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近未来の東京で殺し屋が暗躍する“ネオンノワール”アクション「Tokyo Underground Killer」,最新デモをプレイ
Phoenix Game Productionsは,プラチナゲームズなどでキャリアを積んだヘジャジ氏が2019年に旗揚げして以降,カプコンの「バイオハザード RE:4」やSlipgate Ironworksの「Phantom Fury」といった作品の開発協力を行ってきた。そして,独自IPとして2022年に開発がアナウンスされたのがTokyo Underground Killerだ。
それまでリモートで制作活動を行っていたが,2023年末に大阪府大阪市福島区にオフィスを構え,現在は8人ほどのメンバーが在籍しているという。
Tokyo Underground Killerは,ネオンが煌々と輝く近未来の東京を舞台に,「シンジュク・ヴァンパイア」として名を馳せる裏社会の殺し屋コバヤシが主人公となる。コバヤシには,何かと金が必要な裏事情があるらしく,復讐や憎悪といったしがらみなどはなく,淡々と依頼された仕事をこなしていくというドライなキャラクター像だと,ヘジャジ氏は話す。
ただし,コバヤシは血の能力を操るヴァンパイアであり,鬼面や甲冑を未来化させたようないでたちの殺人集団「フラットライナー」が,さまざまな能力を駆使してプレイヤーの前に立ちはだかるという。
ネオンで路面や壁が怪しく照らし出される,狭義では“ネオンノワール”などと呼ばれるアートスタイルを支えるのは,Heavy Metal Hanzoという名前で知られる漫画家のハンス・スタインバッハ(Hans Steinbach)氏によるものだ。
カットシーンも2Dコミックスのカット割りのようなイメージが挿入されており,プレイヤーに回復アイテムを販売してくれる謎のキャラクターの弁当マンや,ゲームとは直接関わりのないNPCたちは2Dでスタイリッシュに描かれている。
また,BGMのコンポーザーには,「DOOM Eternal」や「Quake Champions」などのid Software作品にも関わったアンドリュー・フルシュルト(Andrew Hulshult)氏が担当するなど,プロダクションバリューとしてはかなりのものを誇っている。
本作の特徴としては,“血”をテーマにしたさまざまなゲームシステムが用意されているところにある。倒した相手から血を吸収することにより,体力が回復するだけでなく,画面左下にあるゲージが最大値までたまると,血の竜巻,地震,檻など10種類に及ぶ「ブラッドスキル」という必殺技を使用できる。
敵を倒した際の血しぶきなどは,多くの3D Realms/Interceptor Entertainment作品に携わってきたヘジャジ氏らしいこだわりといえる部分だ。ちなみに,ブラッドゲージがたまっても消費せずにいると,オーバードーズによって失血してヘルス値が下がってしまうそうだ。
ヘジャジ氏は「とにかく気持ちの良いプレイを意識している」と話していたが,一人称視点で愛刀「樹木子」を手に,スピーディにマップ上を動き回りながら相手と対峙していく本作は,どこか「Ghostrunner」のようなゲームを彷彿とさせる。
ピストルなどの銃器をマップ上で入手できたり,相手の裏手に回るショートカットを見つけたりといった探索要素もしっかり用意されているので,一本道のルートを進んでいくという雰囲気はない。
近未来とはいえ,秋葉原や渋谷など東京らしい雰囲気は表現されているので,日本に詳しい外国人ゲーム開発者たちによる“故意に妙な日本観”は楽しめそうだ。
本作は2024年内という発売時期に変更はないとのことだったので,今後はさらにプロモーションや情報公開も増えていくものと思われる。なお,Steamストアページの情報では,インタフェースと字幕が日本語化される予定だ。気になる人はウィッシュリストに追加して,続報をチェックしておくといいだろう。
「Tokyo Underground Killer」公式サイト
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