかにかわいらしいキャラクターが必要だろうと考えていました。
そこで空気のようにどこにでもいるという設定で,愛らしい存在のウィズが生まれたんです。
4Gamer:
クジラやウィズだけではなく,本作には実在の動物からマスコットのような生き物まで,ウィズのペットとしてさまざまなキャラクターが登場するようですね。
イ氏:
私たちにとって身近な動物も,マスコットのような生き物も半々の割合でゲームに実装する予定です。
4Gamer:
ちなみに作中へ登場させるペットを選ぶ基準などはありましたか。
イ氏:
韓国ではペンギンが人気なのですが,「WITH」ではそうした人気とは関係なく,パッと思い付いた動物を次々と作中へ入れ込んでいきました。
4Gamer:
水族館でペンギンショーが催されていたりと,日本でもペンギンの人気は高いと思います。韓国と日本でかわいい動物への認識の差は,そこまでないということでしょうか。
イ氏:
本作の主なターゲット層である20代から30代の女性は,韓国と日本でかわいいという感覚にあまり差がないと思います。
4Gamer:
ということは日本の女性プレイヤーが遊んだとき,ウィズはもちろん,作中のペットもかわいらしく感じることができそうですね。
イ氏:
そう感じてもらえると思います。
4Gamer:
ところでウィズというキャラクター名ですが,タイトルそのものにもなっています。これは,どのような経緯で採用されたのでしょうか。
イ氏:
もともと「WITH」というタイトルは決まっていましたが,キャラクター名はミニキッドにする予定でした。しかしミニキッドではかわいらしくなかったので,ウィズという名前にすることにしたんです。
ただ,当初は「WITH」を韓国のイントネーションで読み上げた“ウィドゥ”というものでした。ですが日本のプレイヤーに名前を呼んでもらう場合,タイトルと共通した言葉のほうが呼びやすいと考え,最終的にはタイトルもキャラクター名も英単語の「WITH」と同じイントネーションにしました。
4Gamer:
キャラクター名にもタイトルにも紆余曲折があったわけですね。続いてゲームシステムに関しても教えてください。本作では設備(アジト)をレベルアップさせてウィズたちを増やしていくのが基本的な流れとなりそうですが,ほかの楽しみ方も用意されているのでしょうか。
イ氏:
先ほどのコンセプトにまつわる部分でもお伝えしたとおり,プレイヤーが早く成長したいと義務感に駆られるような競争要素は,すべて取り除いているので,本当にヒーリングにつながるような体験をしてもらいたいと思っています。
クジラとの意思疎通やウィズへの愛着をゆっくりと長く体感できるようなコンテンツを用意しているので,皆さんひとりひとりのペースに合わせて楽しんでもらいたいですね。
4Gamer:
基本的なゲームの流れはもちろん,ウィズの着せ替えや交流など,どの要素もプレイヤーが自分のペースで楽しんでいけそうですね。リリース時にはどれくらいの着せ替えアイテムが実装されるのでしょうか。
イ氏:
リリース時にウィズを着せ替えられる部位は5つまであり,部位ごとに50個以上のアイテムを実装する予定です。
4Gamer:
ウィズの着せ替え要素は,アイテムのラインナップで他作品とのコラボを実施しやすそうですね。
三輪氏:
確かにそうですね。ウィズの衣装として,コラボ先のキャラクター衣装を着せ替えで用意したり,ペットとしてキャラクターを登場させたりできそうです。
4Gamer:
世界観やゲームシステムに関しては概ねお聞きできたと思いますが,そのほかにこだわって制作した部分があれば教えてください。
イ氏:
プレイヤーのためのゲームだと思って開発してきたので,キャラクターとのコミュニケーションやインタラクションにこだわっています。例えば,ゲームの中でタップすると,ウィズに触れていなくても,彼らがプレイヤーに気付くといった要素を入れています。
また成長させたウィズをカスタマイズすることによって上がっていく“愛情度”を設けており,基本的なゲーム進行上でもウィズからプレイヤーへの反応という部分にはこだわりました。
4Gamer:
キャラクターとの交流,とくにウィズからのアプローチにもこだわりを持って制作させたことが分かりました。一方でプレイヤー同士の交流に関するゲームシステムはあるのでしょうか。
イ氏:
リリース時には,シングルプレイのみを予定していますが,正式サービス開始以降のアップデートでほかのプレイヤーとウィズの世界を共有できる要素を実装予定です。
4Gamer:
リリース後のアップデートは,どれくらいの頻度で実施しますか。
イ氏:
そこまで期間を空けずにアップデートしていきたいと思っています。また,プレイヤーの皆さんからのフィードバックを取り入れてアップデートをしていく予定です。
4Gamer:
期間限定イベントの予定についてはいかがでしょうか。
イ氏:
現在の計画では,2週間に1回のイベント開催を予定していますが,ゲームの運営をしながら変わっていくと思います。
4Gamer:
ゲームのマネタイズについても教えてほしいのですが,各国で戦略が異なるということはあるのでしょうか。
三輪氏:
マネタイズについてはグローバルで統一されています。そして基本的に課金をせずともゆっくりと遊べる作品になっています。
4Gamer:
分かりました。最後に読者へのメッセージをお願いします。
三輪氏:
世界観や音楽に加えてウィズのかわいらしさなど,プレイしなくても見ているだけで癒される作品になっていると思います。
仕事で疲れたときに刺さるようなメッセージをクジラがくれることもあって,実際にプレイした際に,私はそれが非常に心に響いたので,日々を生き抜いている方々にぜひプレイしていただいて癒されてほしいと思います。
イ氏:
「WITH」の開発では,日常に疲れている方々をどうすればヒーリングできるかということを第一に考えながら作品を作ってきました。日常に疲れているプレイヤーが「WITH」の世界の中で,ゲームをプレイしながら癒されることを目指して今後も制作を続けていきたいです。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「WITH: Whale In The High -空とぶ夢色くじら-」公式サイト
「WITH: Whale In The High -空とぶ夢色くじら-」ダウンロードページ
「WITH: Whale In The High -空とぶ夢色くじら-」ダウンロードページ
- 関連タイトル:
ももいろくじら 妖精うぃずの空庭
- 関連タイトル:
ももいろくじら 妖精うぃずの空庭
- この記事のURL:
キーワード
(C)SKYWALK & Gravity Co., Ltd. All rights reserved.
(C)SKYWALK & Gravity Co., Ltd. All rights reserved.